表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
221/917

身投げ天国

 塔から身投げした黒衣の老婆が

 落下しながら鳥についばまれている

 罪人の化身した猛禽たちが

 群れをなして墜落者を削っていく

 長い長い地面への旅路で

 老婆はついに大地にたどり着けなかった

 空中でゆっくりと四散した

 黒衣も老婆の肉体も

 鳥たちの胃の腑におさまった

 だれも地に触れて死ぬことができない

 上層に隔離された住人たちは

 それでも下界との接触を夢みて

 塔の上から身投げする

 またひとり

 鳥たちについばまれて消えた

 年端もいかない少年天使だった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ