第16話「断る×8」
スクウェア・エニックスの月刊雑誌Gファンタジー10月号が大好評発売中です!
⛤『魔法女子学園の助っ人教師』
◎コミカライズ版、最新話が掲載されております。
ぜひ読んでみてください!
⛤特報!
『重版』決定!!
⛤『魔法女子学園の助っ人教師』◎コミカライズ版コミックス第3巻
《スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス》
皆様のご愛読と応援により
『重版』が決定致しました!
ありがとうございます。
既刊第1巻~2巻も大好評発売中!
書店様で、ぜひお手にお取りください。
※宜しければ原作の小説版《ホビージャパン様HJノベルス刊》
こちらも大好評発売中の第1巻~7巻もあわせてお読み下さい。
「満腹だぁ~」
「もう食べられないでございます~」
ダンとスオメタルの『鱒ランチ』が終了した。
いつもは食後に飲む紅茶も、満腹過ぎて全く飲めない。
頭を抱え、ダンは叫ぶ。
深い後悔の念を込めて。
「失敗した~! 調子に乗って、鱒料理作り過ぎたし、食べ過ぎた~。でも! まだ残ってるぞぉ~」
しかし、このような時、女子は動じない。
更にスオメタルは打たれ強い。
無敵のオリハルコンとミスリル合金の超ボディだけでなく、
心も硬度ナンバーワンのダイヤモンドハートでである。
「全然構いません、残った分は夕食に回しますゆえ。逆に夜が大いに楽しみでございます!」
淡々とスオメタルが言い放った、その時。
外で狼の咆哮が轟いた。
わおおおおおおおおん!
わおおおおおおおおん!
これは人狼の咆哮である。
という事は……
「聞いた事のある……声だな」
「あいつです。アルパッドです。ストーカークソワン公でございます」
わおおおおおおおおん!
わおおおおおおおおん!
「何の用だろう? ああ、そうか……渡すと約束した鱒でも取りに来たのか」
「でもマスターは、自宅までは教えてないはずです。やっぱストーカでございますね」
わおおおおおおおおん!
わおおおおおおおおん!
「何だよ、しつけ~な! でもあの咆哮は何て言ってるんだ。興奮しすぎててよく念話が聞こえん。お願いしま~すみたいな波動は感じるが」
「ぬぬぬ! 相当うるさいでございますね。ウチの他に住居はありませんが、完全に近所迷惑でございます。……ええっと、念話で直接話すのが絶対に嫌なので、今、翻訳機を稼働しました。たのも~っと言ってます」
わおおおおおおおおん!
わおおおおおおおおん!
「たのも~って……何か、すっご~く嫌な予感がするな」
「スオメタルも激し~く同意……で、ございます」
わおおおおおおおおん!
わおおおおおおおおん!
相変わらずアルパッドの咆哮は続いていた。
ダンがこぼすように、ひどくしつこい。
だが……
このまま放置もしていられない。
ダンとスオメタルは、苦笑しながら外へ出たのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
呆れ顔のダンとスオメタルが城から出て来たのを見て、アルパッドは咆哮をやめた。
そしてダン達の目の前で『人化』する。
アルパッドの身体のシルエットがぼやけて行く。
初めてアルパッドに会った時は、半狼半人の姿だったから、
彼は3形態を使い分けられるという事となる。
あっという間に人化が終わったアルパッドは……
15,6歳の短髪でたくましい黒髪の少年の姿となった。
ダンに、ほんの少しだけ似ていないわけでもない。
そして何と!
アルパッドはダン達へ向かい、土下座した。
さすがにダンとスオメタルは慌てて駆け寄った。
人化しても、アルパッドとの会話は念話である。
ちなみに魔法障壁は、物理魔法とも弾くが、
念話だけは通る仕様となっていた。
『おいおい、どうした?』
『こいつ、また無理やり、ストーカーでございますか?』
しかしアルパッドは無言で、土下座したままである。
『…………』
当然、ダンとスオメタルは焦れて来る。
『黙ってたら、分からんぞ』
『さっさと用件、言うでございます』
しかし、何故かアルパッドは無言のままだ。
『…………』
『勘弁してくれよ』
『……いい加減にしないと、ぶち殺すでございます』
再三の通告を無視された、
ダン達が切れそうになった瞬間。
『兄者達からメシ抜きにされて、腹減ったんす~~!! 何でも良いから、食わせてください~』
絶叫したアルパッドはまるで蛙のようにべったりと、
四肢を伸ばし、見えない魔法障壁にしがみついたのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
アルパッドは相当空腹だったらしい。
魔法障壁を解除し、敷地内で農業用の作業台に食器を並べ、
ダンとスオメタルが食べきれなかった『鱒ランチ』の残りをぱくついていた。
『激うっま!』
アルパッドのコメントを聞いたダンが苦笑する。
『おい、スオメタル。あいつ、お前と同じ感性持ってるぞ』
しかし固く腕組みをしたスオメタルは、冷たい目でダンをにらんだ。
『……はあ? 何か、おっしゃいましたでございますか、マスター』
『い、いえ! 何でもありません!』
そう、スオメタルは超が付く不機嫌なのである。
食べ物の恨みは怖い!
スオメタルが「夕食の楽しみに!」と決めていた、鱒料理の残りを、
いきなり押しかけたアルパッドが『横取りする形』となったからだ。
最初ダンはアルパッドを城内へ入れようとした。
大広間でメシを食わそうとしたのだ。
しかしスオメタルの超が付く炎のような猛反対で、現在の状況となった。
やがて……
鱒料理を食べ終わったアルパッドは満足そうにため息を吐いた。
そしてダンとスオメタルへ深く礼をすると、またまた土下座。
衝撃の言葉を発したのだ。
『勇者ダン様! スオメタル様!』
『はあ』
『……何でしょう? メシ食ったらさっさと帰って頂きたいでございますけど!』
『貴方様方が、魔王様を瞬殺した救世の勇者、そして美貌の従士とは露知らず、失礼を致しましたあ~っ!』
『良いって、そんなん、帰ってくれよ。メシたっぷり食わせたろ』
『ストーカーワン公! 速攻ゴーホーム!! もうウチには出入り禁止!!』
しかしアルパッドは、ダンとスオメタルを華麗にスルー。
一方的に言い放つ。
『この人狼第三王子アルパッド! おふたりに一生忠実に仕えまぁす!! そして、ででで、弟子にもしてくださぁ~い!! 鍛えて強くしてくださ~い!!』
『はあ!? 一生仕える? 弟子? 鍛えて強くしろ?』
『コイツ、何、寝言、言ってるんでございますかっ!』
アルパッドからの、想定外の懇願に戸惑うダン達。
しかし、すぐに答えは出た。
次のひと言が、アルパッドの墓穴を掘ったのである。
『ダン様! スオメタル様! ぜ、ぜひ! この城に住み込みでっ!!』
『だめ! 住み込み断る! そんなんOKしたら、俺がスオメタルに殺される!』
『絶対断る! 断る! 断る! 断る! 断る! 断る! 断る~~~!!』
『え~~!!!』
落胆の絶叫がこだました。
住み込みで、家臣としてダン達へ仕える、そして弟子になりたい!
アルパッドの切ない願いはあっさり却下されたのである。
いつもご愛読頂きありがとうございます。
※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。
宜しければ、下方にあるブックマーク及び、
☆☆☆☆☆による応援をお願い致します。
東導号の各作品を宜しくお願い致します。
⛤『魔法女子学園の助っ人教師』
◎小説版第1巻~7巻
(ホビージャパン様HJノベルス)
大好評発売中!
◎コミカライズ版コミックス
(スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス)
☆最新刊『第3巻』大好評発売中!!
重版が決定致しました!!
新刊をぜひお手にお取りください。
既刊第1巻~2巻も大好評発売中!
※月刊Gファンタジー大好評連載中《作画;藤本桜先生》
☆9月18日発売の月刊Gファンタジー10月号に『最新話』が掲載されております。
一見超ドライですが、本当は優しいルウ、可憐なヒロイン達の新たな魅力をどうぞお楽しみください。
また「Gファンタジー」公式HP内には特設サイトもあります。
コミカライズ版第1話の試し読みも出来ます。
WEB版、小説書籍版と共に、存分に『魔法女子』の世界をお楽しみくださいませ。
マンガアプリ「マンガUP!」様でもコミカライズ版が好評連載中です。
毎週月曜日更新予定です。
お持ちのスマホでお気軽に読めますのでいかがでしょう。




