↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/32

第16話「断る×8」

スクウェア・エニックスの月刊雑誌Gファンタジー10月号が大好評発売中です!

⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎コミカライズ版、最新話が掲載されております。

ぜひ読んでみてください!


⛤特報! 

『重版』決定!!

⛤『魔法女子学園の助っ人教師』◎コミカライズ版コミックス第3巻

《スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス》


皆様のご愛読と応援により

『重版』が決定致しました!

ありがとうございます。

既刊第1巻~2巻も大好評発売中!

書店様で、ぜひお手にお取りください。


※宜しければ原作の小説版《ホビージャパン様HJノベルス刊》

こちらも大好評発売中の第1巻~7巻もあわせてお読み下さい。

「満腹だぁ~」

「もう食べられないでございます~」


 ダンとスオメタルの『鱒ランチ』が終了した。

 いつもは食後に飲む紅茶も、満腹過ぎて全く飲めない。


 頭を抱え、ダンは叫ぶ。

 深い後悔の念を込めて。


「失敗した~! 調子に乗って、鱒料理作り過ぎたし、食べ過ぎた~。でも! まだ残ってるぞぉ~」


 しかし、このような時、女子は動じない。

 更にスオメタルは打たれ強い。

 無敵のオリハルコンとミスリル合金の超ボディだけでなく、

 心も硬度ナンバーワンのダイヤモンドハートでである。


「全然構いません、残った分は夕食に回しますゆえ。逆に夜が大いに楽しみでございます!」


 淡々とスオメタルが言い放った、その時。

 外で狼の咆哮が轟いた。


 わおおおおおおおおん!

 わおおおおおおおおん!


 これは人狼の咆哮である。

 という事は……


「聞いた事のある……声だな」

「あいつです。アルパッドです。ストーカークソワン公でございます」


 わおおおおおおおおん!

 わおおおおおおおおん!


「何の用だろう? ああ、そうか……渡すと約束した鱒でも取りに来たのか」

「でもマスターは、自宅までは教えてないはずです。やっぱストーカでございますね」


 わおおおおおおおおん!

 わおおおおおおおおん!


「何だよ、しつけ~な! でもあの咆哮は何て言ってるんだ。興奮しすぎててよく念話が聞こえん。お願いしま~すみたいな波動は感じるが」

「ぬぬぬ! 相当うるさいでございますね。ウチの他に住居はありませんが、完全に近所迷惑でございます。……ええっと、念話で直接話すのが絶対に嫌なので、今、翻訳機を稼働しました。たのも~っと言ってます」


 わおおおおおおおおん!

 わおおおおおおおおん!


「たのも~って……何か、すっご~く嫌な予感がするな」

「スオメタルも激し~く同意……で、ございます」


 わおおおおおおおおん!

 わおおおおおおおおん!


 相変わらずアルパッドの咆哮は続いていた。

 ダンがこぼすように、ひどくしつこい。


 だが……

 このまま放置もしていられない。

 ダンとスオメタルは、苦笑しながら外へ出たのである。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 呆れ顔のダンとスオメタルが城から出て来たのを見て、アルパッドは咆哮をやめた。

 そしてダン達の目の前で『人化』する。

 アルパッドの身体のシルエットがぼやけて行く。


 初めてアルパッドに会った時は、半狼半人の姿だったから、

 彼は3形態を使い分けられるという事となる。


 あっという間に人化が終わったアルパッドは……

 15,6歳の短髪でたくましい黒髪の少年の姿となった。

 ダンに、ほんの少しだけ似ていないわけでもない。


 そして何と!

 アルパッドはダン達へ向かい、土下座した。


 さすがにダンとスオメタルは慌てて駆け寄った。

 

 人化しても、アルパッドとの会話は念話である。

 ちなみに魔法障壁は、物理魔法とも弾くが、

 念話だけは通る仕様となっていた。


『おいおい、どうした?』

『こいつ、また無理やり、ストーカーでございますか?』


 しかしアルパッドは無言で、土下座したままである。


『…………』


 当然、ダンとスオメタルは焦れて来る。


『黙ってたら、分からんぞ』

『さっさと用件、言うでございます』


 しかし、何故かアルパッドは無言のままだ。


『…………』


『勘弁してくれよ』

『……いい加減にしないと、ぶち殺すでございます』


 再三の通告を無視された、

 ダン達が切れそうになった瞬間。


『兄者達からメシ抜きにされて、腹減ったんす~~!! 何でも良いから、食わせてください~』


 絶叫したアルパッドはまるで蛙のようにべったりと、

 四肢を伸ばし、見えない魔法障壁にしがみついたのである。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 アルパッドは相当空腹だったらしい。

 魔法障壁を解除し、敷地内で農業用の作業台に食器を並べ、

 ダンとスオメタルが食べきれなかった『鱒ランチ』の残りをぱくついていた。


『激うっま!』


 アルパッドのコメントを聞いたダンが苦笑する。


『おい、スオメタル。あいつ、お前と同じ感性持ってるぞ』


 しかし固く腕組みをしたスオメタルは、冷たい目でダンをにらんだ。


『……はあ? 何か、おっしゃいましたでございますか、マスター』


『い、いえ! 何でもありません!』


 そう、スオメタルは超が付く不機嫌なのである。


 食べ物の恨みは怖い!

 スオメタルが「夕食の楽しみに!」と決めていた、鱒料理の残りを、

 いきなり押しかけたアルパッドが『横取りする形』となったからだ。


 最初ダンはアルパッドを城内へ入れようとした。

 大広間でメシを食わそうとしたのだ。

 

 しかしスオメタルの超が付く炎のような猛反対で、現在の状況となった。


 やがて……

 鱒料理を食べ終わったアルパッドは満足そうにため息を吐いた。

 そしてダンとスオメタルへ深く礼をすると、またまた土下座。

 衝撃の言葉を発したのだ。


『勇者ダン様! スオメタル様!』


『はあ』

『……何でしょう? メシ食ったらさっさと帰って頂きたいでございますけど!』


『貴方様方が、魔王様を瞬殺した救世の勇者、そして美貌の従士とは露知らず、失礼を致しましたあ~っ!』


『良いって、そんなん、帰ってくれよ。メシたっぷり食わせたろ』

『ストーカーワン公! 速攻ゴーホーム!! もうウチには出入り禁止!!』


 しかしアルパッドは、ダンとスオメタルを華麗にスルー。

 一方的に言い放つ。


『この人狼第三王子アルパッド! おふたりに一生忠実に仕えまぁす!! そして、ででで、弟子にもしてくださぁ~い!! 鍛えて強くしてくださ~い!!』


『はあ!? 一生仕える? 弟子? 鍛えて強くしろ?』

『コイツ、何、寝言、言ってるんでございますかっ!』


 アルパッドからの、想定外の懇願に戸惑うダン達。

 

 しかし、すぐに答えは出た。

 次のひと言が、アルパッドの墓穴を掘ったのである。


『ダン様! スオメタル様! ぜ、ぜひ! この城に住み込みでっ!!』


『だめ! 住み込み断る! そんなんOKしたら、俺がスオメタルに殺される!』

『絶対断る! 断る! 断る! 断る! 断る! 断る! 断る~~~!!』


『え~~!!!』


 落胆の絶叫がこだました。


 住み込みで、家臣としてダン達へ仕える、そして弟子になりたい!

 アルパッドの切ない願いはあっさり却下されたのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます。

※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

宜しければ、下方にあるブックマーク及び、

☆☆☆☆☆による応援をお願い致します。


東導号の各作品を宜しくお願い致します。


⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎小説版第1巻~7巻

(ホビージャパン様HJノベルス)

大好評発売中!


◎コミカライズ版コミックス

(スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス)

☆最新刊『第3巻』大好評発売中!!


重版が決定致しました!!

新刊をぜひお手にお取りください。

既刊第1巻~2巻も大好評発売中!


※月刊Gファンタジー大好評連載中《作画;藤本桜先生》

☆9月18日発売の月刊Gファンタジー10月号に『最新話』が掲載されております。

一見超ドライですが、本当は優しいルウ、可憐なヒロイン達の新たな魅力をどうぞお楽しみください。


また「Gファンタジー」公式HP内には特設サイトもあります。

コミカライズ版第1話の試し読みも出来ます。

WEB版、小説書籍版と共に、存分に『魔法女子』の世界をお楽しみくださいませ。


マンガアプリ「マンガUP!」様でもコミカライズ版が好評連載中です。

毎週月曜日更新予定です。

お持ちのスマホでお気軽に読めますのでいかがでしょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。