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誰もいない宇宙船で目覚めたら最強だった件について  作者: Sora
三章 ドアーズ星系 企業連合編

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032 護衛報酬受け取り

いつもありがとうございます(^^♪

話のストックがあと数話分になってしまいました。

週末がんばらないと

犯人の一部は撃退したがその後の報復を警戒し、クラフトとクレアは屋敷の警備を契約満了まで続けた。

契約期間を満了し、護衛任務を終えたクラフトにとって、3週間ぶりのドクタスはどこか眩しかった。

港湾ドックに停泊する艦影を見た瞬間、クラフトは小さく驚いた

「これは…」

まるで新造船のような美しい装甲に包まれた自艦が、青空を背景に静かにたたずんでいる。

反射する陽光がまるで歓迎の光のようだった。

「キャプテンクラフト」

呼びかけたのはミオ・デグラント。〈ドクタス・シップワークス〉のオーナーであり、今回の改修を一手に引き受けてくれた男だ。

今までキャプテンとは呼ばれなかったが、少し変わったか?

「お子さんも一緒だったんですね」

クラフトの視線の先、ミオの左右に並んでいたのは、制服姿の少年少女だった。

「しばらく屋敷から出れなかったので、どうしても見たいとせがまれまして」

ミオはいつも通り穏やかだが、その目には“父”の光が宿っている。

「よろしくお願いします、父の後を継ぐ予定で、今は工学を学んでいます」

礼儀正しく頭を下げるふたりに、クラフトは「堅いな、いつもと同じように話してくれ」と苦笑いを浮かべる、3週間一緒に過ごしたのに。

「まぁ、肩の力を抜け。こっちは仕事が終わったばかりで、正直、脳の半分くらい溶けてる」

「さて、まずは、報酬の確認をお願いできますか?」

「着手金2000万クレジット。日数報酬2400万、戦闘報酬500万、完了報酬2000万。特別ボーナスが1000万。合計で7900万クレジットです」

続いてナビが報告する

「キャプテン、お忘れかもしれませんが、星系に着いた際に海賊船を11隻撃破しています。その分はギルドに報告し4200万クレジットを受領済みです」

「ナビ、了解した、もちろん忘れてはいないさ」

いや、指示するのは忘れてたか・・・

「とにかく、ありがたく受け取るさ。で、次は艦内チェックだな」

クラフトが軽く掌を打つと、ミオが笑った。

「では、最新設備のご案内をどうぞ。カイ、エナ、説明してあげなさい」

「はい!」

最初に案内されたのは、カフェエリアに設置された最新型のレプリケーターだった。

「『XJ-77』シリーズ。ドクタス製の中でも最新のモデルです」

カイが真面目な顔で語る。

「従来比で60%の消費エネルギー削減、調味粒子の精密調整で『味の再現性』が飛躍的に向上しています」

「つまり、とても美味いと?」

「その通りです。料理を一度記憶させ、その料理に使う素材を保存しておけば、同じものを複製します。つまり、この3週間屋敷で提供させていただいた水準の料理がいつでも食べれます」

地味にすごい

「それは良いな。航海での食事は重要だからな」

次はカーゴルーム。床が以前よりも強度を持ち、プラズマタンクの運搬に対応する構造になっていた。

「強度は上がっていますが、直置きはやめてくださいね」

クレアが先回りして釘を刺した。

「ナビとクレアは口調は違うけど足並みは一緒だよな」

「共通して合理性を重視しておりますので」

「ですよねー……」

武装セクションでは、誘導弾の説明が行われた。

「この誘導弾は軍でも使われている最もオーソドックスな装備の一つです。敵機の回避行動を予測してコース修正を行います」

「依頼通りだ。実弾頭は、補給がどこでも確実に受けられるものの方が助かる」

エナが少し嬉しそうに説明してくれた。

最後に案内されたのは、居住スペース。

「遮音性、断熱性ともに向上しました。新素材の寝具は低重力でもフィットする構造になっています」

クレアがベッドを指しながら話す。クラフトは、試しにどっかり座った。

「これは、すごい。フィット感が全く違う」

一通りの確認が終わり、再びドックの外に出たクラフトは、ひと息ついた。

「ナビ、改修確認はこれで完了か?」

「はい。残金をお支払いください。船はいつでも出航可能です」

クラフトはその場でミオ氏に受け取りのサインと支払いを行った。

良い買い物だった。

「よし、じゃあ次はギルドだな。慣らし運転も兼ねて、討伐依頼でも受けるか」

「護衛より向いてると思いますよ」

「俺もそう思う」

「ちなみに、シルバーナの停泊ドックはサービスであと2週間予約してあり、宿の手配も可能です」

「いや、しばらくは船で寝る。設備のテストもしないとな」

「それもまた、技術者の喜びですね」

クラフトはふとドクタスの空を見上げた。明るく、澄み切った空。

「キャプテン、せっかく来たんだし、観光でもどうです?ドクタスは初めてなのでしょう」

ミオがクラフトとクレアを誘ってきた。

「ぜひ行きましょう!僕たちが案内します!」

2人の子供は乗り気のようだ。

「地元グルメは是非紹介したいですね。あと最近は宇宙生物展示館がとても人気です!」

「そうだな、ナビ、明日のスケジュール空けといてくれ」

「はい。承知しました」

明日は観光。

ドクタスに来て、ようやくひと息つける、そんな一日になりそうだ

やはりミステリー調の話は苦手でした


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