謝罪
後日、ハイコールドシティ高級レストランVIPルームにて。
「これは市長、あんなことをしでかして俺の前に現れるとは、何を考えてやがる。」
複数の護衛とともに待ち構えていたシーノが、オギノとクロスを引き連れ部屋に入ってきたリースに怒気の籠もった口調で言い放つ。
「ええ、この度は誠に申し訳ありませんでした。」
それに対しリースは深々と頭を下げた。
「で、その荷物は?今度は自爆テロでもやろうってか?」
リースの後ろに控えているオギノとクロスの両手には、分厚いアタッシュケースが三つと普通サイズのアタッシュケースが一つ握られている。
「いえいえ、とんでもございません。二人ともお見せして」
二人は四つのケースをシーノの前のテーブルに、横並びに置くとまずクロスが普通サイズのケースを開けた。
中には札束がぎっしりと詰め込まれていた。
「私のお詫びの気持ちでございます。」
シーノは札束を見つめながらまんざらでもなさそうに小刻みに頷く。
そして、オギノとクロスは残りのケースを同時に開放した。
「・・・!!」
ケースに収められていたものを見たシーノと護衛達は一瞬にして戦慄した。
「今回の騒動を独断で実行した三人の部下の首です。お納めください。」
そんなシーノ達をよそにお詫びの品々の紹介を続けるリース。
「私個人としてはシーノさんを始めとするファミリーの皆様と良好な関係を築きたかったのですが、私の能力不足により部下達が暴走し今回のような残念な結果になってしまいました。今回の件はどうかこれで許してはいただけないでしょうか?また部下が暴走しないとも限りません。」
リースの目が一瞬だけ鋭いものになる。
「この野郎・・・いいだろう。気に入った。三人分の首に免じて水に流してやろう。だが、こんなことがいつでも通用すると思うな。」
シーノは複雑に表情を変えながら警告した。




