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VRおじいちゃん ~ひろしの大冒険~  作者: オイシイオコメ
仮想空間でセカンドライフ
25/95

ひろし、アプリを入れる

 イリューシュもブロックノイズを確認すると、みんなに尋ねた。


「みなさん、今ブロックノイスが出ませんでしたか?」


「はい」

「出た出た」

「何か変なものが、はい」


 イリューシュは少し考え込んでから言った。


「もしかすると、サーバーがダウンするかもしれませんね。昔あったんですよ」


(さば)が?」


 おじいさんが「?」になっているとイリューシュが説明した。


「簡単に言ってしまうと、強制的に一旦ゲームを終了させられてしまうんです」


「あぁ、それは大変ですね」


 すると、おじいさんの視界に「重要なお知らせ 【読む】」という文字が現れた。


「おや? 重要な……」


「あ、何か来た」

「やば、やっぱサーバーダウン?」


 めぐとアカネはそう言うと、手で【読む】を押したようだった。


 それを見たおじいさんも【読む】を押してみた。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーー

【重要なお知らせ】


 ただいま、何らかの影響でサーバーに負荷がかかっており、稼働余力(かどうよりょく)が残り15%を切りました。


 お急ぎでない方は、できるだけログアウトしていただきますよう、お願いいたします。


 なお、今から10分以内にログアウトして頂いた方には、もれなく100プクナを差し上げます。


 原因と対策につきましては、追って公式ツイッタグラムにてお知らせいたします。


 ザ・フラウ運営チーム

 ーーーーーーーーーーーーーーーーー


 全員がお知らせを読み終わると、イリューシュがみんなに言った。


「今日はログアウトしたほうが良さそうですね」


 みんなは大きく頷いた。


「こんな事もあるんだなー」


 アカネがそう言うと、めぐが答えた。


「コレってさ、今日は家で学校の課題をやれ、って事じゃない?」


「あ、確かに!」


「「ははははは」」


 みんなは笑い合うと、また明日会う約束をしてログアウトしていった。



 おじいさんがVRグラスを外すと、おばあさんはテーブルで公式ガイドブックを読んでいた。


「おばあさんも帰っていたんだな」


「ええ、なんだかサーバーがどうのとかで……。あ、あった。これだわ」


「何か面白いものでも、あったのかい?」


「これですよ」


 おばあさんは生物図鑑のアル・マジロンを指差した。


「あぁ、アルマジロか」


「ええ。今日お友達になったんです」


「ええ? アルマジロと?」


「はい。とっても大人しくて可愛くて」


 おじいさんは生物図鑑のアル・マジロンのページを覗き込んだ。


 ーーーーーーーーーーーーー

 アル・マジロン


 固い甲羅を持つ生物。とても臆病だが、ごくまれにプレイヤーの仲間になる。


 攻撃力はあまり無いが甲羅(こうら)が非常に硬く、アル・マジロンの甲羅を破壊することは不可能。


 キノコを焼いて食べる習性がある。

 ーーーーーーーーーーーーー


「おばあさん、すごいなぁ。ごくまれに、って書いてあるのに、仲間になったんだなぁ」


「キノコをあげただけなんですけどね。うふふ」


 ピロリロリン


 その時、おばあさんのスマホが鳴った。


「あら、ナミさんだわ」


 おばあさんはスマホのメッセージを読むと、ゆっくりと文字を入力し始めた。


 おじいさんは、それを見ておばあさんに尋ねた。


「おばあさん、ゲームの人とメールしてるのかい?」


「ええ。アプリを教えてもらったんです。おじいさんも、やってみたらどうですか?」


 おじいさんはスマホを電話の用途でしか使ったことがなかったので少し戸惑った。


「なんだか難しそうだなぁ」


「簡単ですよ。あのゲーム機の上へスマホを置くだけですから」


「ええ? 置くだけで?」


 おじいさんは、なんとなく自分のスマホをVR-GigBoxの上へ置いてみた。


 すると画面に「ザ・フラウのアプリをインストールしますか?」と表示された。


 おじいさんは「はい」をタップすると、スマホが認証されてアプリがインストールされた。


「これで終わったのかな?」


 おじいさんはホーム画面に新しく「アプリ・ザ・フラウ」と書いてあるアイコンが現れたのでタップしてみた。


 おじいさんが画面を見ていると、メールを終えたおばあさんが教えに来てくれた。


「おじいさん、このメッセージっていう所を押すと、メールができますよ」


「なるほど……」


 おじいさんが画面をタップしようとすると、画面にメッセージが現れた。


『めぐさんからメッセージを受信しました』

『めぐさんがグループに招待しました』


「あら、おじいさん、メールが来ましたよ」


「ええ!?」


 おじいさんはメッセージボタンを押してみた。


 ーーーーーーーーーーーー

 送信者:めぐ

 本文:おじいちゃん、アプリをインストールしたんだね!もし良かったらグループに入ってね。


 めぐさんからグループの招待がありました。

 参加しますか? はい いいえ

 ーーーーーーーーーーーー


 おじいさんは「はい」を押した。

 すると、メッセージがグループモードに変わった。


 ーーーーーーーーーーーーーーーー

【ひろしさんがグループに参加しました】


 アカネ:まじか!じいちゃんだ!

 めぐ:おじいちゃん、いらっしゃい!

 イリューシュ:あら、ひろしさん。


 アカネ:あれ?じいちゃん読んでる?


 ひろし:よんてまし


 アカネ:じいちゃんスマホ慣れないの?


 ひろし:肺

 ひろし:はいい


 アカネ:ゆっくりで大丈夫だよ!おっけー!


 ひろし:本日はあり

 ひろし:がとう

 ひろし:ご在宅

 ひろし:御座いました


 アカネ:<イイネ>

 メグ:<イイネ>

 イリューシュ<イイネ>

 ーーーーーーーーーーーーーーーー


 おじいさんは老眼鏡をかけて必死にフリック入力をし終えた。


「これは大変だ。おばあさん良く出来るなぁ」


「おじいさん、慣れですよ。わたしは子供たちや孫たちとメールしますから」


「そうかぁ。わたしも練習しないと」


 ーーーーーーーーーーーーーーーー

 ひろし:れんしゅう

 ひろし:れんしゅう

 ひろし:れんしゅう

 ひろし:練習

 ひろし:練習

 アカネ:ちょ、まって!

 ひろし:練習

 ひろし:練習


 ひろし:れん


 めぐ:おじいちゃん通知が


 ひろし:レンシュウ


 イリューシュ:ひろしさん、通知が着信のように……


 めぐ:笑いすぎておなかいたい


 ひろし:めぐさんだいじょうぶですか


 アカネ:今年で一番笑った


 めぐ:おじいちゃん大丈夫、ちょっとま


 ーーーーーーーーーーーーーーーー


 めぐとアカネとイリューシュはメッセージをしながら笑った。


 そして、おじいさんは入力するたびにメンバーへ通知が行く事を知った。


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