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異世界で侍女やってます  作者: らさ
第5章
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小話 異世界の夜は長いってば!

いよいよ最後のお話です。

「えっ、何」

 メイは、手早くベットシーツを整えながら私の話を聞いている。

「だーかーら、この世界は夜が長すぎるんだってば」

 私はため息とともに言葉を漏らした。

「いいじゃない、別に。サイアス様とゆっくり過ごせるでしょう」

 私の言葉に、メイは何が問題なんだといった表情を浮かべる。


 イーリアス王国、いやこの世界には日本のような電気などない。ましてや、テレビも電気に付随する娯楽もない。スマホもない。

 当然、夜はやることもなく早々に就寝する。

 その・・・・サイアスさんとゆっくり過ごすというのが問題なんだよ、メイ。

 21時に就寝なんて日本じゃ幼稚園児くらいだよ。

 21時にベットに入ったら朝まで約9時間・・・・長い、長すぎる。その間ずっとサイアスさんと二人きりなわけで・・・うーん、サイアスさんのことは好きだからいいのだが、その・・・・なんか恥ずかしい。


 真っ赤になって俯いた私を、メイはニヤニヤと見つめる。


「まぁ、あきらめなさい。ここはニホンじゃないし。サイアス様はハナの事、愛して止まないんだから」

 メイはそう言うとベットメイクを終え、お水の補充をしてサッサっと出て行ってしまった。


「薄情者・・・・。」

 私は長い溜め息をついた。


「溜め息なんてついてどうした?」

 サイアスさんが少し溜まっていたお屋敷の仕事を片付けて寝室に入ってきた。

「ううん、別に」

 慌てて笑顔を浮かべるけど、引きつってるかもしれない。

「そうか。勉強は捗っているか」

「えへへ、淑女教育の先生には注意されてばかりです」

 私は苦笑しながら答えた。

「十分に淑女だがな」

 サイアスさんはそう言いながら私を優しく抱きしめてそっとキスした。


 あぁ、今日も長い夜が始まってしまった。

この小話で「異世界で侍女やってます」は完結です。

今まで、お読み頂きありがとうございました。なんとか、書き続け、完結することが出来たのも皆様のお陰です。本当にありがとうございました。

今後新たな作品を投稿するかは未定ですが、緩やかなペースでも書き続けていきたいとは思っています。

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