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異世界で侍女やってます  作者: らさ
第3章
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閑話「コスタル神殿にて」

読んで頂きありがとうございます。

視点がハナ⇒サイアス⇒ハナと変化します。読みにくかったらごめんなさい。

 今日は、サイアスさんも私も仕事が休みなので、2人でコスタル神殿にお守りの返納に来た。

 王都から半日程度って聞いてたから、長旅を経験した私には楽勝かと思ったらそうでもなかった。

 途中に険しい山道、寒風吹きすさぶ大平原ありってとこでなかなか厳かった。サイアスさんはグレールに、私はエリンに跨って、休みながらやっとのことで辿り着いた。


 山脈を背にして建つ神殿は、テレビで見たイギリスやフランスの教会のように、すごく大きくて美しかった。内部も天井や祭壇正面には、ステンドグラスみたいな物がはめ込まれていて、そこから太陽光が差し込みキラキラしている。壁際には彫刻が並び、壁には大きな絵画が掛けてある。

 私は口を開けたまま、色とりどりに光る天井を見つめて溜め息をついた。



「お待たせしました」

 声に振り返ると、神官服を纏い白髭を長く生やした老人が立っていた。

「ハナ、神官長のリライ殿だ」

 サイアスさんが紹介してくれる。

「初めまして。クサノ・ハナです。地球のニホンというところから来ました」

 自己紹介してペコリを頭を下げると

「初めまして。なかなか素敵なお嬢さんだ」

 リライさんは私を見てふわりと笑った。


「ハナ様、神殿内をご案内いたします」

 リライさんに付き従っていた神官が声をかけてきた。

「えっ?」

 どうすればいいのかわからなくて、サイアスさんを見上げた。

「私は、リライ殿と少し話がある。守りを返納しながら案内してもらうといい」

 サイアスさんは、そう言うと神官に向いて私のことを頼んだ。

 そうか、二人で話したいことがあるんだな。サイアスさんの言葉に従っておこう。

 私は神官の後について祭壇の間を後にした。




 ☆




「どうでした」

 神官長を見つめると、彼は弱々しく首を振った。

「ぼんやりとしか予見できません。歳をとり力も弱くなったのでしょう」

 神官長は顔を歪ませた。


「あの娘に見えたのは『大きな悲嘆と危険』です。しかし、ラインシート殿、あなたが常に傍に在ることで、あの娘の悲嘆と危険を小さくすることができます。彼女から眼を離さぬようになさって下さい。彼女を救えるのは、あなただけだ」

 神官長が真っ直ぐに私の眼を見つめてきた。その視線に黙って頷き返す。

 無論、ハナから眼を離すことなどない。私は、私のすべてをもってハナを護る。




 ☆




「大丈夫ですよ。エリンの背中は温かいから、エリンに乗ってれば大丈夫ですって」

「いや、もう陽も傾き始めた。この風の中では、馬に乗っていても身体が冷えてしまう」

「だからって、グレールの負担が増すじゃないですか」

「グレールは一級軍馬だ。問題ない」

「えーっ」

「それに、私もこの方が温かい。私を助けると思って我慢してくれないか」

「うーん、そりゃ私の体温は高いですけど・・・・仕方ないですね」

 大平原での小休止の後、サイアスさんは私をグレールに乗せて、自分も私を後ろから抱え込むようにしてグレールに跨った。

 ひと悶着して、私もグレールに乗ることで落ち着いたけど、すごい恥ずかしい。

 サイアスさんは、大きいし手足も長いから、私は彼の懐にすっぽりと収まってしまう。なんだか、拾われた猫みたいだ。

 私がクスリと笑うと、サイアスさんの腕に力が入って、ギュッと抱きしめられたような気がした。





読んで頂きありがとうございました。

来週から新章開始予定です。表現方法や話つくりがなかなか上達せず、書くのって大変だと思うこの頃です。でも、読んで下さる方々がいらっしゃるので最後まで頑張ろうと思います。

これからもよろしくお願い致します。

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