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<人間界管理システムの問題?>

リピウスはコーヒーを一口飲み、チョコも一個食べると、ようやく口を開いた。


「まず霊力の封印解除問題なんだけど、それって封印自体の問題なんじゃないの?」


「その点は霊界でも考えて、色々調査はしたんじゃが、原因は分かっておらんのじゃよ」

ヨルダ爺の表情はいかにも辛そうだった。


「もしかして、封印ってもともと解除コードとかってあるんじゃないの?」

「解除コード?」


リピウスは霊力封印に関して、もしシステムで考えるならばと、封印管理システムの概略を書いて説明した。

「俺だったら、こんな感じのシステムで考えるよ」


そう言いながら、リピウスはざっと今考えたシステム構成を書き示した。

それは新たな魂に霊力封印を行う部分から始まる。以前ヨルダ爺から、人間界は第一から第四まであると聞いており、それぞれが使える霊力の大きさが異なる設定になっていると言っていた。


なので、リピウスが提示したシステムでは、封印に関しては人間界ごとに封印率を任意に設定できるようになっていると予想した。

「ほら、これなら同じシステムでも、封印率を変えるだけで全ての人間界に対応できるだろ」


「なるほどのお。確かに人間界の管理システムは、一箇所のシステムセンターで管理しておるから、もしかしたら同じシステムで運用しているのかもしれんのう」

リピウスの言葉に、ヨルダ爺は感心しながら頷いていた。


「今のは新しい魂が誕生した場合の初期設定機能の話だけど、多分、封印設定後に設定変更できる機能も入っていると思うんだよね。俺ならそうするからな」


リピウスが言うには、一旦封印率を設定した後で、何らかの理由でまとめて封印率の変更を行う機能も備わっているのではないかと説明した。


「過去に色々とトライ&エラーで試したと言っていただろ? こういう機能があれば、途中でまとめて封印率を変更して試すなんてことも可能になるじゃないか」

「おおー!!! そんなことまでできてしまうのか?」

ヨルダ爺はますます感心して、思わず叫んでしまった。


「さらにさ、変更対象者を絞り込む機能も実装しておけば、ある条件に合致する人たちだけ、封印率を一括変更するなんてことも出来てしまうのではないかな?」


「ふむふむ……確かに今頻繁に増加している封印解除者は、比較的基礎霊力値の高い者に限定されていると聞いたことがあるわい。もしかしたら、リピウスの言うような条件指定で行われている可能性もあるということじゃな」

ヨルダ爺は何だか解決の糸口が見えてきたような気がして、目を輝かせだしている。


さらにリピウスは続ける。

「だから、人間側の封印に問題があるんじゃなくて、例えば霊界側の管理システムに問題があって、誤作動等で一部の封印を強制解除してたりするんじゃないかな? 俺だったら、そっちを先に疑うね」


「な、なるほどのお。そういうことも、このシステムであれば可能ということか」

「まあ、俺が書いた通りの仕組みになっていたらの話だけどな」


「う、うむ。一度調べてみるわい」

ヨルダは深く感銘を受けているようだ。


「それと、封印解除者が増えているのは、根本的に人間界の人口が激増しているから当然なんじゃないか?」

「それもあるじゃろうな。実際に嘉助たちも言っておったからな」


「でもさ、人間も所詮は動物だからな。動物に過ぎた知恵を与えたら、爆発的に繁殖してしまうのも当然だよな。その辺は霊界では考えていなかったのか?」

「ぐ、ぐぬぬ……」

ヨルダ爺は言葉を失ってしまった。


「ある意味、人間も霊界も自業自得って感じはするけどね」

「なんかリピウスの言葉を聞くと、身も蓋もないって感じだな」

デュークが不満そうに口を挟んだ。


「人間自身も人口増加による環境破壊は問題視しているけどな。でも、所詮は小手先の対応しか取れないし、今更霊界も下手に介入できないだろうが」


「おいらも、なんか悔しいけど、リピウスの言う通りって気もしてくるな」

「う~む……確かに人口増の問題は、簡単ではないのう」


「なあヨルダ爺、この際、人間界の封印を全部解除してしまったらどうだ?」


「「ええー!!!」」

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