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寡兵

木俣守勝「殿!!」

井伊直政は被弾し、落馬。

井伊直政「傷は浅い。大丈夫だ。」

木俣守勝「殿に別の馬を!!殿を御守りし、家康様の下へ!!!」

 そこへ

「覚悟!!」

の大音声が松平忠吉の目前に。

松平忠吉「しまった……。受け損じてしまった……。」

木俣守勝「逃がすな!討ち果たせ!!」

「死はもとより覚悟の上ぞ!!!」

とその場に留まり、至近距離から発砲。槍で以て最期の抵抗を試みるも……。

木俣守勝「忠吉様。輩は討ち果たしました。」

松平忠吉「御苦労。」

木俣守勝「容体の程は如何でしょうか?」

松平忠吉「こんなのかすり傷だ……。敵は何処だ?」

木俣守勝「正木に動きはありません。しかしここは危険であります。引き上げます。」


 井伊直政と松平忠吉に一撃を加えた人物。それは……。少し前。


石田三成「島津様。」

島津義弘「石田様。如何為されましたか?」

石田三成「島津様に1つお願いしたい事があり、参上しました。」

島津義弘「改まって、どうされましたか?」

石田三成「秀元様と宇喜多様が今、福島と相対しています。」

島津義弘「はい。」

石田三成「そこに井伊直政と松平忠吉が合流。混沌とした情勢になっています。」

島津義弘「井伊が?」

石田三成「はい。そこで島津様にお願いしたい事があります。」


島津義弘「あの三成が頭を下げて来るとは……。」

島津豊久「如何為されますか?」

島津義弘「決まっておる。あそこが破られたら我らも危機に陥る事になる。未然に防ぐ事が出来るに越した事は無い。」

島津豊久「御意。」

島津義弘「ただうちは今、身内の騒動が終わって間もない。故に皆、国を離れる事が出来ず。ここに居るのはわずか2千。出来る事は限られている。狙うは……。」


 井伊直政と松平忠吉。


島津義弘「討ち取れるに越した事は無いが、敵は合わせて6千。石田殿の話では、正木殿が専守防衛に務めていると聞く。援護を期待する事は出来ない。故に目標は……。」


 井伊、松平両隊を戦線から離脱させる事。


島津義弘「両者が正木殿に目標を定めている。そこに伏兵を配し、直政と忠吉のみを狙う。そして彼らには……。」


 捨奸になってもらう。


島津義弘「戦場に長居しては兵を目減りさせるばかり。すぐ安全な場所に戻らなければならない。そのための時間稼ぎとして留まっていただく。」


 井伊、松平両隊離脱の報は福島正則と藤堂高虎の下に。


藤堂高虎「可児殿の助成に行って来る。」

福島正則「お頼み申す。ここは任せておけ!!」

と藤堂高虎は急ぎ兵を動かしたのでありましたが、島津義弘は既に退却した後。

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