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奈落の空  作者: ぴこ
跳梁跋扈編
98/179

98話 ロボと…

短めの挿話です。

「おい、娘…」

「あっロボさん。あれ?お兄さんは?」

「今は私と1つだ。」

「えっ…どうゆう…」

「話は後だ私を…ユウマを抱き締めてくれ」

「えっ?えっ?」

「今は時間がない。早く!」

「わっ…わかりました。」


彼女はバタバタと私にかけよってきた。

まだ信用した訳ではない。

だが今は頼るしかない。

私が腑甲斐無いばかりに…

彼女がそばに身をよせ私の首に手を回した。


「そんなに怖がらなくてもいいのよワンちゃん。」

「!!」

「大丈夫。痛くしないから…」

体が動かない…

不覚…

「あら?カチコチになっちゃって。初めてなの?大丈夫。私も初めてだから。」

「今はそんな時では…」

ガコン!

建物が揺れる。

なんだ?


「ふ~確かにそんな場合じゃないかしらね。」

「だからさっきから…」

「じゃあこうしましょう。うちの子を一人あなたのところで預かってくれる?」

「なんだと?」

「あなたのところもご主人様が知らないだけで

けっこうな大所帯なのは知ってるけど…

一人くらい大丈夫でしょ?」

「私の一存では…」

「事後承諾って便利な言葉もあるのよ。」


彼女はゆっくり私の首を撫でる。


「じゃあお願いするわね。」

ボウッと私の毛並みに黄色い光が灯る。


彼女は私の首を離すと更衣室の椅子に座った。


「私のこと守ってくださいね。お兄さん。」


「…」


私は更衣室から出てズタズタになった廊下を走る。


私は一体何と契約を結んでしまったのだ…


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