88話 鎧
ちょっとした繋ぎです。
意識が戻る。何だ景色が一瞬見えた獣…触手が獣を蹂躙する、吹き出す血…飛び散る肉…何が見えて…何かが視界を塞ぐ。
たまにちらりと見えるも壁、地面、血、獣、触手、闇、血、地面、触手、地面、獣、血、触手
、壁、触手、壁…
見える物が限定的で断片的すぎるので
何もわからない…
意識を失ったのは一瞬だと思う。
別に夢の中とゆう訳でもない。
ここは何処だ?
そう、体は?
感覚はある。
だがピクリとも動かせない。
何か人型の鋳型に閉じ込められているような。
揺れはひどい。
私が閉じ込められている空間は移動し暴れているようだ。
チラリと光がさした。
外に出たのか?
間違いなくこれは外の光。
ウウウっ
手先もそうだが動こうとすると顔や皮膚に冷たい感触。
アテナを纏っているときこんなに金属を冷たいと感じることはない。
私はどうなったのか?
ガン!
何かが当たった。
景色が回る。
…虎?…一瞬虎が…
景色がすごい速さで動いた。
何?
飛び散るガラス、コンクリート、服、服?
カシャン!
音をたてて景色が閉じた。
私が外を見ていた場所が閉じられたのだ。
また闇が私を呑み込む。
このままではダメだ。
なんとかしてここから出なくては
しばらくすると動きがまったくと言っていいほど無くなった。
ふん、今はどうにもならない。
私は静かに目を閉じるとチャンスを待つことにした。
ただ助けられるヒロインなんて嫌いです。




