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奈落の空  作者: ぴこ
旅立ち編
24/179

24話 トリオ

正義の味方がやって来てしまった…

短い春だった…


ヒーロー物で主人公が現れた時の戦闘員ってきっとこんな気持ちなのかもしれない。


ジャスティスルシルさんは(なんかかっこいいな)ひらりと入口から飛び降りた…?!


おい!怪我する!

その高さ怪我するぞ!


あっ…


音は大きめだが決して怪我はしなそうな、

バラエティ番組的なクラッシュ音と共に

ルシルは下に滞積していた段ボールの山に突っ込んだ。


ダイジョブなのか…


「ふんっ!」


気合いと共に立ち上がったルシルは、

段ボールと一緒にセット売りのトイレットペーパーなんかを吹っ飛ばして現れた。


ダイジョブそうだな。

そしてそうなると俺がダイジョブじゃないな。


彼女は何事もなかったように段ボールの山から踏み出し、商品や棚が散乱する上を踏みしめこちらにノシノシ歩いてきた。


右手には鋼のラクロススティックをぶら下げ

邪魔な障害物は左右に蹴散らされる。


とっ闘気が目に見えるだと!


「悪即殺っ!悪即滅!」


うぉ…殺されるそして滅される…


俺は覚悟を決めた。

別にやましいところは無いが、

理不尽な暴力に屈するのも嫌だが、

ぶっちゃけコハルちゃんとの蜜月をこの女に邪魔されて腸煮えくりかえってるが…


美人に撲殺される最後もいいものかもしれない。


「こんな時まで貴方とゆう人は…」


相変わらずのサトリスキルでいらっしゃる。


「最後に言い残すことはありますか?」

「好きです。結婚してください。」


ガコンッ!


頭に踵落としをくらい俺は地面に突っ伏した。

そして踏まれた。


「貴方何言ってるんですか!こんなときに!

恥を知りなさい恥を!そうゆうことは段取りとゆうものが…」


なんだろあたふたしてる。

チョロいのかこの娘?


ミシッ!


天井とゆうのは石膏みたいなものを固めた板で出来ていて、さして強度はない。

強度はないがそんなに弱くもない。


そこに俺の頭はめり込んだ。

5センチくらいはめり込んだ。


うわぁ…めっちゃ睨まれてる。


「あの…お姉ちゃん…」

「もう大丈夫ですよ。悪は滅します。

挽き肉にしたら、そこの割れた窓からすぐ落として掃除しますから。」


あぁホントに殺されるんだ俺…


「違うのお姉ちゃん!さっきのは冗談なの!」


おっ!がんばれコハルちゃん!


「確かに頻繁に目付きがあやしいし、浮輪乗ってる時の手つきとかアウトなお兄ちゃんだけど、

あの家で一人で困ってたわたしを助けてくれたの。」


なんだろ素直によろこべない。


「それはただの気まぐれです。気の迷いです。

数学的な確率の偏りでしかありません。

変質者だって子犬を助けることもあれば募金することもあります。」


お前そこまで言えるほどの付き合いじゃないだろ!

俺の何を知っているって言うんだ!


「全てです。」


だから心の叫びに反応するなよ。

やりにくいよ。


「わたしお兄ちゃんが変質者でもいい。

困ってるわたしを苦労して助けて、やさしくしてくれたのは、この変質者のお兄ちゃんなのよ。」


やめてコハルちゃん…変質者って連呼しないで。

なんか心が痛い


「わかりました。貴方がその覚悟なら私はかまいません。

この変質者をゆるしましょう。」


泣くぞお前ら!


「で、貴方方は何してらしたんですか?」

「お泊まりの準備!」

「やはり有罪じゃないですか?」


ルシルが石化睨みを飛ばしてくる。


「誤解するな。ここには旅支度と今日の宿を求めて入ったんだ。

ゴムボートとか食料とか必要な物も手にいれたいしな。」


「確かに浮輪で移動はマヌケでしたね。」

「おまえもしかして、ずっとつけてたのか?」

「はい。」

「…何処から?」

「最初から。」

「…」

「はい、ギルティ。やはり殺処分ですね。」

「違う!やましいことなどしていない!

隙あらば殺そうとするなよ!

どれだけ血に飢えてんだよお前は!」

「お兄ちゃん…」


うわぁ!うわぁああ!

株が!俺の株が!


ここは俺が強力なリーダーシップを発揮してこの場を乗りきらねば!


俺はルシルの足をはねのけて…

はねのけて!

はねのけられなかった。

すげーめり込んだままだよ。


ダメだ俺の頭を押さえつける圧半端無い。

しかたないこのままいこう。


「俺達はこんなことしてる場合じゃないだろ?!ルシル!」

「はい?」

「寝ぶくろ調達!」

「…」

「お願いしますルシルさん。」

「…わかりました。」


彼女はようやく足を俺の頭からのけてくれた。

最初からそうし…

俺の横に転がっていたレジがルシルのスティックの束の一撃で穴があく。


何でもないです。

ほんとかんべんしてください。


「コハルちゃん!」

「ハイ!」

「服を着替えて保存食調達!」

「ラージャー」


俺はようやく立ちあがりホームセンターの一角を指差す。


「俺はゴムボートと水を探す。一時間後にここに集合だ!」

「ラージャー♪」

「…はい。」




一名含むとこがありそうだが皆それぞれ仕事にとりかかったのだった。

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