episode 1-8
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頭がぼんやりする、俺は何をしてたっけ?
そうだ、5人組のパーティとダンジョンへ潜って・・・嵌められて・・・追い回されて・・・
「!!!そうだ!あの剣は?!」
「我はここだ。」
目の前にあの剣が浮かんでいた。吸い込まれるような黒い刀身、輝く柄。間違いない。
「ってしゃべった?!」
「ここはお主の中であろう?何も不思議はない。」
「俺の中って・・・あ、家がある。ってことはここは収納の中か!」
「汝が我を欲する強い願いとこの空間が奇跡を起こしたのだろうな、我も初めての体験だ。」
「奇跡を起こした?今のこの状態が?あれ?なんかお前と繋がってる?」
「質問ばかりだな、気を落ち着けて自らに問うてみよ。」
俺は言われるままに目を閉じ深呼吸する、気持ちを静め自身に起こった変化を感じ取る。
俺とあの剣の間に細いがしっかりした糸のようなものが繋がっているのを感じる、さらに自分を確認すると『傀儡使い(くぐつつかい)』なるスキルを獲得しその使い方を理解する。
「なるほど、お前は俺の傀儡になり 俺と共に戦ってくれるのか。」
「うむ、我は汝と共に行こう。だが『お前』では味気ないな 我に名を付けて欲しい。」
「オロバス、お前の名前はオロバスだ!」
「オロバス、良い名だ。我が名はオロバス 汝を護り汝の敵を討つ 我は常にここにおるいつでも呼ぶがいい。」
オロバスとの繋がりが強くなるのを感じる。オロバスの輝きに目を閉じると、元居た場所へ戻された。
あれだけの暴行を受けたのに体の痛みはなく、逆に力が湧いてくるのを感じた。俺は立ち上がり早速スキルを起動する。
「アクティベート、オロバス!」
俺の中に感じてた力が、俺の隣に顕現する。俺との繋がりを以て俺を護り俺の敵を討つ俺の剣。最高の相棒を手に入れた気分だ。
道を戻ると死体はおろか血痕も無かった、これがダンジョンに取り込まれるってやつなのか。
痕跡も体に傷跡もなく今日の出来事が悪い夢だったのではないかと思いながらセーフエリアに戻る、テントはあるし作りかけの鍋も冷めてそこにあった。
夢でも幻でもなく、嵌められ殺されかけたのは現実なのだ。
何か対策を講じなければと思い、俺は地上への道を戻るのだった。
-------- オーラン 探索者ギルド --------
「リョータさん!ちょ、ちょっと!」
「おはようございます、コーネリアさん。」
「昨日遅くに『青雷』が戻ってきて、すぐに別の街に拠点を変えると出ていったんですが、なにかトラブルでもありましたか?」
カウンターへ向かうとコーネリアさんは小声で聞いてくる、事情を話すチャンスと思い詳しく話すので別室でと奥の個室へ移動する。
「実はですね『青雷』の女の子が人質に取られ、俺を誘き出すための道具にされていたようです。」
「誰がそんなことを?!」
「ザンザ、ダーゴ、ザーグと名乗っていた3人組です、それでちょっと見てもらいたいのですが 驚かないでくださいね?」
俺は前置きしてオロバスを呼び出すと驚き、悲鳴を上げようとした直前に口を押えることに成功する。
「説明しますのでこのまま聞いてくださいね?これは7階層で出る『魔剣』ですが、今は俺の相棒です。従魔を使っている探索者もいますよね?それと同じように繋がっていますので人を襲うことはありません。」
俺はゆっくりとコーネリアさんから離れソファーに座りなおしオロバスを戻す。
「3人に襲われている最中に『魔剣』が湧いて奴らは死にました、そして俺は契約に成功し『魔剣』を手に入れました。」
「俺は『収納』を持っていてその中に居ます、なので常に外にいる従魔より安全だと言い切れます。」
「・・・・」
コーネリアさんは考え込むように俯き やがて顔を上げ
「この件はギルドマスターに報告しておきます。それと『魔剣』は市街では極力出さないようにお願いします、ダンジョンに『魔剣』が湧くと第1級討伐対象となりクエストが発布されるほどです。混乱を避けるためにお願いしますね。」
「わかりました。ですが、今回のように命の危険が迫ったときは躊躇なく使いますから。」
コーネリアさんとわかれ宿へ帰る。昨日からのことでクタクタになった俺は泥のように眠るのであった。
これが俺の、傀儡使いとしての第1歩である。
お待たせいたしました。先週6/11時点で1000PV500ユニークを越えました。
素人の初作品を勢いで上げていますが、読んでくださっている方々のいる幸せを味わっております。
誤字脱字、ご指摘ご批判、ご意見ご感想などお待ちしております。




