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航空機搭載潜水艦伊400最後の出撃  作者: 飛龍 信濃
オーストラリア通商破壊作戦
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第33話敵艦追跡③&ミッドウェーの教訓

タイトルまんまです

似たような会話が出てきますが、時系列は進んでおり、話題が一周した結果だと思って頂ければいいです

「そろそろだ。気い抜くなよ。」

水雷長横川大尉が、水雷科員の野島兵長に言った。

「分かってますよ。まさか命令を聞き逃すなんてヘマはしませんよ 」

「そうしてないと困るのはこっちだがな。」

「今まで命令を聞き逃したことはないのが自慢ですから。」

と自慢げに、野島兵長は返した。

「そう言えばそう考課表にのっていたな。」

考課表とは、簡単に言えば成績表の様なもので、これの良し悪しが、昇進や配属先を決める際に影響するのだ。

そこに、命令を聞き逃すことなし、と書かれているのである。即ち、命令を確実に受けることが出来るということにつながり、評価も高くなる。

「あれですか。でもあれで全ては決められないと思うんですが。」

「海軍は、ハンモックナンバーが最後まで付いて回るからな。よっぽどのことが無い限り、それが覆ることは無いと思うぞ。」

ハンモックナンバーとは、卒業席次の事である。

「でしょうね。でもまあいい評価受けるしてくれてればそれはそれで、有利になりますからね。」

「だがな、ペーパーテストが優秀だからって実戦で優秀とは言えないからな。なんとも言えんよ。」


「艦長、なんとか射点にますね。」

「まあ、斜め前から射点を取りに行くだけだからな。当然だろう。」

「しっかし敵艦油断してますねえ。戦時だということ忘れてますね。」

「敵を侮るのは、良くないことだ。気をつけたまえ。」

「分かってますよ。事実を言っただけじゃないですか。」

「それなら良いが、慢心は最大の敵だ。あの時みたいにならない為にも。」

あの時とは、ミッドウェー海戦の事である。

この時、赤城、加賀、蒼龍の3空母がドーントレスの急降下爆撃をくらい、甲板上に並んでいた、零式艦上戦闘機、九九式艦上爆撃機、九七式艦上攻撃機が誘爆し、3空母は沈没してしまう。その後飛龍の反撃により、空母ヨークタウンを撃沈するが、また飛龍も大破沈没してしまう。それにより、この海戦の勝敗が決まったのである。この時あと五分で攻撃隊が発艦出来た事から運命の5分間とよく言われる。

しかし、徹底的な情報統制が行われ、搭乗員に対しても母港を出港した後に作戦が伝えられた真珠湾攻撃作戦に比べ情報統制が十分になされていなかったのである。なぜなら海軍御用達の料亭や、顔なじみに情報が漏れ、そこから市井の人々にも知られていたのだ。もはや、情報統制など無いものだった。

さらにアメリカ軍も、暗号解読によって大体の所を掴んでいたのである。

そう、徹底的な情報漏洩があったのである。また第一航空艦隊の首脳部が、敵艦隊がいないことを前提に作戦を推し進めたため、全てが手遅れになってしまったのだ。

しかし、最後まで孤軍奮闘した飛龍を除く各艦の搭乗員の被害は、今言われてるほど多くなくむしろ珊瑚海海戦の方が、搭乗員の被害は大きかったのではないだろうか。

日本に致命的だったのは、搭乗員の被害よりも艦載機を全喪失したことにある。

即ち290機もの機体を喪失したのである。このためその後の日本海軍は、慢性的な機体不足に見舞われるのである。

それにより以後、日本海軍ひいては日本全体が敗北へと転がり落ちていくことになるのである。

「それは・・・運が悪かったのでは?」

「そんな訳がないだろう。第一航空艦隊の精鋭4隻が全滅してるんだぞ。全滅だ!」

日下艦長が珍しく、興奮していた。

「艦長落ち着いてください!」

「ああ。すまんすまん。取り乱していたよ。こういう時こそ落ち着かねばならない。そうだな副長。」

「その通りですよ。艦長。」

ミッドウェーの敗北により日本は、恐るべき消耗戦に巻き込まれることになる。

その第一幕がソロモン諸島攻防戦である。この戦いで日本軍は7000機を超える機体を失った。

この戦いで、日本海軍は実際に多くの熟練搭乗員をその機体とともに失った。

さらに、多くの輸送船、艦船を失い戦力を大きく消耗してしまった。

確かに水上砲戦では、幾度となく勝ってはいたが米軍の補給速度が、日本軍が与える損害を上回り、勝っているはずなのに、相手の戦力が増えているという世界史史上稀に見る珍しい戦いとなった。

それでも、日本軍はまだ空母戦力を失ってはいなかった。

そのため1944年6月、史上最大にして空前絶後の日本海軍9隻対アメリカ海軍15隻という未曾有の空母機動部隊同士の決戦である、マリアナ沖海戦が勃発。日本軍の敗北に終わることになる。

「ここまでの戦いで日本海軍に勝ち目は無くなったのだ。そこで講話を結んでおれば良かったものを・・」

「それはそうすべきだったと思います。」

答えたのは、航海長の真鍋中尉である。

「あの時点ではなくても、レイテ決戦に敗れたときになんかしらやっておれば、こうなっていなかったのに!」

「艦長なにまた興奮してるんですか。そろそろ攻撃地点につきますよ?」

「ああすまん。なんか自分を抑えられなかった。気おつけなければな。」

艦長がいい終わるのと同時に、副長の声が響いた。

「距離2000!」

第33話完


誤字脱字

役職の相違

指摘してくだっさった皆さんありがとうございます

誤字脱字は治せますが、役職の相違などは、ここまで話が

進んでしまうと修正困難なのでご承知下さい。

感想アドバイスお待ちしてます

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