二十七頁 親善試合②
「え...全ては防ぎきれていないはず...それはつまり多少なりとも私の雷鳴弾は食らっている......そういうことよね!?流石にこれまでは耐えられないでしょう!」
そんな事を、うわ言の様に口走っているが、と同時に僕への攻撃も一時的に止んだ。最早、先ほどまでの様に強者の様に取り繕うのはやめて普通の少女の様になってしまった様だ。
自分の全力の攻撃の一部を食らっているにも関わらず幸い僕はまだ動ける、まぁ正しい反応であるな。
観客の皆々様方も、そのチリや砂の様な煙さんのせいで僕の状況が把握できていないのだろう。
「すげぇ!」だの「うわぁ...」などと様々な声が聞こえる。歓声が上がってることも確認できた。
既にシルが次の魔法の準備だけは整えていることには僕も気づいている、まぁバレている攻撃への対応は決まっているのだが
「いやぁ..恐ろしいモン使うなぁ...死んだらどうするんだ!全く...」
「うそ...なんで...」
体についた埃や塵を右手で払いながら防隔を貼るために突き出していた左手を下げ両手げパンパンと服をはたく。
「うん。めっちゃ大変だったよ?正直どうしようかめっちゃ対応に困らさせられたよ、でもずっとそっちばっかの攻撃だとしんどいしもうこっちも全力で行かせてもらうよ!」
「な…何だって? 雷鳴弾は私の使えるかなり上位の魔法なんだけど...」
「そうなの?まぁそれでも倒せなかったわけだし、そこまでなんじゃね?」
と本質的な疑問と煽りをダブルパンチで行ったところで、この結界の中なら普通にスチームバーストを打ってもまぁ大丈夫だろうと、単発のスチームバーストを放とうと手を前に突き出すと同時に
「行くぞ!!」と叫ぶ
この一声と共に魔力がビジュアライザーを通じて高まるのを感じる。
両者のその魔力の強さから凄まじい意志と気が伝わってくる。
先ほどまで熱気に溢れていたコロシアム内が今は静寂の世界へと変貌する。
そしてその時は来た。
「はぁっ!!」
「え、ちょ待っ!!...えぇぇえい!!」
シルも咄嗟にサンダーブラストのビームバージョンの様なものを放ち、僕のものと激しい爆発、爆風、衝撃と共にぶつかり合う。
スピードはもちろんの事ながらパワーはほぼ互角
「くっ!!…すごいパワー!!」
「そうですか...!!それはどうも!!」
「さ、さすがね...!だけど!」
そういうと彼女はパワーを上げてきた。
本来であればこの結界の中だ、打ち合えば僕の負けである
だが、これは作戦通りであった
「勝った...!!計画通り!!」と一文で一大勢力に喧嘩を売る台詞を吐き捨て
僕はそのパワーを逆に利用し、攻撃をはねのけて相手の懐に入り込む。
「なっ!なんでぇええ!」
「これで終わり!!」
突然のことなので発動にそう時間のかからない風の魔法しか発動できなかったがそれで十分。
「はぁああ!!」そう叫び暴風を起こしシルを吹き飛ばす
しかしシルは吹き飛ばされるも体制を整える。
「やりますね。さすがですわ!学校中にその名前を知らしめた実力派伊達じゃないようですわね!」
「ふっ。もっとも名前を轟かせる気なんてなかったのですけど、これでも一応選抜クラスなんでね!」
「さすがですわね!でもまだまだこれからですわよ!」
両者とも一歩を譲らない。そんな試合であった。
観客たちからも歓声が湧く。
まさにこれから!!といったところであったのだがしかし...
「シルビーナさん!場外!よって亮太くんの勝ち!!」
一瞬会場が静かになった。しかし大歓声が起こり、僕ももちろんシルに対しても労いの様な声が聞こえてくる。
「勝った...のか??」
当人はそこが場外であるのか確認してえ?え?とキョロキョロしていた
「負けた..?私が...!?」
「両者、中央に集まってください。それでは」
「礼!」
「あ、ありがとうございました」
「「うぉー!」」と湧き上がる観衆たち、流石に少し焦った、あの結界がなければもう少しまともに立ち回れたんだろうなぁ...と考える僕であった
* * *
後から聞いた話だが、シルはその異常なまでの選抜クラスへの執念と、その才能を再評価され、無事に(?)選抜クラスへの編入が決まった様だった
おっぱ




