036 女神様
翌日の朝食後、もう1日くらいゆっくりしていっても良いのかとも思ったのだが、町のこともわかったし、話を前に進めよう。
女神を捕まえるためトールの日記に魔の者を捕まえたので、引き取りに来てほしい。と、記入させた。
これまでも何度か引き渡しをしているので、必ず来るという。
設定上俺は捕らえた魔の者ということになっていて、トールの出してきたロープで足と手をしっかりと固定されてしまった。
分析魔法で見てみると神具:魔物を縛りし縄となっている。表記を見てちょっとまずいかなぁ、なんて思って、試しに力を入れてみると簡単に引きちぎることができた。この程度の強度であれば問題ないだろう。もう再度縛らせる。
そして待つこと小1時間……。
庭全体が光に包まれた。神々しく輝く魔法陣から現れたのは、女神と護衛が六人いる。到着すると女神はトールに声をかける。
「トール、今回もご苦労様でした。だいたいの状況はつかめていますよ」
何!ばれているのか……。
「でも、なんて間の抜けた魔物なのかしら、わざわざ魔物専用拘束縄に自らかかるとは……先ほどちぎられたようでしたので縄の強度も上げておきましたのよ」
返事をしない冒険者トール……。
こいつは完全に俺の術に落ちているので裏切りは考えにくく、同じく嫁も違うはずだ。ということはあのメイドたちの誰かだな……。
確かに俺のことを怪しんでいた奴はいたな。トールと一緒に風呂に入っていた奴だ。あいつもトールに惚れているからこそ気づき、女神への報告をしたということか……。
「……返事ができないほど、侵されてしまっているのね……」
全ての駒は揃った。スローモー発動!
女神は俺を縛っている縄を強化したそうだが、力を入れると同じくブチンと切れる。
一直線で女神に向かっていく。そのまま女神に万能バットで三発当てて、HPバーを一気に赤ゲージに持って行こうと思ったが、一発当てたところで護衛が1人あいだに入り、万能バットを防いだ。
HPを緑にしか落とせなかったが、肉体奴隷化魔法実行、実行。……二回目ですんなりかかった。
『女神は呪文を唱えるな!あと転移系の道具の使用も禁止だ』
女神に逃げられるということだけは、なんとしてでも防ぎたい。
「ふん、誰がそんなことをいうこと聞くものですか!……アレ……どうして?」
事態を理解できたようだな。




