022 次の町へ
ラムが連れて行かれたことでギャーギャーと騒いでいる中、俺は町の奴隷商人の言っていたことを思いだしていた。奴隷としての買い取り価格は六百万G。それが三人もいるし、見た目もけっこう美人だから、高値が期待されるな、むふふ。
それはそうと俺に対して束縛クエストも出ているようなので、ガミンの町には戻ないな。次の町を目指すか。
楓に命令する。
「地図を渡せ」
楓はアイテムボックスから地図をだし、渡すときに俺に尋ねる。
「私たちはこれからどうなるのですか?」
「俺と次の町まで一緒に旅をする。このレイトットという町までどのくらいかかる?」
「歩いて半日ほどでいけるわ。今からなら、日が暮れる頃には着くんじゃないかしら?」
「そうか」
「私たちも初めてい行くから、転移魔法は使えなくて、歩いていくしか方法がないのだけれど、一時的な共闘ということかしら?」
「いや、そうじゃない」
「でも、私たちはログアウトしないといけないし、ずっと一緒というわけにはいかないわ」
「ログアウトできるのならな……」
「え?」
楓は慌ててメニュー画面を操作し始めた。
「どうして?ログアウトがない!」
そりゃあそうさ、俺がログアウト機能をオフ(○)にしたのだから……。
◇ ◇ ◇ ◇
冒険者…楓 人族 回復魔法師(Lv20)
職業・特技・機能メニュー
●冒険者
●回復魔法師
●料理
●テイム
○ログアウト
隷属化メニュー
フィジカルコントロール
● 絶対服従
● 五感コントロール
●視覚
●聴覚
●味覚
●触覚
●嗅覚
マインドコントロール
●オリジナル
○ノーマル
○サイレント
○ラブ
◇ ◇ ◇ ◇
●がオンで○がオフだ。マインドコントロールが択一式であとは複数選択式だな。羊の毛を剃るときはサイレントにしたが無感情になるといった意味合いだ。
ノーマルで普通に接する感じなのか、ラブはどんな感じになるのだろうか……試してみるか?いや、俺には闇主様と心に決めたお方がいるのだ。そんな不埒なことはできない。そういえば、この世界に来るときにセバさんに十五禁で抑えるように咎められていたのは、そういうことだったのか?
でもちょっと試してみたいな。妄想を頭の中で膨らませている間も彼女たちは騒いでいる。
「そんなログアウトできない!」
マリーと桜もメニュー画面を操作する。もうこいつらにとっては、この世界はゲームではなくなった。本体である肉体がどうなるのとかは俺の知ったことではない。
俺の生きていた世界ではヴァーチャル・オンラインゲームは存在しなかった。闇主様も幾千もの世界を見ているっていってたし、彼女たちはそのどこかの世界からやってきた人間なのだろう。
「出発だ、歩け」
3人に命令する。
「やだー」
「おうちに帰りたいー」
と、マリーと桜がわめいている。うるさいなぁ。
◇ ◇
マインドコントロール
○オリジナル ●ノーマル ○サイレント ○ラブ
◇ ◇
二人のステータスをノーマルに変更すると黙ってニコニコしてついてきている。まあ文句を言われながら、ついてくるよりかはましだな。
歩きながら楓たちの持ち物をすべて確認する。売り物の唐揚げ弁当二十個、スウィーツがいくつかと飲み物。裁縫道具や布きれ、作成中の服、薬草などのこまごましたものがあった。所持金は三人合わせて五百万Gだったのですべて没収する。
何度か敵に遭遇するも、彼女たちで戦わせて港町レイトットを目指した。




