女の子になっちゃった
「何とかなるかも、ってどういうことですか?」
新魔王のヘシアは、セィソに詰め寄った。
「ちょっとな、気になることがあるねん。痛いかもしれんけど、試してええか?」
「何とかなるなら是非、痛みには慣れてる生い立ちですから」
「よっしゃ、わかった。試すでぇええええ『金玉衝撃』」
「ぎゃぁあああああああ」
俺ではない、激痛でのたうち回っているのは、新魔王のヘシアだった。
前魔王が金玉爆発で死んだつながりだろうか?
「……こ、この世の終わりのような、激痛が、お腹に」
「せやろ。『金玉衝撃』」
「ぎゃぁあああああああ」
俺のタマタマに蹴られたような衝撃が……
股間を押さえてのたうち回る俺。
「こういうこっちゃ」
どういうことなの、痛いよ、痛いよ。
コレ、完全にとばっちりだよね。
「私の体の中にキンタマがあるんですか?セィソさん?」
「そういうこと。たまに、いるねん。卵巣が精巣の人がな。見た目も体も女なんやけど、何かの間違いで生まれてくるねん」
「半陰陽の一種か」
まだ、タマが痛い。けど聖女が妊娠しなかった理由も理解できた。毎晩毎晩、何回もしたからねぇ。
「原因が分かったからって、どうすることもできないでしょう」
「ふふん、ウチを誰や思ってるねん。キンタマのことやったらまかせとき。でもなぁ、ウチのスキルで完全に女の子になってしもたら、今の妊娠しない体には戻られへんけど、ええんか?」
「いいですよ。何の不都合が」
「さよか。まぁ体で稼いでる商売ちゃうもんなぁ」
「あぁ、そういう……」
女子トークに入れない俺。
「……せやからな、ウチがここに手をあてるさかい、一気にいくでぇ」
「よろしくお願いします」
「『金玉変態』ッ」
セィソの手が光る。
「あぁ、お腹の中が。かき回され……くぅ」
「金玉変態(メタモルフォ―セ)で足らない器官も補ってるんや、辛抱しぃ」
「は、はい。コレで子供が産める体に」
「せやで、頑張り」
うーん、こちらの世界では、結構な問題なんだろうなぁ。日本だと結婚すら諦めてる人も多いから、何とも言えない感覚だった。
「3・2・1。完了や」
「はぁ、はぁ……ありがとうございます」
どうやら無事終わったらしい。
「なんだろ?お腹が?」
「あぁ、来たんちゃうか?手術成功の証拠やし。トイレ行って、赤いのん出してきぃや」
「これが、教わったアレ?失礼します」
ヘシアは、トイレに向かったようだ。
盲腸手術だと、放屁が、手術の成功なんだよなぁ。
放屁聖女の手術成功が、経血の放血っていうのもなんだか感慨深いものが……
「アホなこと考えてやんと、生理用品になりそうなもん探すで」
「あ、はい」
思考を読まれたようだ。
……と、言う事で、元♀のスケルトンメイドに、使えそうなモノを準備してもらい、後はセィソに任せることにした。
「……血が出たんですけど、大丈夫ですか」
「ん?大丈夫、大丈夫。女なら皆、通る道や」
「これで、私も授かることができる……」
「せやで、勇者はショボいけど、子種だけは優秀やし、すぐに孕むやろ」
デリケートな話をしているので、聞き流そうとしたが、子種だけ優秀ってなんだよヲイ。
「じゃぁ、、早速、勇者さん。お願いしま……」
俺はコケそうになった。
「アホか!?3日~7日はかかるで、血が止まるまで」
「しばらく、おあずけですか」
「あ~しもた、内容を話して、今夜、性欲を満足させてから、手術したらよかったんかいな」
「そ、そんな、はしたない。そういうことは、子供を授かる為にするのであってですね、快楽の為になんて……アリですね」
いやんいやんしながら、聖女は俺との夜を思い出したのだろう。
「この勇者め、10代前半の娘に、快楽教え込んでしもてるわ。ギルティーや」
久々にギルティーいたただきました。
「なんか、色々すいません」
「勇者さん、ギルティーです」
新魔王まで便乗しなくても……
オリンピックの女子選手問題でもありましたねぇ。
体内に睾丸があるだの、遺伝子がXYだから男?だの。
ジェンダーフリーってどこまでなのか良く分からない作者です。




