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最臭屁器聖女は勇者パーティーを離脱しました  作者: 凜古風
筋肉令嬢と贅肉王女です
16/58

飛竜の鬼嫁

 俺達は飛竜ワイバーンのメスと対峙した。オスの方は悶絶している。

「アカン、あいつ速いでぇえええ。『金玉ボール瞬間移動テレポート』の座標が指定できへん」

 どうやら、飛び回る飛竜ワイバーン♀に、金玉ボール大爆発エクスプロージョンを喰らわせるための瞬間移動ができないみたいだ。

「亭主の金玉で攻撃するなんて……鬼畜」

「うっさいわ。ほならストック使おか?」


 急下降して爪を振って来る飛竜ワイバーンの攻撃をかわしながら、セィソはストックしているタマタマを出した。

「危ないっ」

  ガキンっ

 俺はショベルで、セィソに襲い掛かる飛竜ワイバーンの爪を受ける。

「スコップって盾にもなるんやなぁ」

「ショベルな、スコップじゃなくて。そして、ショベルはこういう使い方もできるんだぞ。みてろっ『頭皮激光ハゲフラッシュ円匙反射スコップリフレクトッ』」


  ジュジュっ 


 俺は頭皮の光を、スコップの凹面で反射させ、飛竜ワイバーンの翼を焼く。

「自分でもスコップ、ゆうてるやん」

「……それ、突っ込まない」


 飛竜ワイバーンは、翼が痛むのか、俺達から距離をとり高度をあげた。


「ほな、ウチもいったるわ。うぉりゃぁあああああ」

 セィソは、力いっぱい、ストックしていたキンタマを投げた。

「ナイスキャッチ」

 投げられたキンタマは上空の飛竜ワイバーンまで届かず、戻ってきた。

「あかんやん。届かへんやん」


 俺は悶絶している飛竜ワイバーン♂に近づきながら……

「まぁいいんじゃないか、上空にいるんだし、コッチを片付ければ」

「うわぁアンタ勇者やろ。やること、えっぐ」

 すると、亭主思いの飛竜ワイバーン♀が急降下してくる。

「よし、かかってこい」

「ちょっ、ダイジョブなん?」

「こんなんでも勇者だからな。『頭皮発脂ハゲスプラッシュラード』」

 俺は頭皮からヌメヌメの脂を大量に発生させた。

 

   つるん♪


 攻撃してきた飛竜ワイバーン♀の爪は滑ってしまい、ヌメヌメ脂まみれの頭皮と飛竜ワイバーン♀の腹が激突する。

 腹に盛大な頭突きと脂を喰らった、飛竜ワイバーン♀がゲボォっと地面に転がった。

「よし『頭皮発汗ハゲスプラッシュ・プレスペレーション』これでよし」

 俺は頭皮から大量の汗を出した。飛竜ワイバーン♀は、まだ転がっている。


「知ってる?脂って、燃えるんだよ『頭皮激光ハゲフラッシュ円匙反射スコップリフレクトッ』」

 俺は、脂まみれになった飛竜ワイバーン♀に集光で火をつけた。


  グォオオオオオオオオオ


 火に強い飛竜ワイバーンといえども、全身を炎に包まれては助かりようがない。

「おのれ……ニンゲン。我ら竜族を葬るとは。せめてワテの亡骸を亭主と供に……」

 そんなメッセージが俺の頭の中に伝わった後、飛竜ワイバーン♀は力尽きた。

「あちゃー、飛竜ワイバーン丸焼きにしたら、素材取られへんやん。まぁええか。肉ウマイし。素材は♂のほうで確保するわな」

 飛竜ワイバーン♀さん、俺のツレがすいません。一応、穴掘って素材の残りと一緒に埋めておきます。


 情のカケラもなく飛竜ワイバーン♂の方は解体をして、高く売れそうな部位だけ持ち帰る。飛竜ワイバーン♂タマタマは『金玉乾燥ボール・ドライ』で乾燥さえたのだが、けっこうデカイ。でもかなりの威力がありそうだ。少し荷物になっても持ち運ぶべきだろう。

 そうして、俺達は飛竜ワイバーン♀の焼肉を堪能する。持ち運ぶのに限界はあるが、今日、明日の食料にさせてもらおう。

「うまいわぁ~ドラ肉。これ、めっちゃ精つくんやでぇええ。今夜も頑張ってなぁ」

「そ、そうか、頑張るよ」

 コレ……若い子に、搾り取られるオジサンの図だろうな。


「ところで、あんたのハゲ頭やけど、いろいろ出せるんやなぁ」

「そうだなぁ、基本的にハゲ頭から出るのって、『光』『あぶら』『汗』なんだよ」

「……3大ハゲ出力やん。って、下半身のカメも同じなんか?」

「いや、カメ頭の方は、『光』『水or湯』『アルコール』『油』『樹脂』なんだけどねぇ」

「なんでそうなったんか、ようわからんなぁ、一応は光の勇者なんやろけど」

 昔は『空気』も出せたのだが、そのスキルは聖女に譲渡したんだよな。彼女セィソを治療したスキルと交換だったけどさ。


 そうして、食事を終えた俺達は宿泊予定の洞窟まで足を進めた。


 ノーダメージ&ソロでワイバーン♀を倒せるくらいに、このスコップ勇者ハゲは強いんですけどね?

 でも他の女性陣が強すぎて、かすんでる感じです。

 そして、3大ハゲ出力『光』『脂』『汗』、そこに『毛』はないのです。


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― 新着の感想 ―
[一言] ドラ肉。 鶏肉みたいな感じなのか(ぇ にしても勇者……まさか浹滑溜汗を使えるとは(違
[一言] ロリ娘か筋肉女かデブ女・・・。 うん。 ロりは仕方ないけど他に手を出せるのか~~。 流石勇者。(死んだ目)
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