情報収集なんだな
さて。
ギルドでいい情報が手に入らなかった訳だが。
俺達は次なる案を考える。
それは街の中を散策する事だ。
「お! 屋台街みっけ」
ギルドを出て1分もしないうちに、俺達は屋台街を見つける。
これはいい場所を見つけた。
なぜなら、屋台街には人が集まるからだ。
人が集まれば情報集めもしやすくなる。これ程いい条件はない。
俺達はすぐさま情報収集する事を決める。
「取り敢えずバラバラに行動して、情報を集めてくれ」
「えー! みんなで情報収集しようよ」
バラバラに行動する事に佳君が少しゴネる。
けれども効率的に考えてバラバラに行動した方がいい。俺とマサは佳君を説得させる。
「……分かったよ」
少々不満そうだったが。佳君はバラバラに行動する事を了承した。
「では、1時間後にギルドに集合で」
「おう!」
「分かった」
「では、各自解散!」
んで、各自情報収集を開始したのだが……。
「そこのキレイなお姉さん。俺と遊ばない♪」
マサがいきなりナンパを初めてる。
相変わらずの女好き。やる気あんのかこいつは?
「なんだがや?」
「うぉ! おっさん声!?」
声をかけた女性が男の声でマサはビックリ仰天。目が飛び出る。
ちょいとザマアと思った。
しかし、マサの行動を見ていると、前途多難になりそうな予感。
これは俺がしっかりしないといけないな。
さて、なんやかんやで1時間後。
三人はギルドに集合。収穫を報告し合う。
「佳君、どうだった?」
「情報集めたけど、音尾君と信君の情報はなかった」
「そうか……。マサの方はどうだった?」
「女の子に片っ端から声をかけたけど、みんな男だった」
「お前は何やっとたんだ?」
「ナンパ♪」
「バカ!!」
本来の目的を忘れたマサの行動に俺は頭にきた。
けれども聞いてみると、一応情報集めもしたらしい。
まあ、マサが集めた情報は、全て女関連の情報だったが。
マサの猪突猛進スケベ!!
……まあ、それはともかく。
集めた情報を整理すると。俺達が今いる町は、大陸にある4つの大きな街の1つだと言う。
街の名は、駆け出し冒険者の街【チャイニー】。街のイメージ通り、中国風の名前だ。
現実世界から召喚された人の殆どは、この街に転移するとの事。
だが、中には俺達の様に街と違う場所に転移されてしまう者もちらほら。
召喚された人がどれ程の数かは不明だが、かなりの人数が召喚されたらしい。
召喚された人達の容姿は必ずアバターの姿になる。
従って、男性プレイヤーが女性キャラクターを使っていた場合、性別も女性になる。
召喚された人達の男女の比率は、男性2に対して女性8くらい。圧倒的に女性の方が多い。
但し、これは肉体的に女性と言う意味。
であるからして、見た目が女性でも、中身が男性である事も珍しくない。
むしろ自分と同じ性別のアバターを使っている奴の方が少ないぐらいだ。
そのため、外見で本来の性別を判別するのは不可能。
本来の性別を知る唯一の方法は、声を聞く事。
姿は変わっても (例外を除いて) 声は基本的に変化しない。
なので、見た目美少女でも、声がおっさんだったり。
体がボディビルダーみたいに脂ぎったたくましい男でも、声が色っぽい女性の声だったりする例もある。
この小説がアニメになったら、凄い事になりそうだな……。
とまあ、これが集めた情報の全て。
「どれもこれも微妙な情報ばっかだな」
「まじめに情報集めしなかったお前が言うな!!」
とは言え、信君と音尾の情報は手に入らなかった。
マサの言ったように、微妙な成果なのは事実。
俺達はどんよりした気分になっていた……。




