エピローグ パーティを追放された俺が美少女揃いのハーレムパーティにスカウトされ山賊団の美人頭領と意気投合し悪徳金持ちを成敗し成りあがるってマジですか(完)
その後の事も語らねばなるまいか。
語るべき事は少なくないが、まずはラクシュ嬢の救出とラッチェの逃亡、ユーカイの村、そしてホーイッツの死について順番に語らねばなるまい。
ラクシュ嬢は屋敷の2階に軟禁されていた。
彼女は助けに現れたイチ達を警戒していたが特別に外傷などもなく、イチ達が事情を放すと特別取り乱す事無く身柄を預けた。父親であるバルロ・シローキンは計算高い資本家ではあったが娘に対しては誠実な父親であろうとしたのであろう。
ラクシュは決して資産家の娘である事で自分を特別視せず、幼いながらにイチ達に労いの言葉さえ口にするだけの品性があった。
メイメイはラクシュが人質にしては穏当な扱いを受けていたことに疑問を持ったが、ラッチェは山賊の頭領でありながらも道理を弁えていた人物であった。というより、人質は無事でいてこそ価値があると考え、部下であるカーンらにも丁重な扱いを
徹底する事ができたのだろう。
そのラッチェは恐らくはどこかのタイミングでカーンらが敗れた事を知ったのだろう。彼女はイチ達が捕縛の為に彼女の寝室に飛び込んだ時には姿を消していた。
そのせいで結局、なぜラッチェがシローキンに対して反旗を翻したかは解らなくなってしまったが、これについて一部の人間は『痴情のもつれ』がそうさせたのではないかと噂している。
果たしてホーイッツが語ったように資本家たちの権力が増して行く現状に対して異議を唱えたかったのか、それとも噂されているように単なる感情的な問題だったのかはラッチェにしかわからない。
イチ達は苦しみに悶えるカーンやキーン、ケンファイを一旦ラッチェの屋敷の牢に閉じ込めておき、装備や馬を回収するとすぐさま村を離れる事に決めた。
村人の中にラッチェを英雄視する者がいる以上、余計なトラブルが発生する恐れがある。
推測にすぎないが、シローキンの計画通りにホーイッツが裏切る事なくラッチェを捕縛していたら、ホーイッツを通して村人を納得させるシナリオを用意していたと思われる。
そのホーイッツだが、後日ラッチェの屋敷の中で半死半生状態のキーン達と共に牢で死骸が発見された。
息子の死を知ったホーイッツの父、カーイッコは特別悲しむ様子も怒る様子も見せなかったと言う。
筆者に心理学の素養はないが、この父親の態度をしてホーイッツのような人間を生み出したのではないか?
ホーイッツは家庭の中においてでさえ、誰にも認められず必要とされなかった人間だったのではないだろうか?
だがホーイッツが地面の下に埋葬されてしまった以上、それを知る事は適わない。
ホーイッツの死、ラッチェの消失を知ったユーカイの村民は混乱した。
イチ達が自分たちを欺いていた事を知った者は怒り、報復隊を作ろうと声を上げる者たちもいたが、声を上げるだけで誰も報復隊に加わろうとはしなかった。
だが村人の中に少数いた村の近代化を望む者はラッチェが逃亡したこの機会を良い機会と見たのか、益々村内でシローキンに迎合する声を高めた。
共和歴75年の現代ではユーカイの村には木材加工工場が並び、ピィピが心を弾ませた村の姿はない
ピィピやパルテルラットはどうなったか。
ラッチェの捕縛こそ叶わなかったものの、シローキンは愛娘の救出をやり遂げたパルテルラットらの手腕を認め、不足ない報酬を支払った。
ホーイッツの顛末についてシローキンは何も口を挟まなかった。ただ、相談役のミノンに対して相応の処分を下したと思われる。
パルテルラットはその報酬を誰の不満もないように上手く分配したが、ホーイッツに分け与える分が浮いてしまっていた。
最初パルテルラットはイチとメイメイで分けるように提案したが、イチはその報酬をパルテルラットとピィピで使う様に促し断った。
パルテルラットはキーンらに受けた仕打ちに対して「冒険者を続けてればそんな事もある」と豪気に笑っていたが、ピィピはストレスに弱い性分でしばらく元気を失くしていた。
イチはそのピィピを気遣ったのだ。メイメイもこれに賛成した。
その後、パルテルラットとピィピはしばらく冒険者稼業を休業し2人で旅行に出る事にした。
暫くお互い心の傷を舐めて癒しあい、やがてまた冒険者に戻るだろう。
イチとメイメイはそれなりに遊べる報酬を稼ぎ、彼女らにしては珍しく2人だけで中々値の張る夕食を楽しみ、スウィートバウム冒険者通りにある公衆浴場『ミチの湯』で冒険の疲れを癒す事にした。
イチの予告通り、飯代は全てイチが出してやった。
今回の冒険を糧に、2人はこれからもまた様々な冒険の旅に挑むのであろう。
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小説も、読者様と物語のコミュニケーションですからね。
1話完結なのでイチ達のこんな姿が見たいなどの要望などもあれば是非!




