30 白銀の霧
とうとう主人公達の覚醒です
なんとかゴブリンリーダーを倒した僕達はゴブリンリーダーの討伐証明部位を取り、持っていた剣や鎧を外しました
「さすがにこの鎧は持っていくには厳しいですかね・・・?」
『最悪後で取りに行くのも手だと思うわ。』
『私も今はやめておいたほうがいいと思うかな?』
レキシーと遙は今は持って行かない方がいいと思っているみたいなのでやめておくことにします
「そうですね、他にもいるかもしれないですし、やめておきましょうか。」
そんな話をしていると森の奥から何かがやって来る音が聞こえてきました
僕らは戦闘体勢を整えていると
奥からやってきたのは4人組の冒険者でした
『なんだ坊主?こんなとこでゴブリ・・・おい待てこいつゴブリンリーダーじゃないか、よく倒せたな』
奥からやってきた冒険者のリーダーのような人が話しかけてきました
「そのリーダー1匹だけだったのでなんとかなりましたけど、盾使いがいないと厳しかったと思いますよ?」
『まぁそんな事は今はどうでもいいか、森の奥に白銀種のゴブリンが現れたんだ、あいつは一度攻撃して一発で倒せなければもうダメージは与えられなくなる、もし失敗したら直ぐに逃げろ、武器が壊されるぞ。』
「わざわざありがとうございます、ちなみにですがどこを攻撃したか教えてもらってもいいですか?」
『あぁ、俺は心臓を消し飛ばしたが、奴は生きてたな、それじゃ俺たちは街に戻る!お前たちも気をつけろよ!』
それじゃあな!と言い残して彼らは去って行きました
わざわざ貴重な情報を教えてくれた彼は優しい人なんでしょうね、ありがたく情報を活用するとしましょう
ですが、やはりゴブリンの眼球を狙えば行ける、そんな予感が僕にはします
すると数分後彼らに遅れて噂の白銀種のゴブリンが姿を現しました
「二人とも、さっきのゴブリンリーダーの動きを止めた方法で眼球を潰しに行きます、後一回だけ付き合ってもらえませんか?」
『いいわよ、やってやろうじゃないの!』
噂を知っているだけにレキシーは割とノリノリになってます
『念のためマジックキュアとファーストエイド今使っておくね。』
遙が僕とレキシーに回復魔法を使ってくれたので状況は悪くはないです
さぁ、レベルアップのために行きましょう
「それじゃあ行きましょうか!」
僕はジャンプをしてレキシーにシールドバッシュをしてもらいます
『行くわ!しくじらないでよ!シールドバッシュ!』
今度はタイミングもしっかりあったので足へのダメージは軽度でした
風に乗り叩きつけるように僕は一撃に全てをかけます
「一閃!」
見事に白銀のゴブリンの眼球を潰し斬りました
力みすぎたおかげで着地に失敗しましたが大した怪我はしませんでした
やはりゴブリンは動きを止めています
今なら心臓を突けば倒せるのでしょうか
試しに突いてみました
するとゴブリンは霧となり
僕とレキシーと遙の中に入ってきました
ゴブリンだった霧が僕らに入った瞬間
僕らは意識を失いました
『あら?久しぶりね、この場所に人間が現れるなんて。』
僕は意識はありますが言葉が出てきません
『あぁ、仕方ないわよ、ここは精神世界だもの。』
『あなた達はハードモードないしインフェルノモードを乗り越えた、だからこの場所であなたたちに共通のスキルを与えるわ。』
共通のスキル?なんでしょうか、こんな情報はあの本にも載っていなかったはずですが・・・
『まずは、鑑定ね、全てを見通すから神眼とも言われるけど正しくは鑑定よ。』
いきなり便利なスキルですね、欲しかったスキルで嬉しいです
『次に成長限界突破ね、本来人間のステータスは200を超える事はできないの、その上限を突破出来るスキルよ。』
これまたとんでもないスキルが飛び出してきましたが
何より驚くのはステータスは200で打ち止めだということですね
『最後に、ステータスよ、このスキルを意識して発動するとステータスを見られるわ、地味に便利なスキルだけどこれと鑑定を組み合わせればステータスの真の力を理解出来るはずよ。』
ステータス確認は嬉しいですね
『後は、あなたたちの固有のスキルがいくつか追加されてるはずよ、特にインフェルノの子は言語に関するスキルが追加されてるからしっかり確認するのよ。』
一つ気になっている事があるんですが
彼女は何者なのでしょうか
『あぁ、私の正体?簡単よ、この世界の神の一柱よ、名前は必要ないわ、私たちはあなたたちの世界に極力干渉はしないからね。』
『そろそろ時間のようね、もう今世で会うことはないでしょうけど、ちなみに意識が戻ると意識を失う前に戻るわ、それじゃ元気でねー。』
僕らの意識はまた現実へと戻されました
感想や評価を頂けると幸いです。
新作の短編予定となっている
『来世もまた、あなたと』の執筆を開始しましたのでもしよければ一度ご覧ください。




