第7話 スラムと交渉!
知らない街を適当に歩けば迷子になる、当たり前と言えば当たり前の事だが……物の見事に迷子になってしまった、とは言え笑える所と言えば、隣に街に住んでいる奴がいるにも関わらず迷子になった事だ。
しかも不運な事にスラム街の様な場所にウチらは居る、つまり…ヤバい、今のウチらはカモがネギと鍋を一緒に背負って居る位ならヤバい。
……普通ならカモがネギを背負って居るが、其れ位ヤバいって事だ。
「………勇者君どうしよう」
「取り敢えず…此処から出よう」
「こいつに賛成」
ウチの隣にいる奏が言う、此れには大賛成だ早く此処を出よう、治安の良いスラムなんて聞いた事がない。
「と言う訳で勇者君道案内宜しく」
勇者君はウチの言葉に頷き、歩き出すが…いかせんウチらは遅過ぎた。
狭いスラム街の路地にいるウチらの前と背後に系四人の悪人ヅラの男がいきなり現れた。
「あちゃーこりゃあ遅過ぎたね勇者君」
「そう……みたいだね」
「ようこんな場所に来るなんて、とりあえず有り金全部置いて行け」
そう言い腰から抜いたナイフを威圧的に向ける、此れだからスラムは嫌なんだ暴力的で野蛮!
とは言え此処は無法地帯のスラム、ウチみたいな非暴力の平和主義とは話は合わない筈。
「それと其処の美人も置いてって貰おうか後其処の鎧の奴は鎧を脱げ」
「……なに?」
流石の勇者君もこの要求には目を細める、と言うかウチもだ、まぁまだウチが公然の前でストリップはまだ良い。
だが奏を差し出せとなると話が違ってくる、ウチにとって奏は守ると誓った大事な彼女だ、そんな奏を差し出せとは…
「おうおうおう!随分と図々しいなスラムのドブネズミが!」
そう言いウチは太腿のホルスターに挿してあるM500を抜きドブネズミの屑に向ける、安全装置は既に外してある。
ウチの行動に奏も杖を構える。
「ちょっと!神無さん!奏さん⁉︎」
ウチと奏が臨戦態勢を取った事に驚きたじろぐ勇者君、この場は武器を抜いていないのは勇者君ただ一人となった、ドブネズミ共はウチと奏が抜いた瞬間に武器を抜いていた、流石スラムで暮らしていて盗賊行為をしているだけある。
「たく、早く武器を抜け勇者君」
武器をドブネズミ共に向けながら勇者君に言う、流石に三人で四人しかも手練れを相手にするのは正直キツイ、何より銃と言う文明の利器を持っていても、所詮は戦闘の素人であるウチと奏だけで戦うのは無理だ、だからこそ勇者君に戦ってもらうのだ、何しろ勇者君だウチらより素晴らしい能力を持っているはず。
「……………」
だが勇者君は黙ったまま喋らない、この………馬鹿が!
「この馬鹿!とっとと剣を抜け!真っ先に殺されるぞ⁉︎」
勇者君が殺されるのは中々に目覚めが悪い、ウチらの安全と勇者君の心配も込めそう怒鳴るが、勇者君は剣を抜かなかった。
「……交渉をしよう‼︎」
そう勇者君はウチらがあった中で一番の声を上げ言った。




