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Battle Job Online  作者: 栗山ハル
【1.Battle Job Match】
16/30

15.戦闘準備

完全な余談ですが2章の候補が2つあって、美紀をメインにする話になりました。

ちなみにもう一つは職業関連でそちらは3章にまわしたいと思います

「〈貫く矢(ペネトレイトアロー)〉」

 私は明日に迫った最初のバトルジョブマッチ……プレイヤー内で使われている略称を使うとしたらBJMで上位に入賞するため…いや、お兄ちゃんに会って謝るために最後の追い込みをしていた。

 現時刻は19:00、他のプレイヤーは町に帰って休んでいる時間だ。

 昼間は私と一緒に狩りをしているヒナちゃんも既に町にある宿で休んでいる。

 夜の時間も狩りをしていることもあり、私は今そこそこの高Lvだと自分で思っている。

 最初の数Lvは数十分で上がったのだが、そこから一気に上がらなくなり、4Lvにあげるころには数時間を必要とするようになっていた。

 現在情報公開している最高Lvのプレイヤーは18Lvだ。

 昼間相当にやりこんでいるのだと思う。

 そして、今の私のLvは16だ。

 VRゲーム初心者の私でもこんなにLvが高いのには理由がある。

 実は、私の〈弓使い〉という職業には最初のNPCは説明してくれなかったあるパッシブスキルがあったのだ。

 〈夜目ナイトアイ〉、普通夜になると周りが見えにくくなるのだが、このスキルを持っているとそのデメリットがなくなるのだ。

 大半のプレイヤーが夜狩りに来ないのはこの理由がほとんどだろう。

 〈夜目〉を持っている私は夜も気にせず狩りをすることができるので、このLvまで上げることができたのだ。

 そして、夜になると昼間と同じマップでもポップするモンスターが変わる。

 〈ゴブリンナイト〉、それが今私が買っているモンスターの名前だ。

 昼間、〈ゴブリン〉がポップしていたこのマップには他にも数種類ポップするが、私には〈ゴブリンナイト〉を狩るのが一番効率がいい。

 Lvは適正より低めの15だが、それでも効率がいいのには理由がある。

 まず、弱点ウィークポイントと言うものを知っているだろうか。

 プレイヤーや、モンスターにはそれぞれ当たるとダメージが増える場所がある。

 それが弱点だ。

 プレイヤー、動物系統のモンスターは頭や心臓の位置が弱点となっている。

 〈ゴーレム〉や〈スライム〉のことは分からないけど。

 そして〈ゴブリンナイト〉は頭が大きい人型のモンスター、弱点の頭が狙いやすい。

 しかもナイトと言うだけあり、遠距離スキルを持っていないため、遠くから安全に狩り0ができる。

 運が良ければ2,3発で〈ゴブリンナイト〉を倒せるのだ。

 コストパフォーマンスもいいし、〈弓使い〉にぴったりなMobだ。

 しばらく狩りを続けているとLvが上がったことを知らせる音声が頭の中に鳴り響いた。

 時計を見ると20:00を回っていた。

 明日のBJM、これだけLvをあげていればお兄ちゃんに負けることはないだろう。

 お兄ちゃんは魔法職だったし。

 それで私の話を少しでも聞いてもらおう。

 Lvが上がったことに満足した私は、ヒナちゃんが待っている宿に帰ることにした。


◆   ◆   ◆


 マリナ激怒事件(俺命名)から4日が過ぎた。

 どうやらエリアボスは1日1回ポップするらしく、俺とマリナは毎日準備をした後、〈シルバーウルフ〉を狩りに行っていた。

 おかげでLvはかなり上がり、バトルジョブマッチ前日にして俺のLvは25、マリナのLvは22となっていた。

「マリナ、明日はお互い頑張ろうな」

「はい!」

 寝る前にそんな簡単な会話をして、俺とマリナはバトルジョブマッチに備えた。


 バトルジョブマッチ。

 それは一週間に一度行われるBJO内最強を決める大会。

 参加者はBJOプレイヤー全員、強制参加。

 最強の決め方には数通りある。

 トーナメント、リーグ、バトルロワイヤル、他にも幾つか。

 そして今回は……――


「ハァ!?チーム戦!?」

 BJO当日、朝起きるとBJO運営局からメッセージが届いていた。

 それによると今回のバトルジョブマッチはチーム戦で行われるらしい。

 予選はバトルロワイヤル形式、決勝リーグはトーナメントだそうだ。

 使用マップは始まりの町、負けたプレイヤーは別マップに自動転送されるらしい。

 その別マップでは試合観戦ができて、優勝者が決まるまでそのマップで待機、だそうだ。

 チーム人数は6人までだそうだ。

 これはパーティの最大人数の関係上だろう。

「6人あつまらなかった場合はどうなるんだ?」

「マサ、下のほうに書いてありますよ。規定時間までに組んでいるパーティ人数で参加だそうです」

 俺が思わず口に出した質問にマリナは丁寧に答えてくれた。

「…他に誰か誘うか?」

 規定時間まではあと1時間程、誘おうと思えば誘えるだろう。

「マサのスキルや職業の都合上誘わないほうがいいと思いますけど…」

 確かに…。

 俺は自分のスキルや職業のことを他の人に言う気はない。

 でもそれだとほかのメンバーに不信感が生まれてとてもチーム戦どころじゃないだろう。

「そうだな…。悪いな、マリナ」

 メンバーを増やす必要がなくなった以上残りの1時間は準備に当てよう。

 そう決めた俺たちは町に出て必要なものを調達することにした。




「うわ、何だあの獣コンビ」「つーかあんなの店に売ってたっけ?」「どこかのNPCに作ってもらったんじゃねえか?」「それ以前にアレの素材何がドロップすんだよ」

 町を歩いていると俺たちを見るなりほかのプレイヤーがそんなことを言い出した。

「マ……ライト。この装備、既に外したい気持ちでいっぱいなんですけど…」

 隣でマリナがそんなことを言っていた。

 そう、何を隠そう俺たちはつい昨日素材が集まり、脱初心者装備をすることができたのだ。

 二人とも全く同じ装備なのだが、まあそこは仕方ないだろう。

 同じ装備と言っても能力まで同じなわけではない。

 この装備は俺の職人スキルで作ったものだ。

 他のゲームではありえないことなのだが、なんと能力を俺が規定値内で自由に決めることができたのだ。

 ちなみに今の俺とマリナのステータスはこんな感じだ。


名前〈Right〉(〈Masa〉)

職業〈マジシャン〉

装備:頭・銀狼の帽子

   胴・銀狼の服

   腰・銀狼のズボン

   武器・大木の杖

   その他・道化師の仮面

      ・銀狼牙のネックレス

   使用している力30/40

称号〈殺人者〉、〈殺人鬼〉

二つ名・『厨二病』

HP200(100+100)

MP2000(1500+300+200)

物理攻撃力4(4+12‐12)

魔法攻撃力248(8+(90×2)+(30×2))

物理防御力4(4+14‐14)

魔法防御力300(8+(120×2)+(26×2))

力40

残AP0


名前〈Marina〉

職業〈僧侶〉

装備:頭・銀狼の帽子

   胴・銀狼の服

   腰・銀狼のスカート

   武器・大木の杖

   その他・銀狼牙のネックレス

   使用している力26/30

称号なし

二つ名なし

HP1470(1000+170+300)

MP1370(1000+170+200)

物理攻撃力7(5+2)

魔法攻撃力82(7+51+24)

物理防御力87(5+68+14)

魔法防御力89(7+68+14)

力30

残AP0


 マリナの装備には〈強化石〉というものを使った。

 コレを使うと規定値を増やせるのだ。

 ボスを倒すと必ず1個以上は出るらしく、それを全てこちらに使った。

 結果俺のより少しいいものが出来上がった。

 そしてこのステータスを見せてもらった時に俺が思ったのは「ああ、やっぱり俺紙装甲だな…」と言うことだ。

 マリナからしたら「マサの攻撃力ズルい…」と言う感じだったらしいが。

「仕方ないだろ、これが一番能力値高いんだから」

 周りから送られる物珍しそうな視線に耐えきれないのかマリナは顔を伏せながら歩いている。

 俺は外で歩くたびに「厨二病とか(笑)」などと言われて見られてるから慣れてるんだけど…。

 そんな視線になんとか耐えながら俺たちはようやく道具屋に着いた。

 といっても買うものは一つだけだ。

「MPポーション100個ください」

 俺がそう言うと周りにいたプレイヤーはかなり驚いていた。

 それもそうだろう。

 普通に狩りをしていると10000ソルためるのにもかなり時間がかかる。

 だが、俺とマリナはボス戦ばかりしていたわけで、そこでのドロップ品(装備に使わなかったもの)を売ると結構な額になったのだ。

 開始一週間で40000ソルを何事もないように払う俺に驚くのは当然と言えば当然なのかもしれない。

 そして、俺がMPポーションしか買わなかったのにも理由がある。

 まずは今回のバトルジョブマッチ…さっき周りのプレイヤーが言っていた言葉を使うのならBJMではHPポーションは使えないのだ。

 おそらくそれをありにすると決着がつきにくくなるからだろう。

 そしてもう一つの理由。

 それは俺とマリナの職業に関係している。

 聖属性魔法スキルには回復魔法がある。

 俺もマリナも使えるようになったのは20Lvからだが、これさえあればHPポーションなんかいらないのだ。

「ライト、早く戻りましょう…」

 周りの視線にとうとう耐え切れなくなったのか俺の服の裾を掴んでマリナはそう言った。

「そうだな」

 マリナの言葉にそう答えて俺とマリナは宿に戻った。

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