~冬休みの様子『年始』~
年明けは、お父様の妹さん(私の叔母)が嫁いだ『今川家』が東京に来ます。親戚付き合いは何かと気疲れするものです。特にあの子には……
そんな新年の様子をご覧ください。
年が明け、元旦になりました。大晦日は国営放送の紅白戦を見ていました。私は演歌が好きなので後半のほうが楽しかったです。日付が変わるときは、そばを食べていた気がします。なんで『そば』なのかはよくわからないのですが。
そして今日に至ります。
今日は、元旦なので着物を着せてもらいました。こんなお転婆な私でも着物を着るとおしとやかな雰囲気になり別人のようになります。そして、お父様が銀座のとある百貨店で買った『おせち料理』を食べたり、お兄様と羽根つきなどをしました。
ここまでは楽しかったのですが、今日はお父様の親戚の方が東京に来る日でもあります。お父様の妹、即ち私の叔母が嫁いだ『今川家』が来るのです。
叔母さんや叔父さんは優しくて人当たりがよく、毎年お年玉を沢山くれるので大好きなのですが、問題はその今川家の娘です。即ち私の従姉妹です。
その従姉妹の名前は『今川茉耶』といいます。私と同い年で、地方の私立小学校に通っています。首都圏に住んでいなかったので、帝鸞学園に行けなかったことを今でも嘆いています。帝鸞学園は、入学条件の一つに、通学が片道2時間以内であることという規定があります。
そんな彼女は、いつも私の事をライバル視するのでとても面倒くさいです。私は、そんな彼女に新年早々会わなくてはならない宿命なのです。
そして、『今川家』の3人がき来ました。茉耶ちゃんは、さっそくお兄様に飛び付きました。
「弘貴お兄様~ 会いたかったわ~」
「半年以上お兄様に会えなくて、茉耶はとても寂しかったのです。やっとお兄様に会えて光栄です」
とにかく茉耶ちゃんは面倒くさいです。突然抱きつかれたお兄様は戸惑っていました。しかしお兄様は賢いので、「僕も君に会えて嬉しいよ。おかえり茉耶」と言いました。何とも素早い対応で、私は驚きました。お兄様は、女の子にやたらと優しいのです。
そして茉耶ちゃんは、私の方を向くと、「あら、妃袈ちゃん。あなたも居たの」と言いました。何と失礼な対応!と思いましたが、そこはあまり波風を立てないよう、私は「いらっしゃい茉耶ちゃん。ごきげんよう」と無難に挨拶をしました。心の中では(自分からわざと私を突き飛ばしておいて「あら、居たの」は失礼すぎる)と腸の煮え繰り返るような感情を抑えて、大人の対応をしました。
その後も茉耶ちゃんは「お兄様~お兄様~」と私のお兄様に執拗にベタベタしています。勝手にお兄様を奪わないでほしいです。
確かに、茉耶ちゃんは一人っ子なのでお兄様がいる私に対して妬む気持ちもわかります。そして彼女は典型的な『小皇帝』です。今川家は、城常院家以上に子供に甘いので、彼女はとんでもない我が儘な子になってしまったのです。
そしてまた、年末のように東京見物に付き合わされたのです。銀座や上野動物園、浅草、後楽園…等に行き、最後に秋葉原で電化製品を買っていました。
茉耶ちゃんは相変わらずお兄様にベタベタしていましたが、私はお兄様が気疲れしないか心配しています。
色々あり、とても疲れた一日になりました。私と茉耶ちゃんは相変わらず目線をバチバチさせていました。これが意外と疲れるのです。おそらく相手もそれなりに疲れているのだと思いますが。
気疲れは、体が疲れるのよりも大変だと知りました。今日はこの辺りで失礼します。
ごきげんよう。
とても疲れたのですが、意外と楽しいこともありました。特に叔父さんは面白くて優しいので、市場経済のことや、銀行の金利のこと、投資信託の仕組みなど、色々なことを教えてくれました。まだ初等科1年生の私には難しかったのですが、わかりやすい説明が付いている本を私にプレゼントしてくれました。色々ありましたが結局は楽しかったです。
作者より、
今回は『小皇帝』『親戚』をテーマに書いてみました。今後も『今川茉耶』という妃袈のライバルを登場させたいと思います。
次回もお楽しみ下さい。ごきげんよう♪




