表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔剣蒐集録Ⅱ  作者: 健康な人
2章:高潔と支配の寓話
18/50

【自問する防壁】

【自問する防壁】


 ある時、歴史を記していた学者は気が付いた。

 忘れられている警句の、なんと多いことか。

 しかし、人は忘れているが前に進めている。

 ――つまりそれは、人は忘れる事で前に進めるのではないか?


 自問したその問いに自答して、学者はこうも思った。

 ――これは書き残すべきなのでは?


 誘惑に抗えなかった学者は、最初にこう書き記した。

 人の話を聞くこと自体が、既に演出なのだ。

 ――だからこそ、注意深く聞くべし。


 華やかなものほど、説明を必要としない。

 あらゆるものは注意力を奪う演出に過ぎない。

 ――だからこそ、知られていないものを知るべし。


 そして学者は、最後にこう書き記した。

 ――魔剣に対して最も強固な防壁は、「己で考える事」である。


 書き記した内容に満足した学者は、

 誰の批判も恐れることなくこの書物を出版した。

 だがその後、この書物について語る者はいなかった。


 学者は、一つ書き記し忘れていたからだ。

 ――愚かさの中にしか、問いは生まれない。



 ~~~~~~~~~~~~~~~


 使いこなせばあらゆる魔剣の防壁になる……と伝わる一枚の紙。

 幾つかの短い警句が書かれているのだが、

 この警句を読むために勇気か愚かさが必要であるらしい。


 ~~~~~~~~~~~~~~~



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ