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【青い血の刃】
【青い血の刃】
この魔剣は、持ち主を傷つける魔剣なんだ。
他の効果は無いよ。
持ち主を傷つけて、大事なものを切り出す。ホントにそういう魔剣なんだ。
――意味がない?
ははぁ…… お客さん、あんたは分かってないよ。
表面上しか見ていないね。
この魔剣はね、持ち主を傷つけるから意味がある魔剣なのさ。
この魔剣を使うと、体どころか、心までが痛むんだと。
それはもう、魂を切り裂かれるような痛みなんだと、
使ったやつらは言っていた……らしい。
まあ、使ってるのは見た事はないんだが。
だがね、この刃が持ち主を傷つけて、
そこから流れる青い血を見て、人は持ち主のことを「貴い」のだ、と認めるそうだ。
だからまあ、今ではこの剣は儀礼用の剣さ。
少なくとも俺は、この刃が青い血を流すのを見た事はないからね。
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初めてこの刃を振るったのは、弱き者たちの長であった。
長は勝ち取ったあらゆるものをこの刃で切り分けて、
青い血を流しながら皆に与えたという。
しかし長の子は、この刃で赤い血を流した。
自分に使う。青い血を流す条件はそれだけなのだが、
その刃は何故か、持ち主ではない者の赤い血を流したという。
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