第76話 洗濯への移動の最中は人気者?(1)
「ひと、ひと、びっちゃん、ひとびっちゃん~♪ ひと~びっちゃん~♬」
ぼくの口から何故かこんな言葉……と言うか鼻歌が……。
そうぼくが日本にいた頃……。多分ぼくが幼い頃にお爺ちゃん家で観た時代劇のドラマ、子連れ狼のワンシーンにが、今のぼくのしていることによく似ている……。
そう只今のぼくは晋作と美麗、江乃の補助輪がやっと外れた自転車に乗るチャイルドトリオを引き連れ、ぼくが押す大型の乳母車の中には幼い瀬名と沢山の汚れた衣服を積み、パパは山へと芝刈りにではなく。
パパは《《主夫》》だからママたちが食事の獲物の狩りや街の警護の仕事……。神殿で祈祷や予言の乱舞……。政の宰務の仕事をしている最中に川へと洗濯へと向かっている、その様子……。
小さな瀬名が乳母車の中から顔だけだしている可愛い容姿が、時代劇の子連れ狼のワンシーンに何となく似ている気がするから。
ぼくは川へと向かって移動している最中についついと鼻歌を口ずさんでしまった……。まあ、そんな最中の僕だけれど小さな畦道を小川に向け歩いていると。
けっこう街の人たちとすれ違うから、僕も王さま……と言うよりも主夫らしくみなさんへと。
「おはようございます」と声をかけると。
「王さま、おはようございます」
「王さま、性がでますな」
「大王さま、お気をつけて……」




