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第21話 僕は王様だけれど畑仕事をすることもある (5)
「──御方!」
と、女性の驚愕した声が聞こえると。
《ドン!》
巨大なイボ猪の身体から大きな打撃音──!
「ブヒィ、イイイイイイ!」
それとイボ猪の口から絶叫が吐かれると。
奴の真横……。横で……。イボ猪の頬へと必殺の右フックを捻じり込むように撃つべし! をしている。僕の御妃さまの凛々しく勇んだ容姿……。
そうエリエさんの様子が映るから。
僕は今にも泣き出しそうな顔で、
「エリエさん……」
と感無量の声を漏らして。
「ありがとう」
涙がシクシクと落ちそうな僕の口からお礼の言葉を漏らすと。
「エリエさんー! あぶないー!」
僕は我が家の超強い……。強いと言っても普通に強い訳で泣く、このオーク集落最強らしいエリエさんへとお礼の言葉を告げれば。
「──あっ! エリエさん! 危ない! 真横ー!」
僕はエリエさんへとお約束の台詞……。
僕の異世界ハーレム、スローライフのヒロインの一人である奥さまへと身の危険を知らせる。




