第10話 僕の異世界での新しい家族(7)
「あぁ~、健ちゃんがまたサラに逆らい、楯突いた! もう~、許さないのだからねぇ~! 健ちゃんは~!」
僕がお妃さま達に切れ、偶に楯突くと! シルフィーやエリエさん、プラウムさん達は大人の女性だから僕がガミガミと吠えようが、このように相手にしないけれど。
僕と一番年齢が近いサラちゃんはまだお嬢さまだから。
『モウモウ』
と牛さんになって、僕にたいしてこのようにファイティングポーズをとってくることも多々ある。
だけど僕も彼女達の夫としてのプライド! 威厳があるから。
「くるか~!」
僕もサラちゃんへと唸り、威嚇──!
「──あちょ~!」
と甲高い、覇気のある声を出せば!
「──はぁ~!」
サラちゃんもノリよく、甲高い声を上げ、ファイティングポーズを機敏よく変えてくれる。
だから僕もサラちゃんに合わせて、
「はい~!」、「やぁ~!」
と奇声をあげると。
「うぉ、おおおおおおっ!」
僕は猪突猛進でサラちゃんへと突撃を決行するから!
サラちゃんの口からも、
「こい!」
とカッコ好い台詞が吐かれるけれど。あくまでも僕は男……。サラちゃんは、『君達女の子』だからね。夫の僕に対して勝てる訳などないことはないから。僕はいつもこの通りだ!
そうサラちゃんは人種ではなく、朝昼晩と大変によく目の利くダークエルフの上に、エルフやオーク種族よりも身軽く、素早い種族だからね。
僕の猪突猛進──突撃をさ。サラちゃんはスペインの闘牛士のようにあっさりと交わして僕の背後に周り──。何処で覚えたか知らない、プロレスのコブラツイストの技をあっさりとかけ、サラちゃんは絞めてくるから。
「OH~~~! NO~~~!」
僕の口から直ぐに絶叫──!
「ギブ! ギブ!」
僕の顔色が真っ青になり命乞いの声まで漏れるから。
「あっ、はははははは~。御方は本当に楽しい御人だな~」
「ええ、エリエ姉さまの言われる通りで健太さんは~、本当に可笑しいひとですね~」
真っ青でよじれ、強張った顔で呻り、キャンキャンと鳴く、僕を見て──。いつもエリエさんとプラウムさんの二人は大変に喜んでくれるから。僕自身も、まあ、変顔や変声を出してもいいのだけれど。
サラちゃんコブラツイストもけっこう痛いからね。僕自身も時間が経てばサラちゃんのGスポットへと夫らしく、くすぐるの刑を始めるのだ。




