表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
7/7

【車内BGM】


東区へ向かう高速道路を、一台の車が静かに走っていた。


窓の外には流れる街並み。

目的地までは、ここからおよそ五時間。

日帰りなど到底不可能な距離であり、今回の仕事は泊まりになることが確定していた。


長時間の移動。

車内には、どこか気の抜けた空気が漂っている。


そんな中――


スピーカーから、妙にのほほんとしたBGMが流れ始めた。


『ないな〜いない♪ ないないない♪

 ないな〜いない♪ ないないない♪

 まいどあり〜♪ あり〜あり〜♪

 いらっしゃいませ〜♪ いらっしゃいませ〜♪』


間の抜けたリズム。

妙に耳に残る歌詞。

そして、絶妙に力の抜ける声。


助手席に座っていた森川みなは、しばらく黙ってそれを聞いていたが、ついに耐えきれなくなったように口を開いた。


「あの……先輩……このBGMなんですか?聞いたこともないんですが」


ハンドルを握るみずはは、前を向いたまま答える。


「私もよく知らないんだよね..」


「えぇ!?」


思わず大きな声が出る。


「じゃあ知らない曲流してるんですか?」


あまりにも自然に流していたせいで、当然知っているものだと思っていた。


だが、みずはは特に気にした様子もなく、


「うん..でも..歌詞可愛いじゃん..」


と、どこか満足げに呟く。


「そこ!?」


みなのツッコミが車内に響く。


しかし、当のみずはは、再び流れ始めた

“ないないない♪”を小さく口ずさみながら、静かに車を走らせ続けるのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ