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【悲劇映画】



とあるマンションの一室。

映画のエンドロールが静かに流れ終わったあと、部屋には重たい沈黙が残っていた。


照明もつけないまま、床にへたり込んだ一人の少女が、ぽろぽろと涙をこぼしている。

肩を震わせながら顔を上げ、彼女はそばにいる先輩を見上げた。


「せんぱい……なんですか……この映画……」


かすれた声が、静まり返った室内に滲む。

次の瞬間、堰を切ったように涙があふれ出した。


「なんで…うぅ…こんな…こんなの…後味の悪いぃぃ…可哀想ですよぉ〜!」


やがて言葉にならない嗚咽に変わり、少女――森川はその場で泣き崩れる。


「うぅ…おかあさぁぁぁぁぁぁぁん!!」


唐突な叫びとともに、森川はみずはへと飛びついた。

その勢いに少しだけ身体を揺らしながらも、みずはは淡々と答える。


「私は...貴方のお母さんじゃない..」


しかしその言葉など届くはずもなく。


「うわぁぁぁぁぁん!!」


森川はそのままみずはの胸に顔を埋め、子どものように泣きじゃくる。

服越しに伝わる温もりにすがるように、ただひたすら声をあげて。


みずはは小さくため息をつきながらも、結局その頭をそっと撫でるのだった。


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