思い出
波瑚「ママ!ママ!ワタシ妹がほしい」
そんなことを言い出したのは
波瑚がまだ5歳の時だったか、
当時は2人とも忙しく
(今もあまり変わらないが)
子育ても最初だけ愛莉と出来たが
仕事の関係上難しく
ほとんど愛莉の母親
波瑚のおばあちゃんに
引き受けてもらっていた。
そういった状況に寂しさを感じた
そんな波瑚の発言に微笑ましくも
苦しい気持ちになった記憶がある。
愛莉「きっと寂しいの我慢して別の形で言ってくれたのよね。本当の妹じゃなくても何か別の形で叶えてあげられないかしら?」
幹人「そうだな。今は無理でも数年後には出来るかもな!」
そんな話をしていた愛莉のPCから
出てきた育成ゲーム【nurture】は
そのまんま育成という意味の
親の容姿や職業、
性格を反映した子供を育成する
シミュレーション型の
人生ゲームのようなものだ。
その中にはチュートリアルや
困った時のナビAI 莉瑚が
設定に描かれていた。
名前から分かるように愛莉の"莉"
波瑚の"瑚"から構成される
まるで双子の姉妹のような名前に
俄然波瑚もやる気だろう。
???「ちょ・・・っと・・・さん」
幹人「ん?」
莉愛「ちょっと!義兄さん!聞こえてる?」
幹人「え?ああ。」
莉愛「波瑚たんが怒ってるわよ。メッセージ送っても返事が無いって」
慌てて時計を見ると
もう昼過ぎだ。
しまった!思い出に浸って
いつの間にか寝てしまった。
幹人「ごめん。すぐ部屋戻る。ありがとう!」
少し呆れた顔の莉愛を
横目にしながらリビングを出る。
今は思い出に浸るのではなく
前に進む時だ。
気合いを入れ直して
自分の部屋に戻って行った。




