10 デオラデの過去①
これはまだ僕がまだ幼かった時の話
誰にも話しことはない。胸の中に秘めていた話。
-----------------------------------------------------
「毎日毎日も~~う退屈だよ!!勉強とか魔法の稽古ば~~っかり!!
なんか外で楽しいことしたい!街に出たい!友達を作ってみたい!
ここから抜け出したいよぉ~~!!!」
じたばたと駄々をこねるジュンニ。
足をバタバタとさせて、唇を尖らせて、訴えるような目で僕を見てくる。
「ん~でも、お父様が外は危険だって…。」
「だけど~~!ずっとここにいるなんて僕耐えられないよ~!デオラデ兄ちゃんはそんなこと耐えられるの!?」
「そ、それは…。」
僕と弟のジュンニといつも通り午後のお勉強をしているときだった。
隣の席に座るジュンニは本当に子供みたが駄々をこねるように、ああだこうだと話している。
まぁ、僕たちはまだ子供なのだけれど。
勉強時間は見張りのお手伝いさんもいないし、この時間だけは2人で気兼ねなく話せるのだった。
「僕はそろそろお外に行って、色んな経験をしたい!冒険をしたい!
こんな屋敷にず~~っと閉じこもっていたらダメになっちゃうよ!!」
だいぶうっぷんが溜まっているのか、今日のジュンニの言葉は饒舌で早くどうにかしたいという焦りさえ感じた。
たしかに毎日部屋と庭の行き来じゃ退屈してしまうよな。。。それはそうだなと僕も思う。
「といっても…僕たちがここから出る手段はないよ…、だって、そもそも出口があまりわからないし…。
それに、お外に出ても帰り方がわからなかったら困るでしょ。」
「大丈夫だよ!もと来た道をたどればいいだけじゃん!
そうだ!!!秘密の抜け道でも作ろうよ!
街にでれる地下道を作るんだ!!こっそりね!」
ジュンニは良いことを思いついた!とでもいうように目を輝かせてそう言った。
純粋無垢なその瞳が輝いていて、眩しい…。
ジュンニは本当に純粋で安直…、そういうところが双子なのに僕とちょっと違うところ。
「う~ん…それは…それは…どうだろう出来るかな…。」
「できるよ!この部屋から外に繋がるように道を作るの!隠し扉とか作って!
わぁたのしそう!ぜったいできるよ!!」
「…。」
ジュンニの言葉に「あはは」と苦笑いで返すことしかできなかったのだけれど、
まさかその言葉が思わぬ形で叶うとは思わなかったんだ。
そして、当時作った抜け道が僕を外の世界へ連れ出すキッカケにもなったんだ。
-----------------------------------------------




