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この状況って、萌? それとも百合ですか?  作者: ほのぼの日記
魔女っ娘瑞樹ちゃん 悶絶編
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閑話休題

いったん休憩のお話・・・・

 あの日、あの時話した内容に伝えきれていない情報があったのならば、それはきっとこのくらい。

 この時、あかねは帰る前に「いつ家に来るの?」という話をした。それは来週の今日、ということになった。

 来週の今日ということは、つまり、六月も終盤、そして六月最後の土曜日であった。




 あかねの家は前も言った通り、神社だ。

 それもこの地に古くからある神社。

 その神社に、本当に神様がいて、それなりの効能を持っていて、毎年日本中から多くの参拝客が来て、その上、それなりの運気をあげている、なんて話は全く知らないのだけれど、それも当然だ。

 だって全くのでたらめらしいのだから・・・・・

 俺としてはそれもどうかと思うのだけれど、人をだますのならば百パーセントの嘘でなければ効果がないのだとか・・・・・

 五十パーセントの嘘で人をだまそうとすれば、もう半分は当たっている。何も問題ないように思えるがこれは問題ないということが問題だった。

 問題ないということは話題にすらならない。

 問題があるからこそ話題に上がるのだ。




 話の筋道を戻そう。

 あかねが言うには神様は本当にいるのか、それともいないのか、と言うような話よりも、自身の身体に流れる血に値打ちがあるのだとか。

 今は父のその力に助けられている・・・・・・らしい。

 つまり、この神社にとっては参拝客が増えても意味がない。現実的に金銭的に意味はあるかもしれないが、未来を見た時にそれはちっぽけなものだ。

 この神社にとって一番得をするのは、参拝客が増えることではなく、神主の力が及ぶように厄払いをしてもらおうとする客が増えること。

 そうすることで、一般人はこの神社にパワーを感じる。

 結果、年を重ねるごとに人が増えるというシステムのようなものができるらしかった。




 そして今回の話に関わってくるのがこのあかねの父親である。

 あかねの家の大黒柱。

 あかねの血の今の本流に当たる人物。

 どうして、この父親が俺との接触を願ったのか、それは未だわからず、考えてもいない。

 今の俺の気持ちを説明するのはとても難しい。

 俺にだって言われなくても感じる危機感は存在する。そして、それはあかねの父親に会うことになってから常に感じている物でもあった。

 なら、なぜ会うのか?

 それは結局、幼馴染の頼みとかが関係しているのではなく、ただ単純に俺の人柄だと思った。

 俺は結局、自分の危機感の正体を確かめたかったのだ。

 きっとこの状況になってから俺の中では何かが壊れていた。




 あかねが訪ねてきたとある日の次の日。一夜明けての本日は日曜日であった。

「お姉ちゃん、今日は日曜日だけど、出かけたりしないの?」

「特にそんな予定はないよ」

「なら今日は私に付き合ってよ」

「付き合ってと言われても、俺も作戦とか対策とか少し考えたいんだけど」

 俺のその言葉に楓は、

「どうせ、悩みこんでもお姉ちゃんの性格じゃ、何も出てこないよ」

「な。なんだと・・・・」

 さすが妹と言うべきか、すでにばれていた。

 俺自身、思いつくとは思っていないかった。

「それより、ちょっと作ってみたいケーキがあるんだけど、それの手伝いしてよ」

「・・・・・わかったよ」

 


 

 そして昼過ぎから楓に言われるままにケーキを作り始めた。

 作ったものはザッハトルテ。

 俺になんて難しいものを・・・・・・

 おいしいものほど難しいなんて思っていた俺だけれど、チョコレートケーキを作る時の生地の工程はほぼ一緒で、包み方もそれほど難しくなかった・・・・・

 力仕事というか、根性のいるところは俺が手伝った。逆に正確性の必要な分量やタイミングは楓が一人で頑張っていた。俺はそれを手伝うことはしなかった。

 だって向いてないことを知っていたから・・・・・・




 閑話休題。

 できたザッハトルテを大きめに、ざっと六等分に切り分ける。

 それを一つずつ皿に乗せ、フォークを添えて、紅茶を淹れて、西洋風に今日のおやつの時間が始まった。

「それでお姉ちゃん、少しは気晴らしになったかな?」

「そうだね。お姉ちゃん呼びを抑えてくれたらなるかもね」

 俺が少し上目遣いに楓を見てみる。

「お姉ちゃん呼びはそんな顔をしてもやめてあげません。だってこれは私を心配させている悪いお兄ちゃんへのさりげない罰なんだから」

「やっぱり?」

「やっぱり」

 楓はにこやかにそう言った。




 食べ終えた後、俺は自室に戻った。

 そういえば、こうなってからしばらく経つけれど部屋の中がそれなりにきれいになった・・・・・というか派手になった気がする。

 男物をすべてしまってしまい、その代わり女物の服やバッグや化粧品箱が置かれている関係で、もう元は男の子の部屋でしたといっても信じてもらえないだろう。まだ男の娘の部屋でしたの方が現実味があるくらいだ。




 俺は自分のベッドに横になる。 

 寝るには早い時間。 

 目をゆっくり閉じて今ある情報の整理、その後とれる対策を思い浮かべる。

 ・・・・・・・・・・・もしかして何もない????

 前から考えていたが、よくよく情報を整理してみるとあかねの父親に対して何も知らない。それとあの神社についても。

 対策するには情報が大切なのは、先の攻防で学んでいた。

 そこで、明日学校に行くついでにあかねに神社のことを聞いておこうと考えた。

 なぜ父親のことを聞かないかと言えば、たぶんあかね自身、昨日話してくれたこと以外は知らないのではないかと思っているからだ。

 巫女をしているときのあかねのことを聞いてみるのも・・・・・・・・

 なんて思ったが、それは機嫌が良かったらにしておこうと心にとめて置いた。



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