Life is like a cup of tea... it's all in how you make it...
Life is like a cup of tea... it's all in how you make it...
人生は一杯の紅茶のようなもの。つまりどう淹れるかは自分次第。
人生を説いた格言だ。
————あれから二か月が経った。
私はあれから桜田とは会っていない。会わないからこそ何も起きていないのだとそう思っている。輪花さんはたまに様子を窺いに来てくれたり、春樹さんは神社の手伝いに来てくれたりするのだけれど。桜田も顔くらい…………とはいえ、いつかまた会える時が来るだろうと思う。だから、会えないことを願う。
今もこの街の神を代行している私だけれど、そんな私は要であるだけで何か特別なことをしているわけではない。言い換えればいるだけの存在。神は見守っているという建前だ。
「あかねじゃできないことだけど、私でいいのかな。これ」
「巫女であり、あなたの彼女としては相手が瑞樹ちゃんでよかったと思うけど」
「いや……」
「それ以上の力を持った神様もそうそういないのだから、心配しないでやっていけば大丈夫」
そういってあかねはお供え物と供養ものを私の前に差し出した。
ここは境内裏手。
私の今の仕事はこういったお供え物を貰うことと、供養するときの火起こしだ。
「私も巫女衣装の方がいいんだけど」
「いいと思うけどな。魔女装束。可愛いよ?」
「ふくざつだ」
女の子になっても価値観までは変らなかった。私は私であって、外面はただの情報でしかなく男とか女とか今となってはなんだかなぁって感じで私は自身を認められるならそれでいいのだとそう思う。
はじめは焦ったものだ。だってそうだろう。何が起きたのかわからなかったのだから。でも人生知らないことの方が多いものだった。知った気になっているだけで存外こういうことも……まあないだろうけど。それでも現在は現在でしかない。
「お姉ちゃんはあかねさんに頼りすぎ。私もいるんだけど!」
「楓にはもういろいろしてもらってると思うけど」
「たとえば?」
「ん~、こうなってからは楓に日常的に助けられてるよ」
「それもそうか。お姉ちゃん一人じゃ何もできなかったもんね」
「ちょっと瑞樹ちゃん私以外とイチャイチャしないでよ」
あかねと楓もこれで何かと仲がいい。私がいると言い争いが耐えないのはきっともうどうしようもないと思っているが、二人には二人の距離感があるのだろう。
魔法で火をおこし、供養していく。何かやばいものが取りついているだとかそういうものの気配はない。私は行事の一環としてこなしているけれど、しっかり街は守っていこうとそう思う。
曲りなりのもそう言う立ち位置だからこそ、面倒なことが起こる前に対処して平和を保ちたい。
「それじゃ行こうか」
「うん」
「そうね」
後のことはあかねのお父さんに任せてあかねと楓は着替えに向かった。私は外だと恥ずかしいから境内に入って魔力を解除して制服へと衣替え。
二人がお待たせと戻ってくる。
「ちょっと早かったね」
「もう二か月だから私も慣れたの」
「私も楓のことを気にしないで良いから楽になったわ」
そして私たちは学校へと向かった。
澄んだ朝の空に煙が立ち上り、一日の始まりを告げていた。
————私は私を歩んでいく。
終
永い間ありがとうございました。
クリスマス回とか新年とか書いてないこともあるんですがそういうのは外伝として単話で書けるときにやれたらなと思います。
読んでいただいた方に感謝です。本編はここで終わります。




