予兆
作者「フッフッフ......ハーハッハッハッハ!!」
ネオ「......(精神科)病院行こうか」
作者「ちょっと待って!! 正常だから!! 何も無いから!! その憐れむ様な目を向けないでくれ!!」
ネオ「はぁ。それで? 今回はどうしたんだ?」
作者「今までストーリー性の欠けたこの作品が、遂に! 動き始める!!」
ネオ「......(脳外科)病院行こうか」
作者「待て!! 何故そうなる!! やめろ!! 私はおかしく等なってはいない!!」
ネオ「いや、口調が乱れてるぞ」
作者「......コホンッ。さて皆様。此処からが本番になると思います。投稿数50を超えてやっと本番......長!」
ネオ「よくここまで持ったよな」
作者「そうですね。さて皆様、これまでご愛読頂き有り難うございました」
ネオ「恐らくですが、この馬鹿の所為で少々プロローグ的な物が長くなりましたが、此処から変わっていきます」
作者「期待を裏切る可能性もありますが、ワクワクドキドキしながらこれからも読んで頂けるとありがたいです」
ネオ「今回はいつもより長いですが、そこはこの馬鹿の気持ちの表れだと思って下さい」
作者・ネオ「「それでは今回も、いえ、今回から存分に楽しんでください!!」」
朝食を食べ、二時間程経って、俺はスフェンに装備を着せさせた。
何処へ行くかって? それは勿論『スタリウム』のギルマスの所だよ。
「なあネオ。この場所からどうやって『スタリウム』に行くんだ?」
流石にスフェンもこの場所について分かったのか、どうやって『スタリウム』に行くのか聞いてきた。
「秘密」
俺はそう言ってスフェンの眼を手で塞ぐ。
「な、何をする気だ?」
少々狼狽えている様だが俺は気にしない。
ギルマスの執務室前を視て、[森羅万象]を使って転移する。
これには若干魔力が放出されるから、周りに気付かれない様にするのが面倒であまり使わないんだよね。
因みに言っとくと、前に舞台から俺の屋敷まで転移したのも[森羅万象]の転移を使っている。
だって、[瞬間移動]は俺個人にしか効かないし。
[並列思考]まで使って考えている俺は、別の思考が扉をノックした音を聞いて[並列思考]を解除する。
「入れ」
その声を聞いて扉を開けて中に入る。
因みに、スフェンは此処に来ている事に疑問の声を発そうとしたが、俺が強制的に黙らせた。
と言っても普通に口元に手を当てて喋るなと合図しただけだけど。
不満気ではあったが渋々了解していた。
「ネオか! 何処に行っておったのじゃ!」
執務室に入って、俺を認識したギルマスが俺に詰め寄ってきた。
イラッとしたからギルマスの頭に手を置いて押してあげた。
――――プチプチッ
「は? い、今、儂の頭に若干痛みがあったのじゃが......」
若干呆然としながら呟いたギルマスの視線はゆっくりと俺の手へと移っていく。
そして俺の手の指の間に挟まっている物、数本の髪の毛を見て、少しの間フリーズ。
直後。
「ノオオォォオォォオォオオ!!」
ギルド全体にギルマスの悲愴な叫び声の様なものが響き渡った。
暫くしてギルマスと『O・HA・NA・SI』を行った俺は、俺達が大会から消えた後の情報を得た。
その際、スフェンが若干ギルマスに憐みの視線を向けていたが、俺には関係ない。
ギルマスが言うには、俺達が消えて暫くした後観客も実況者も意識が戻った。
そしていなくなった俺達を探し出そうと闘技場にいた全員が動き出したそうな。
その日は探しても見つからず、《剣聖》とそれを打ち破った者だからその内戻って来るかとなって解散したらしい。
そして今日、大会の熱も未だ冷めず冒険者は張り切って依頼に、一般人は大会の話題で持ちきりとの事。
って言っても、俺は知ってたからスフェンに聞かせる為にギルマスと『O・HA・NA・SI』を行ったんだけどな。
あと、俺の後ろに《剣聖》であるスフェンがいる事について問い詰めてきそうになったから、追加で髪の毛を数本抜いて紅い炎で燃やしてあげた。
あれだ、何かム◯クの叫びみたいな表情になって二度目の叫び声(?)がギルド内に響き渡った。
だってさ、おジイちゃんに詰め寄られても嬉しくない。
だからって女に詰め寄られて興奮するかって聞かれてもしない、って答えるけど。
この回答は静嵐凰の時でも変わらない。
見栄っぱりとかそう言うのじゃなくて本心から答えられる。
そんなこんなで楽しい時(俺だけ)を過ごした俺はスフェンを、スフェンの屋敷まで送った。
「なあネオ。お前に着いて行くのはダメなのか?」
「......まだ、時期じゃない」
「時期? どういうことだ?」
「その時まで話せない」
「......ワタシは着いていけないという事か?」
物分かりが良くて助かるよ。
俺が頷いたのを見て、少し暗い顔をしたが直ぐに元の表情に戻った。
「つまり、その時になったら着いて行っても良いんだな?」
中々頭の切れる奴だ。
俺は首肯する。此処で誤魔化すのは阿呆のすることだ。
「では、ワタシはその時まで腕を磨くとしよう」
「もう、十分強い」
「何を言っている。ワタシはお前には勝てなかったんだぞ? せめて、お前を一歩くらい動かせるようにならないとな」
それが出来たら貴女は人ではなく化け物になりますよ。
俺のそんな突っ込みは思考だけなのでスフェンに届くはずもない。
「それでは、またいつか会おう」
「また」
そう言ってスフェンは俺に背を向けて屋敷に歩いて行った。
一度も振り替えることなく。
......神だからかな。人が成長していく事が敏感に感じられる。
俺は少し眩しさを感じながら、スフェンが見えなくなるまで屋敷の前に居た。
スフェンが屋敷に入った時、一陣の風が吹いた。
そこには既に、俺の姿は無かった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
『スタリウム』とは別の場所。それどころか、人間が住んでいる大陸とは別の場所。
そこは人間が亜人として忌嫌っている者達が住む大陸。
その中でエルフの住む広い森が見える丘の上。
そこに紫色の髪と浅黒い肌、赫色の瞳、額には二本の黒い角を持った男が居た。
「......夜。あと少しだ」
男は空を見上げながら、しかし空ではなく別の遠い場所を見ている様な目をして呟く。
「何が後少しなのでしょうか?」
少女の様な、声変わりの来ていない少年の様な、中性的な声が男の背後から聞こえた。
男は咄嗟に前に飛び出すと、空中で声がした方に体を向け、着地すると同時に原因となった人物を睨みつけた。
が、直ぐにほんの少しばかり惚ける。
なぜなら、視界に入った人物が美しかったからだ。
翠の様に煌く背中まで流された綺麗な髪。その髪と同じく透き通る様な美しい翠眼。そしてまるで曇りのない透明なガラスでも見ているかのように感じる真っ白な肌。目は垂れており、口元には優し気な笑みを浮かべ、おっとりとした雰囲気を纏っている。
だが、男が注目したのはそこではない。男が注目したのはその者の耳と服装だ。
耳はエルフ特有の長く尖った耳をしており、その服装は新緑色と白色の巫女服の様な物を着ていた。
それを確認した瞬間、男は散りそうになる意識をかき集め、目の前にいる者と周囲に集中し最大限の警戒をし始めた。
「そこまで警戒することはありませんよ?」
「......貴様は何者だ」
「......」
男の質問には答えず、沈黙を通すその人物。男もさして何者かなど気にしていない。
男は殺気を放ち、その者に対して牽制と威圧をする。微塵も効いていないだろうと思いながら。
自身の勘が敵を殺せと訴えて来る。自身の本能が逃げろと言って来る。まるで正反対の命令をしかし。
男は両方に従った。
「......答えぬのならば。消えてもらう」
そう言って男は魔力を高めていく。その高魔力に周囲に気流が発生する。
「闇よ 我が身を閉ざせ 『闇霧』」
男が魔法を発動した直後、男と翠髪の人物を闇の霧が覆った。
「魔よ 乱れろ 『魔乱』
その瞬間、黒霧の範囲である半径百メートルの範囲の魔力が乱れた。その影響で[魔力感知]が使えなくなる。
『闇霧』は半径百メートルを黒い霧で覆い、[気配感知]を使えなくさせ、術者の匂いや音などを消す魔法である。
『魔乱』は『闇霧』と同じ範囲の魔力を乱れさせ、[魔力感知]を使えなくさせる。更に、術者以外は魔法を放つことが出来なくなる。
男は背中から蝙蝠の様な真っ黒な翼を生やすとその闇の霧から飛び出し、目下に向けて自身の放てる最大威力の魔法を使用した。
「闇よ 暗黒よ 我が意を聞け 我望むは我が敵の死 その昏く強大な力を以てして 我が敵を飲み込み 喰らい尽せ 『暗餓飲滅』」
男が魔法を放った瞬間、発生していた闇の霧は本物の闇と化し、内に閉じ込めた獲物を喰らい尽そうと蠢き始める。
男はそこで本能に従い結果を見届ける事なく高速で飛び去ろうと翼に力を入れ、はためいた。
瞬間、視界がガクッと揺れ、次の瞬間には地面へ向けて落下、否、墜落した。
変に加速していた為に地面への衝突の衝撃は凄まじく、咄嗟に両腕で顔を庇ったが左腕は折れてしまった。
折れていない右手を使い、素早く身を起こし周囲に視線を巡らせる。
そして、地面に、自身の翼が、落ちていた。
「――ッ!!」
その翼を見つけた瞬間、背中に強烈な痛みが走った。痛みに上げそうになる悲鳴を噛み殺し、周囲を警戒する。
「逃げる必要なんてありませんのに」
またしても背後から声が聞こえた。
咄嗟に前に飛び出そうとするが、気付けば膝の辺りまで土に覆われていた。
「......チッ」
それを確認して小さく舌打つ。視線を上げれば、先程までいなかった翠髪の人物が男の目の前に立っていた。
相変わらず柔らかい笑みを浮かべているが、今はそれが果てしなく不気味だ。美しくも不気味。逆にその美しさが恐怖を引き立てている。
「......貴様。どうやって抜け出した」
「? 私は抜け出してなどいません。貴方の放った魔法が、勝手に消滅しましたのでこの場に来させて頂きました」
コテンッと首を傾げながら男に丁寧に答える翠髪の人物。
男の眼にはそれが嘘を言っているのでは無いと判断させられる。
男はバレない様に右手に魔力を集めながらその人物に問う。
「......貴様は何者だ」
「先程とは違う意味での御質問ですね。ですが、私は答えられません。貴方達に情報を渡す訳にはいきませんから」
その人物は悲し気にその整った眉を歪めながら、その手を指揮者の様に振るう。その瞬間、男の右腕が肩から斬られ、宙を舞った。
「――ッ!」
斬られた肩から血が噴き出る。痛みを堪える為に歯を食いしばる。
「ですが、一つだけお答えいたしましょう」
ゆっくりと、男に歩み寄りながら翠髪の人物は口を動かす。
「私は――」
その人物が、男の胸に手を置く。
「――です」
刹那、男の体は氷に包まれた。男の顔は驚愕に歪んだまま凍結されている。
「そろそろ......ですね」
その人物は男の氷を砕きながら空を見上げ呟く。
遠くからエルフの里から警戒しながら男達が駆けて来る。
だが、その場所には何もなかった。
そう。何も無かった。
作者「そう言えばさ、前回の(中略)の部分ナニしたの?」ニヤニヤ
ネオ「分かってて聞くな。だが、行為はしてないぞ? あいつの羞恥心を増大させる為にやった行為がほとんどだし」
作者「ハイハイそうですか。ま、ネオって男にも女にも興味無いからなあ。女風呂に突き落とされた時も興奮どころか興味すら湧かなかったしね。因みに、静嵐凰の時の話」
ネオ「あの時はもういいだろ。あの後男子から《無興奮乃怪鬼》って二つ名を貰ったんだぞ。中学三年の時だったから良かったが、アレが高一の時の修学旅行であったら転校してた自身がある」
作者「厨二臭い」
ネオ「まあいいけど。さて、後書きは何時もと変わらないですが、内容はどうでしたか?」
作者「雰囲気がガラッと変わったんじゃないでしょうか? 私としましては相当頑張らせていただきました」
ネオ「この調子で書いていければいいんですけどね......」
作者「それはどうでしょうか......」
ネオ「まあそんな事より、次回も!」
作者・ネオ「「楽しんでください!!」」




