↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/81

武闘大会予選 参

 ≪双綺剣≫アルムに≪増爆矢≫ミラルか。


 アムルはともかくミラル、面白い武器を持ってたな。


 霊樹(れいじゅ)、それも白霊樹(はくれいじゅ)から作り出した弓。〈霊弓(れいきゅう)・白(はく)〉。


 まさか所持してる人がいるとは思わなかったけど。


 何故か? 形状からも分かると思うが、あの弓を作るには相当高い技術が必要になる。素材の影響もあるのだろうが、数少ない人の手で作ることの出来る〈特殊級〉の武器だ。


 まあ、視たところ家宝というか、代々託されてきた武器みたいだけど。


 さて、次の試合はドライ。俺も出る予選だ。が、ドライには最高Bランクの冒険者しかいない。


 なんか、予選試合を決めた人って相当性格歪んでたのかな? 絶対態(わざ)とだよね。


 実力を揃えたと言われたらそれまでだけど。


 そんな事は置いといて、控え室にも俺一人になったことだし、さっさと魔力と気配をいつも通りにしてから舞台へ向かう。


『最後に入ってきた選手はネオ!! ギルドマスターであるアンガス殿から聞いた話によると、たった四日でCランクに上り詰めた十三歳の子供!! 私としては、個人的に男性か女性か気になるところではありますが、まあ、それは置いといて。たった四日でCランクまで上り詰めたその実力!! それが証明されれば、不正や欺瞞(ぎまん)ではないと分かる!! 本当の実力は如何に!?』


 煽られてる。煽られてるね、うん。そして選手さん達。なんで睨むんだよ。


 それにギルマス。何故俺の事を喋った? 髪の毛抜かれたいの? いいよ。一本も残らず抜いてあげるから。


 ふう。落ち着こう。変にテンションが上がってたし。


『全ての選手が舞台に上がったぞ!! それではこれより、予選を開始する!! 選手達!! 準備はいいかぁ!!』


 セリフの使いまわし。考えるのが面倒くさくなっただけだよね?


『試合!!』


 ツヴァイの時と同じ空気になった。


『開始!!』


その瞬間、選手達が雄叫びを上げながら俺に向かって突っ込んできた。いや、何で?


「何したか知らねえけどよ!!」

「たった四日で!!」

「Cランクの冒険者に!!」

「「「「「「「「「「「なれるわけねえんだよ!!」」」」」」」」」」」」


 ............なるほど。よ~く分かった。


「『暴風(ウラガーノ)』」


 俺が呟いた瞬間、俺を中心に荒れ狂う暴風が発生した。それは最早、暴風と呼んでいい次元じゃなかった。


 『嵐(ストーム)』と全く大差ない威力。選手は全員一瞬すらも踏ん張ることは敵わずに、場外へ吹き飛んだ。


『し、試合......終了』


 実況者は、呆然としながらも試合の終わりを宣言してくれた。ほぼ無意識だと思うけど。


 さて、予選試合は終わったし、スッキリしたし、さっさと行こ。


 そう言う訳で舞台から降りた俺は、そのまま選手控室に戻る......事は無く、そのまま闘技場から出た。






――――――――――――――――――――――――――






「嘘......だろ......?」


 俺は、目の前の光景に呆然としながら呟いた。


 いや、これだけの言葉を絞り出すので精一杯だった。


 隣を見てみると、ルイさんも目を見開いたまま硬直していて、アンガスさんは無表情を装っていたけど、内心では動揺していることが手に取るように分かった。


 当たり前だ。


 ネオと言う選手は四日でCランクの冒険者になったって言われてた。それに対して選手は怒ったんだと思う。


 そして、選手達がアイコンタクトだけで意思疎通して(地味に凄い)、息を合わせながらネオという選手を罵った。


 無表情だったから分からなかったけど、多分怒ったのだろう。小さく『暴風(ウラガーノ)』と呟いた。


 だけど、発動したのは『嵐(ストーム)』と全く大差ない威力の風魔法(・・・)だった。


 俺も知ってる『暴風(ウラガーノ)』は風魔法の中級。それに対して『嵐(ストーム)』は上級の風魔法だ。


 おかしい。中級の魔法で上級レベルの威力を出せる。たった十三歳に出来るはずない。


 俺は、アンガスさんが言った事が分かった気がした。


 それと同時に、次の予選に勝ってネオと闘いたいと思った。


 どれだけ強いのか、今の俺で勝てるのか、それは分からないけど。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。