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エピローグ

 「むかしむかし、人工的に作られた女勇者と、その勇者を守りたいと想った男がいたそうな。

 女勇者は勇者だから、当然の事ながら魔王討伐に行かなければならなかった。

 しかし、女勇者は男の傍にいたかったし、男は女勇者を数々の魔手から守りたかった。

 だから、女勇者と男は一緒に魔王討伐の旅に出掛けることにした。

 魔王が送ってくる凶悪な魔物を、時にはパーティーメンバーの力を借りて倒し、時には男が根性を見せて倒し、時には女勇者が新たな力を獲得して倒し、ついには魔王を倒すに至った。」

 「めでたしめでたしー、でしょ? おばあちゃんの話はいつもそれで詰まらないよー。」

 「いいや、この話にはまだ続きがあってな?」

 「なぁに? 痴情のもつれが無いとおもしろくないわよ」

 「実は男はな、女勇者以外のパーティーメンバーにファーストキスを……」

 「不倫!? 不倫なのね!? あぁ女勇者はどうなっちゃうの?」

 「ねえお姉ちゃん、それのなにが面白いの?」

 「黙ってらっしゃい弟。あんたもまだまだ子供って事ね。」

 「……奪われたんじゃよ。」

 「ということは泥棒猫の登場? それでっ! それで男はどっちを選んだのっ!?」

 「パーティーメンバーは王様に報酬として、男の二人目の妻となる権利を貰ったんじゃよ。」

 「ちぇっ。つまんないの。優柔不断の男、わたしきらーい。」

 「おばあちゃん、それで結局どうなったの?」

 「それはな、男と、女勇者とパーティーメンバーは、三人でいつまでも仲良く暮らしたとさ。めでたしめでたし。」

 「やっぱりめでたしめでたしじゃんかー。続きがあっても同じだよー」

 「そういえばおばあちゃんにはおじいちゃんいないよねー。どうしたの?」

 「まぁまぁ、その話は今度じゃな。さあ家にお帰り。おばあちゃんは疲れたから。」

 「分かったー、物語のおばあちゃん。またねー」

 「またねー、ナタージャおばちゃんありがとうー」

 近所の子供が軽やかな足取りで駆けて行くのを見て、ナタージャは呟いた。

 「結局運命の人は見つからなかったのよ……」

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