表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5ch「安価・お題で短編小説を書こう」スレで自分が書いた奴  作者: 友人B
お題:『セカイ系』『センター』『セールス』『セット』『セロリ』
84/92

#セロリ の世界

使用したお題:『セカイ系』『センター』『セールス』『セット』『セロリ』

「お前が死ぬ必要なんてない!」


 僕は叫んだ。だけど彼女はその叫びを無視した。そのことがとても腹立たしい。


「こんなことをしたって無駄だ! 僕たちはただの脇役だ、主役になんてなれない! センターにはいつも違う奴がいる! だから、お前が犠牲になる必要なんてないんだ!」


「わかってるわ」


 彼女は涼し気に答えた。自分が今どんな状況になってるかわかっていてこんなに冷静なのか。彼女は寂しそうに呟いた。


「私たちは、主役にはなれない。私たちは居てもいなくてもどちらでもいい。だからと言って、私たちが欠けるわけにはいかないの。それくらいわかるでしょ?」


「だけど!!」


「お願い、わかって」


 彼女は小さく笑った。しかし、彼女は自らを犠牲にするのは諦めないようだった。

 彼女は自分の姿の惨状を見下ろし、小さく笑った。


「それに、もう手遅れよ。私は、もう助かりようがない。ただでさえセールスポイントがないのに、これじゃもうおしまいよ。でも私が犠牲になれば、あなたは助かる。助かるの」


「それは、そうだけど……でも、こんな、こんな!!」


「安心して、あなたは主役になれない。でも絶対に必要な脇役なの。そのあなたが守れただけで私は幸せよ」


 彼女は綺麗な笑顔のまま、涙を流した。僕は彼女の涙を拭うこともできず、しかし彼女の犠牲を無駄にしないために、力強く宣言した。


「わかった。僕は、立派なセロリになるよ! そしてハンバーグセットの端っこに必ず乗る! 君のことは忘れない……ありがとう」


「がんばって、私の分まで」


 そう言って僕は彼女に別れを告げ、農家のおじさんに摘まれていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ