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レオンサイド

フェンリルと対峙すること数分


「こっちだ!」


ぼくはフェンリルに向かって走り出した。


"まずはぼくがフェンリルの注意を引く"


「ぐぅ」


フェンリルは走り出したぼくを見てぼくの身長くらいはある大きな前足を振り上げた。


「はっ」


ぼくを押しつぶそうと迫る前足をすんでのところで交わした。フェンリルの前足が僕の毛先に触れて過ぎていった。


「くらえ!」


今の一撃はかなりの大ぶりで次の動作への遅れた。僕はその隙にフェンリルの懐へ入り込むと、人差し指を目へと差し


「ライト!」


光の魔法を放った。


「ぐっ、ぎゃあああ!」


眩い光が薄暗い森を照らし、白く染め上げた。それほどの光量をまともに受けたフェンリルは前足で目を押さえて転げ回った。


「キャロル!」


最大の隙ができた僕はキャロルの名前を呼んだ。


「任せなさい!」


片足をあげると同時に振りかぶった右手を回して標的へと発射、3つの白い塊が宙を舞い、転げ回るフェンリルの鼻へと吸い込まれていった。


「……っ?!ぐぎゃああ!」


そして吸い込んだフェンリルはしばらく鼻を押えて転げ回ったあと


「ぐ、ぎゃっ」


痙攣したまま意識を失った。


「にんにくって凄まじいわね」


湖でバーベキューするときに使おうと思ってニンニクの身を持ってきていたけど、それが役立つとは。


「……ぷっ」


伝説の魔狼をまさかニンニクの塊で倒してしまうなんて。


「くくく」


"なんとかなるわよ"


キャロルのいった通りだった。


「はははは!」


本当になんとかなってしまった。


(少し前の自分だったらなんでも1人でやらなくちゃって思ってたけど)


それにずっと1人だったぼくが誰かと協力する日が来るなんて、変化することは嫌いだったけど案外悪くなかった。


「キャロル。ありがとう」


「それより!気絶してる今のうちにモフモフしよう!」


というとキャロルは


「きゃほーい」


気絶しているフェンリルに飛びつくとフワフワした毛並みに顔を埋めた。


「ふふ」


キャロルがあまりにも気持ち良さそうにしていたから隠れて少しだけ尻尾を触った。


(……ふわふわぁ)


天国だった。

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