プロローグ
はじめまして、宜しくお願いします
20XX年、東京都内某所にある高級住宅街の端っこにある大きな屋敷にそれはそれはご近所様に羨ましがれるような家族がいました。
そのご家族はご近所様顔負けの屋敷に住んでいるだけじゃなく、総財産数兆円と言われあの世界でも誇る龍穏寺グループ会長龍穏寺英人の親戚で、家族全員の教育は勿論、その顔面偏差値は周りから黄色い歓声を毎日聞くほどの高さだと言われている。
「「「「「「「キャーーーーーーーーーー!!!!!!!」」」」」」
「龍穏寺家族よ!」
「まさか今日は4人一緒に家から出るとはな!」
「キャ!涼香様今日も美しいですわ!」
「ああ、さすが龍穏寺家の長女だな!大人の魅力ってやつ!!」
「それを言うとお母さんの冷夏様もだろう!」
「そうだな、そのクールさ、人妻だと知っても思わず見惚れるな!」
「何言ってるのですの?!そしたら一家の大黒柱遥太様も負けていませんよ!」
「ええ、それに日本で一番の名門大学東嶺大学をご卒業し、現在龍穏寺グループの6つの子会社の社長を務める二人ですわ、そんな優秀なお二人こそお似合い、いいえ、理想なカップルですわね!」
「だがこの中で一番というと、」
「そうね、長男の霧人君でしょう!」
「キャ!!霧人君って確かご両親と同じ東嶺大学でも一番入りにくいと言われている経済学部に在籍し、その知識や礼儀は勿論、今じゃとある大手芸能事務所に入り国民的アイドルグループ『ゲレンデ』のメンバーの!!」
「キャーー!霧人君!!昨夜の『エスステ』見たよ!かっこよかった!!!」
「ねえあんた、ちょっとでしゃばり過ぎない?龍穏寺家のみんなにもプライベートスペースってものがあるでしょう!」
「そうよそうよ!恥を知りなさい!」
「ええ!?さっきまで一緒にキャッキャ言ってたのに!?」
「はあ?!」
「なんですの!?」
「まあなんのことです?」
「きゃ!涼香様、」
「あ、あの、その、」
「二人共、」
「き、霧人君!」
「喧嘩はあまり良くないよ、」
「あ、はい、」
「それに、せっかくの可愛い顔がもったいないから、ね、笑って」
「「..........」」
「じゃあ、行こうか、姐さん。」
「ええ、ごきげんよう。」
「「ご、ごきげんよう」」
「「「「「「「「「...............キャ、キャあああああああああああああーーーーーーーーー!!!!!」」」」」」」
そう、今日も龍穏寺家の家族4人はキラキラエフェクトを纏いながら黄色い歓声を浴び、ご近所様から、いいえ、多分それ以外の人からも黄色い歓声をかけられ、自らの職場や学校へ足を運んでいる。
そう、もう一度言う、龍穏寺家の家族4人が!!
屋敷の3階にある小さな部屋の中少女は明かりを消し、締められたカーテンの隙間から自分の家族が出ていくのを確認する。
「はあ、今日もうるさいな、ったくもう...............
...............ああ”、シンドイ。」
“コンコン”
「は!」
「ミナお嬢様、朝食をお持ち参りました。」
「。。。。。。。。。。。」
「では、いつもどおり外に置いておきますね。」
「ええ、頼んだわ。」
「あの、」
「何、ジイ、」
「いいえ、その、ただ、お嬢様、今日は旦那様たち全員がお戻りにならないと申してましたので、ですから、その、少し外に出てらっしゃっても、」
「わかったわ、善処します。」
少女がそんな嘘をつくのはこれで何回目だろう、
だが、彼女今までの遭遇を思い出すと執事のジイは彼女にそんな強くできない。
「..........そう、ですか、では、何かあったら今まで通りベルを鳴らし、呼んでください。」
龍穏寺ミナ、
龍穏寺家の忘れられた存在、彼女の存在は多分実の姉弟たちにも知られていない。
本当は紛れもないこの龍穏寺家の次女になるはずだったのに、それなのに彼女はもう数年間この部屋で閉じこもっている。
そう、彼女は根暗でコミュ障な引きこもりだと彼女の親と家の使用人は思っている、まあ、実際本当のことなんだけど、
でも彼らは知らない、彼女の秘密を、この伝説級の引きこもりが未来になす旋風を、
そして、彼女が俺たちの“母さん”になることを............
誤字、脱字とか色んな事で感想があったら教えてもらうと嬉しいです!
(個人のモチベーションにすっごく関わるので!)




