大問題発生
それから1週間。
悪魔は一度着替えに戻ったが、その後はずっと家の結界の上に乗っている。
俺の動向を見張っているようなんだけど……結界って乗れるんだな。
ちょっと楽しそうだ。
そして今日。
悪魔は結界から降りてきた。
そして、門の外からデカい声で叫んでる。
「おい! お前!
いつになったら出てくるんだ! もう1週間だぞ?!」
うるさいので、俺はインターホン越しに話した。
「いやいや、出るなんて一言も言ってないでしょ?」
「普通は出るだろ! 食料を買いに行くとか、物を売りに行くとか!
狩りに行くとか、水を汲みに行くとか! 何かあるだろ!!」
「え~と、特に無いですね。
仕事は自宅内で出来る事だし、狩りや売買はシロがしてるし。
水などのインフラは整備してあるので問題無いです」
「イ、インフラとは?
いや、そうじゃない! ネコに仕事を任せるな! 働け!」
「働いてますって。自宅内で」
「外に出ろ! 不健康だろうが!」
「家の中にトレーニングの機材があるので、必要無いですねぇ」
「太陽を浴びろ!」
「庭に出て、たまに浴びてますよ? 窓からも入ってくるし」
「引きこもりかよ!」
「失礼な。出不精なだけです」
「ダメ人間が!」
露出狂の変質者の悪魔にダメ人間扱いされた。
解せぬ。
悪魔は門の前で地団駄を踏んでいる。
その時、そこにクロのおもちゃであるビー玉が転がってきた。
岩を転がして遊んでるのはさすがに問題だろう、と思って買い与えたんだ。
庭に沢山転がっている。そろそろ片付けさせないとなぁ。
あっ……ビー玉踏んで壊した…………。
近くではクロがそれを見ていた。
次の瞬間、悪魔はクロに噛みつかれていた。
甘噛じゃない。本気で。
「ギャアアアアアァァァァァァァァ!!」
「壊したな! 死ねぇ!」
「ほ、滅びるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」
ヤベぇと思ったけど、遅かった。
悪魔は灰になってしまった。
良かった。良くないかもしれないけど良かった。
死体が残れば、殺人とか言われる可能性もあったからな。
まぁ、あれだけ悪い事した悪魔だから、人間からすれば抹殺の対象なのかもしれない。
そうだ、そうに違いない!
だから倒しても問題無い! それどころか感謝されるだろ!
理論武装終わり!
クロがしょぼんとしながら帰ってきた。
しょうがない。慰めてやるか。
「新しいのを買ってやるから」
「ううっ、あれは赤と黄色が中に入っていて、お気に入りだったのに……」
「判った判った。同じのを探して買ってやるよ。
でも片付けないクロも悪いんだぞ? これからは片付けるな?」
「……うん」
「よし! じゃあ新しいのを買ってあげよう!」
「ありがとう!」
「じゃあ買っている間に、クロは庭を片付けようか」
「うん! でも、どこに仕舞えば良いの?」
そう言えば、入れる場所を作ってなかったな。
どうしようか。
あっ、そうだ。昨日ネット通販した物が入れてたったダンボール箱があるな。
これで良いだろ。
「ほれ。このダンボールに入れれば良いさ」
「判った!」
クロはダンボールを咥えて庭に走っていった。
じゃあ俺はその間に買い物するか。
……ま、まさかの「中身はランダムです」だと?!
じゃあ出るまで買い続ける必要があるのか?!
ガチャかよ!!




