悪魔な変質者
本日2話目です。
そうこうしている内にシロが帰ってきた。
クロ? クロは結界に当たって落ちた岩をゴロゴロして遊んでるよ。
転がして遊べるレベルの大きさじゃないんだけどな。
下着姿の人外は、シロに気づいた。
「お前がデスラットを退治したネコか?」
「そうですけど、誰です? 外で下着姿とは、変質者ですか?」
「誰が変質者だ! 私は人間が呼ぶところの悪魔という存在だ!」
「悪魔ですか。それで何の用でしょうか?」
「デスラットを倒すその能力、気に入った。我が仲間になれ」
「お断りします。変質者の仲間になる気はありません。
帰るので退いてください」
悪魔だったのか。
そしてそれを変質者扱いするシロ。
下着姿よりも、注目する点は沢山あるけどなぁ。
って、シロを仲間にする為にやってきたのか。
確かに悪魔からすれば恐れる力だろうし、仲間になれば心強い。
でも、シロの能力って神の力だぞ?
悪魔とは正反対な気がするけど、良いのかな?
「まぁ、簡単に軍門に下るとは思っていなかった。
仲間にならないなら、お前の主を殺すぞ」
「出来るならどうぞ」
シローーーーーっ!
俺、お前に何かしたか?!
いや、確かに毎日冒険者をさせてるけど。
昨日は3食ともカリカリだったけど。
魔素の放出も任せているけど。
…………怒ってても不思議じゃない気がしてきた。
今日は高級猫缶を出してあげよう。
「シロ、お帰り。ご飯だぞ」
「帰りました。
……こ、これは! 高級猫缶ではないですか!
今日は何かの祝いですか?!」
「祝いじゃなくても出すさ!
ところで、さっき悪魔にヤバそうな事を言ってたけど……」
「悪魔? あの変質者の事ですか。
主を殺すなんて無理な事を言ってましたね」
「えっ? 無理なの?」
「まず、結界が突破出来ません。出来るなら私にも触れられるはずですが、出来ませんでしたし」
「なるほど」
「次に、良くも悪くも主は家から出ません。
最後に、これらを総合すると、無理だと判ります」
「納得した。
しかし、途中で俺のことをディスらなかったか?」
「気のせいでしょう」
落ち着いて考えれば、確かにそうだ。
家から出ない限り、悪魔は俺に手出しする手段が無い。
……高級猫缶は早まったか?
しかし結界は優秀だな。
クロが転がして遊んでいるが、直径1mくらいある岩だぞ?
あれが落ちれば、鉄板だって凹むだろ。
それを柔らかく受け止めた。そう、風船の上に落としたみたいに。
……風船だと弾けて散りそうだな。
とにかく、クッション性が凄い。驚きだ。さすが神様。
おっと、クロもご飯だってば!
「クロー! ご飯だぞー!」
「はーい!!」
「ネコよ! 仲間にならないなら、この犬を殺すぞ!」
「シロ、なんか言ってるぞ?」
「変質者の言う事を聞いていたって、良い事は一つもありませんよ」
確かにそうだけど。
クロが危険じゃん。いや、そんな訳ないな。
今も捕まえようとした悪魔をスルリと避けて、避け際にスネ毛を抜いていたし。
アレは痛い! 誰だ、あんな攻撃方法を教えたのは!
変質者、いや、悪魔が転げ回ってるぞ!
悪魔にもああいう攻撃って効くんだね。
「く、くそっ!
まぁ良い! お前の主もいずれ結界の外に出なければならなくなる。
その時に後悔するのだな!! はっはっはー!!」
あっ、安全が確定したわ。
感想を頂きました。
感謝の2話目投稿です。
これでストックが空になりました…。
明日と日曜にどれだけ貯められるのでしょう?
ご指摘を頂いたので、69話と73話を加筆修正しました。




