シロの回。冒険?3
『シロの回。冒険?3』
「あれが王都ですか」
「……」
返事が無いですね。
そう言えば、ずっと叫んでましたけど「ここからはまっすぐです」と言ったのを最後に声を聞いていません。
見てみると、白目で気絶しているようです。
静かで良いのでこのまま行きましょうか。
声を聞いて出てきた獣も居ましたからね。勿論速攻で倒しましたが。
ほほう、いつもの街よりも街を囲っている壁が大きいですね。
ちょっと切ってみましょう。
むむ、一撃で切れないとは!
……あぁ、厚みがあるだけでしたか。
爪で掘ったら簡単に貫通しました。
門から入っても良いですが、シャティさんがギルドマスターを不気味と言ってました。
なら面倒が起きるのは明白ですね。こちらの穴から入りましょう。
「痛てっ! ううん……ここは?」
おっとギルドマスターの頭分のサイズを考えていませんでした。
もう少し大きくしましょうか。
「ここは王都ですよ。今入る所です」
「えっ? もう?! ……入る所って言うけど、暗いよね? 夜?」
「いえ、日中ですよ。街を出てから2時間経過しました。
暗いのは穴の中だからです」
「速いな! って、穴の中?」
「正確には囲っている壁の中です」
「へっ?! 何で?!」
「正面から入るにはギルドマスターが不気味だからです」
「出してくれれば良いじゃないか!
それに壁に穴を開けて入るなんて、不法侵入だよ?! 犯罪だって!
あっ、ウソウソ! だからアイテムボックスの中に入れようとしないで!!」
煩かったので、静かにしてもらいました。
穴の中だから反響するんですよ。
穴を抜けた所で、ギルドマスターを出してあげました。
「地面って素晴らしい!」とか言ってなくて良いので、早く行きましょう。
「この後はどうすれば?」
「まずは冒険者ギルドに行ってここのマスターと話す。
それから冒険者ギルドの統括と会う約束をして、後日会って話す。
統括がお城に話を持っていくから、呼ばれたら登城する。こんな感じかな?」
「長いし面倒ですね。直接城に行って渡してしまいましょう」
「ぅえっ?! 無理無理! 絶対に受け取ってもらえないよ!
それ以前に逮捕されるから!!」
「大丈夫です」
「えっ? 何か秘策が?」
「捕まりませんから。素早さには自信があります」
「そういう事じゃないんだってばー!!」
さっと行ってぱっと渡して帰るだけでしょう?
「マスターはここで待っていて下さい。すぐに戻ってきますから」
「え~と……い、いいや。
帰りは自分で何とかするよ。ここのギルドマスターにも挨拶したいし」
「そうですか。判りました。では先に帰ります。お疲れ様でした」
「う、うん。が、頑張ってね……。
あっ! 待って! 城に行っても俺の事は絶対に言わないでね! お願いします!!」
「判りました」
屋根の上を走れば、すぐに城の前。
さて、どうしましょうか。
正面から行けばギルドマスターの言うように兵士が捕まえに出てくるでしょう。
ではしょうがないですね。壁を登って、どこかから中に入りましょうか。
垂直の高い城壁も、今の身体能力なら簡単に登れますから。
中に入りました。
確実に渡すには、やはり本人に渡すのが最善ですね。
では王を探しますか。
各部屋を見て回る事、37回目。
やっと発見しました。
広い部屋の2段高い所に座っています。
他に数人の人が居ますね。あぁ、6人くらい隠れているのも居ます。
今行けば、確実に捕まえに来るでしょうね。少し待ちますか。
……面倒ですね。主も「苦難は乗り越える為にある!」とゲームをしながら言ってました。
行ってしまいましょう。早く帰りたいですし。
総合評価が98pt…。
後2ptあればもう1話投稿したのに!
冗談はさておいて、感謝しております。




