616列車 V字旅
2062年4月4日・火曜日(第28日目)天候:霙 東日本旅客鉄道上越線土合駅。
土合9時56分→越後湯沢10時19分
土合駅を離れ、トンネルを抜ける。すると一面銀世界に変貌する。国境の長いトンネルを抜けるとそこは銀世界だったという下りは有名だが、それはこの上越線清水トンネルと言われる。僕たちが通ってきたのは新清水トンネルだが、上野国と越後国の国境を越えてきたことに変わりは無い。
越後中里駅に到着する直前右側にゲレンデが見えてくる。ゲレンデには米粒にも見える人影があり、スキーをたしなんでいるのが見える。
「私達も降りてスキーでもする。」
「パス。」
僕がスキー出来ないからだ。今まで一度もスキーをしたことはない。食わず嫌いとは違うが、やりたくはない。
新幹線の高架橋が左から近づき、越後湯沢駅に到着する。
最長往復切符往路越後湯沢駅で途中下車
在来線から上越新幹線に乗り換えるには時間がある・・・と思っていたのだが、10時30分に「たにがわ508号」があった。しかし、僕らはその「たにがわ508号」を逃した。アレに乗っていきたかったところなのだがなぁ・・・。
次の列車は11時06分発「とき416号」東京行き・・・。その後の列車は13時02分発の「あさま711号」長野行きに乗車するため、予定には影響はない。
越後湯沢11時06分→「とき416号」→高崎11時33分
北陸新幹線にも負けない爆音ブレーキと共にE16系の北陸新幹線使用が到着する。E16系の方は相変わらず乗っている路線と走っている路線がごっちゃになりっぱなしだな・・・。
E16系は越後湯沢を出発するとすぐにトンネルに入る。しばらく走ると列車はスピードに乗り、坂を駆け上がっていくのが分かる。この坂は昔上越新幹線200系「あさひ」が最高時速275キロを出すために活用した坂だ。下り坂を利用して275キロをダストはなんともせこいことをしたものだと思うが、過去にイギリスだかフランスも下り坂を利用してスピード争いに決着を付けたという事例もあるからせこいとは言えない・・・。
上毛高原駅を通過し、トンネルに入る。すると今まで高速で走ってきた新幹線は突如減速を始める。このトンネルは中山トンネルという。このトンネル内には半径1500メートルの急曲線が存在している。これは工事の際異常出水事故により予定ルートで掘り進めることが出来なくなってしまったために執られた措置で、新幹線は160キロでの通過を余儀なくされる。上越新幹線最大のボトルネックである。
そこを通過すれば、新幹線はスピードを上げる。だが、程なく高崎駅に到着するため、また減速する。
最長往復切符往路高崎駅で途中下車
高崎駅で新幹線を降り、お昼ご飯を済ませる。特急券は越後湯沢→高崎と高崎→長野に別れている。新幹線は同一方向に向かう場合改札を出なければ通しで特急料金を計算する特例があるが、高崎駅で進行方向が変わるために僕らのように上越新幹線と北陸新幹線を乗り換えるときはその特例が発効しないからだ。
高崎13時02分→「あさま711号」→長野13時53分
高崎駅からは北陸新幹線に乗り換え。「あさま711号」は高崎駅を出発するとすぐに上越新幹線と別れ、左に舵を切る。左に舵を切れば、坂を上り始める。グイグイと高度を上げていくため新幹線のスピードと相まって、高崎の街はどんどん下に消えていく。
北陸新幹線には新幹線では九州新幹線に次いでキツい30‰の急勾配がある。高崎から軽井沢に一気に駆け上がるため、北陸新幹線は少し遠回りをしながら走る。
坂を駆け上がる間に安中榛名駅を通過。トンネルに入り、またきつい坂を悠々と登っていく。トンネルを何本かと降り、右側に使用されていない架線柱が見えてくると軽井沢駅に到着。
軽井沢を出発し、佐久平、上田に止まり、「あさま号」の終点長野駅に到着する。乗車券と特急券をみせて、改札を通る。途中下車印で埋め尽くされ始めた表面には「長の」と書かれた途中下車印が押された。
最長往復切符往路長野駅で途中下車
一口メモ
東日本旅客鉄道上越新幹線
1982年大宮~新潟間が部分開業したことで運行開始。現在でも全線開業を果たしていない新幹線路線でもある(起点は新宿のため)。高崎~越後湯沢間はトンネルが多く、これらトンネルの建設には水に絡む事故が頻発。北海道新幹線以上に水に悩まされた新幹線と言ってもよい。大宮~高崎間は北陸新幹線と供用しており、新潟県は上越新幹線の支線転落を危惧している。
「あさひ」
上越新幹線開業時に設定された速達形列車。200系新幹線を用い、長らく240キロを最高速度に運転されていた。東日本旅客鉄道は上毛高原→越後湯沢間を走る下り列車(新潟行き)に限り、275キロ運転も実施したことがある。北陸新幹線が開業すると「あさま」と「あさひ」の誤乗を避けるため、速達列車名を「あさひ」から「とき」に変更。愛称消滅となった。




