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オネェ騎士はドレスがお好き  作者: しろねこ。


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20/20

ドレスが好きなワケ(最終話)

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございましたm(_ _)m


ラストです、ハピエンです!!

式の後から、オスカーはオネェ口調を抑え、今ではメィリィと二人きりの時だけになった。


「子どもが嫌がるかもしれないだろ?」

自分が非難されるのはいい。


しかし、産まれてくる子まで何か言われてはたまらないと、心掛けているようだ。


見た目は相変わらず派手だが。




「オスカー様は、オスカー様ですわぁ」

メィリィは相変わらずおっとりと、マイペースに返した。


大きくなったお腹を撫でつつも、ペンと紙は身近に置き、デザインが浮かべば即座に書けるようにしていた。


パルスに行くことは中断しているが、交流を持った人達との文通は時折行なっている。

新たな流通ルートも検討していた。




あれからアドガルムでも出資者が増え、店も増えた。

雇われ店長だったリザも役員となり、任せることも増えている。


警備員も雇い、有事には対応してもらっているし、出入り禁止となるブラックリストも作成した。


情報の共有を徹底し、同じトラブルがないようインシデント、アクシデントの情報は迅速且つ早急に伝達するよう努めた


アシッドは伯爵の座から降ろされ、夫婦ともに隠遁生活となったそうだ。


その時の対応も反省し、マニュアルも法に則るしっかりとしたものを作成した。


オスカーの魔法は使えないし、当てにしてはいけないものだし。


メィリィは経営者としてもオスカーに支えられつつ、頑張っていた。




オスカーは大きくなったメィリィのお腹を撫でる。

「早く会いたい…絶対幸せにするからな」

新たな命、次代への希望。


オスカーは自分のような境遇にならないよう、守る事を誓う。




メィリィはオスカーの長い白髪に触れる。


「大丈夫ですぅ。私とオスカー様がいるんですもの。この子はきっと幸せになりますわぁ」




オスカーが髪を白にしたのは黒髪の自分、パルス国にいた自分を捨てる為だと聞いた。


オズワルドからオズになり、そしてオスカーになった時に白く脱色したのが最初だと聞く。

今は幻惑魔法で変えたりも出来るらしい。


黒髪に戻し出したのは、従兄弟のルアネドが王位を継いだ後。


良くも悪くも見た目は重要だからと、真面目な祭典や式辞の時は黒にするらしい。






オスカーはメィリィの額にキスをする。


「一人じゃないって素晴らしいわね」


喜びも悲しみも、これからは家族で共有出来るのだ。

産まれてくる子どももいずれは自分の家族を持つだろう。


繋がる想いに心を馳せていく。




パルス国に居た時は死と隣合わせで、両親は死神の鎌に捕まってしまった。

自分の首にもその一端は常に掛かっていたのを、今でも鮮明に思い出せる。


養父に命を助けられアドガルムに逃げてきた。

そしてエリックと出会い、道は開けた。


従兄弟のルアネドが奮闘し、王位を勝ち取った。


メィリィと出会い、自身の幸せを見つけられた。


アドガルムでの様々な人との出会いが、オスカーを救い、オスカーの今を形作ったのだ。


アドガルムに来たことで、死ぬことも、傀儡になることも、使い捨てにされることも、裏切られる事もなかった。


自分の運の良さと、周囲の人の優しさに心底感謝した。

 




これからは自分が返す番だ。






アドガルムに来て、助かる為にと女性となった。


女性もので最初に着たのはワンピース。

より女性らしく見えるため、レースや刺繍のついたものを養父が選んだ。


初めて手にした女性ものの衣類、興味がわいた。

それを着るだけで、皆は自分を女性として扱った。

服自体が可愛いものだとそれが尚更感じられた。


お金を得るため、内職として刺繍の仕事を選び、ドレスを手にした事がドレスとの最初の触れ合いだった。


パルス国にいた頃の、母のドレス姿を思い出し、夜にはひっそりと泣いた事もある。


自分が刺繍したドレスを受け取る女性達の表情は、期待に満ち溢れ、笑顔がより輝いて見えた。


自分が誰かの役に立ったと、嬉しかった。




オズであった女装時代はともかく、オスカーとなってからはあまりドレスに触れられなかった。

エリックが結婚し、レナンと話すようになり、またドレスに触れる機会が出来た。


時には許可を得て刺繍をすることもあった。


その後は王太子妃の妹が着ていたドレスを通し、メィリィに興味をもった。


話を聞き、実際に店に行った。

ドレスはとても素晴らしかった。


自分好みでもあるし、丁寧に仕上げられている。


店の奥からの視線にも気づいて、不自然じゃないくらいに見返していた。


ミューズに聞いていた容姿から、すぐにメィリィ本人とわかった。


とてもキレイな、きらきらとした瞳をしていた。


直に話を聞きたかった。




マルクス伯爵は迷惑な男だったが、あの時ばかりは僥倖だった。


メィリィと話すきっかけとなったから。






「これからは一人になんてなりませんよ。ずっと、ずーっと一緒ですぅ」


一人になんてならない。

優しいおっとりとしたメィリィの声。


そっとオスカーはメィリィを抱き締め、メィリィのお腹をまた優しく撫でる。




愛しい我が子と愛しい妻。



それを包むはオスカーがデザインしたマタニティドレス。




「えぇ、ずっと一緒よ」



オネェ騎士だったオスカーは、妻と自分を繋いでくれたドレスが、好きだ。







完結しました!


ここまでお読み頂きありがとうございました。


思い付きで始まった話ですが、無事に完走することが出来ました。


あたたかい感想、いいね、☆高評価、励まし、力になります。


作品作りにかける情熱、つくり手の思い、作品を作った事がない方にも伝わればなぁと、思います。


真面目な話ですが、たった一言の中傷、書いた方にとっては何気ないと思う言葉で、筆を折ることがあります。


感想やメッセージを書く際に、ちょっとだけでもポジティブワードいれて貰えれば、また受け取り方も変わると思います。


言葉って不思議。


次回も読んで頂けるような作品を作りたいと思います。

自分が伝えたいものや好きなものを添えて。


今作でもありがとうございました(*´ω`*)

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― 新着の感想 ―
[一言] 楽しかったですぅ~!オスカーさまが生きてきた1日1日は平坦ではなく、過酷なものだったんですね。過去を糧として今を正直に生きる彼はすごくかっこよかった!! 彼がデザインしたマタニティドレス、見…
感想一覧
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