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そして戦う虹と深緑56《深夜勤務マン・暫定》
――極短時間。約十秒にも満たない僅かな時間。稼げたのはたったそれだけ。
分身体の爆発でばら撒いたのは相手の認識と行動を阻害する為の仕掛け。十秒の間でミカドがユーリを完全に見失うのは良くて三……いや、二秒。しかもそれは、殺し合いではなく腕試し的なこの状況下である事前提。つまり、殺し合いだったらば全くもって得る事が出来ないものだ。
ユーリは焦らなかった。完全死角状態で距離を詰める。そこで攻撃するのは愚の骨頂。隙を突いた程度ではミカドは揺るぎもすまい――そういう確信があったから。




