将軍吉宗の御前試合。柳生新陰流と小野派一刀流5対5の試合ですがどうなりますか。\(^o^)/華道家元四大流派が超難解な花器での大勝負!これは見ものですよ。
さすがは流祖のビッグネームの面々です。物が全く違いますね。生意気な小野派一刀流の面々をグチャングチャンです。
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映画館通りは1日中人通りが多く混みあっているが、そこに出店している王様がオーナーの店はどの店も繁盛しているが、そこに新店舗が追加された。
舶来菓子舗ゴン太ユリ堂であるが、カステラにどら焼きそれに月餅を売っている。新しい物好きの江戸っ子の町民にはすぐに口コミで伝わり、15メートルだが列になっていて次から次に売れている。
ご存じカステラの原型はポルトガルのものであるが、日本で売られているものとは全く別物で日本のものは、和菓子と呼んだ方がふさわしいかもしれない。
月餅は中国の国民菓子であるが、こちらも原型をとどめながらも、日本ナイずされて和菓子化されている。
将軍吉宗の時代の日本橋蛎殻町に、日本橋四越百貨店を建ちあげる為に関係者が揃っている。真[それでは時間になりましたので、よろしくお願いします。]
[ゴンちゃんにユリちゃんお願いね。]ワンワンワン。ワンワンワン。大群衆が見守る中、7階建てが見事に建ち上がった。300人の関係者がカメラに向かって一礼すると、建物の中に入っていった。
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[ゴンちゃんにユリちゃんありがとうね。]真[ありがとうございます。大丈夫なようです。オープンまで社員教育を徹底させますので、2週間かかるということです。
それではチェックに行ってきますので、失礼します。]
サスケ[奉行から町方、それにとび職の面々とやじ馬で数万人は集まっていますね。11メートルの一木作りの吉祥天像は4階部分まで吹き抜けの大ホールに、堂々と鎮座されていますよ。
青銅の面白そうな花生けが2個置いてありますけれど、四流派の師範が生けるようですね。][流派と師範の名前を出して2週間ごとに入れ替えです。
競い合うようになりますので好事者にはたまらない魅力でしょうね。簡単な花器ではなくて上級師範クラスが、目いっぱいの力を出さないと攻略できないということです。
流派のメンツをかけてやりますので面白いと思いますよ。はっはっはっ。]
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会長の娘が下谷の王様の事務所にやって来た。
娘[蛎殻町の四越百貨店の就職を、大奥や出入りの職人達25人から頼まれて、履歴書の余白に私の推薦ということを入れて、真田さんにお願いしたらゴンちゃんが意を酌んでくれるので、
大丈夫ですよと言ってくれたんですけれど、その通りになり全員採用です。14歳の職人の娘なんか、そろそろ奉公に行かなければいけない年齢だったので、大喜びですよ。
大奥の側室の縁者も合格だったので、こちらもメンツが立ってとても良かったですよ。でも出入り業者の選択もゴンちゃんが選んでいますけれど、かなり厳しかったようですよ。
華道は海の坊のライセンスを持っていますので、上級師範のところに出入りしていますけれど、その師範が初っ端に生けることになって、花器を見に行ったらその場でへたり込んじゃったらしいですよ。
でも流派のメンツが掛かっていますので、その場に一刻ですから2時間を結跏趺坐して考えをまとめ上げたようです。]
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吉宗が将軍家御指南番の柳生家のことで力を貸してほしいという要請が、側用人の息子を通じてあったのでスタッフとともに柳生道場に来ている。
柳生俊方[どうもお越しいただいてありがとうございます。本来こちらからお願いに上がるのが筋かもしれませんが、息子の技量を判断していただくこともあり、殿様と話してお越しいただきました。
剣の指南番はご存じの通り柳生家と小野家がありますが、小野家の当主が外部で酒を飲んだついでにこちらの道場に来て、だいぶ酒癖が悪いようでさんざっぱら罵詈雑言をはいたようです。
私はいなかったのですが、息子と高弟に浴びせ続けて試合をしろと言い続けたのですが、こちらは他流試合を禁止していますので、応じなかったら道場に長々と大ションベンをしてしまいました。
そこでやむなく息子が立ち会ったのですが、不覚にもやられてしまい次の高弟2人も同じ目にあいました。私は高齢で立ち会っても勝てません。
そこで舎弟様に無理な要求ですが、流派の大元の上泉伊勢守様の指導を仰ぎたいのですが。]
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[なるほど。それだけの辱めを受けたら何とかしないといけませんね。上泉伊勢守様と鈴木伊伯に疋田文五郎は私どもの傘下で、剣道協会や陸軍中将などをやっていただいています。
私どもの方に来ていただくより、こちらに3人を来させた方がいいようですね。3人の手当の費用はこちらで負担しますが、こちらで滞在できる環境を整えていただけませんか。]
吉宗[それは私が責任をもってやりますので、ご足労ですがこちらに呼んでいただけますか。][何事も先方と話し合ってからのことになりますので、少しお待ちいただけますか。
それから流派が同じなら何処の道場に所属していてもよく、一刀流道場と5対5で御前試合をしてみませんか。一人で何人と対戦してもよく、試合出場者はその時に決めればいいということで、
こちらは疋田文五郎と鈴木伊伯が2,3人と対戦することになります。]吉宗[そりゃあ面白いな。5:0だったら当代が怒り狂って出てくるだろうよ。
そこを伊伯と特別に試合をさせてボコボコということだわな。わかりました。そのように進めておきます。]
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明日香の王宮の方の本家王様のところに上泉伊勢守信綱と、鈴木伊伯に疋田文五郎が来ている。吉宗と打ち合わせをしたことを話したら、3人とも面白がっている。
上泉[それだけの辱めを受けたら、お上と老職に重鎮が居並ぶ中でボコボコにされて、醜態をさらしてもしょうがないですね。2・3年はおとなしくしていると思いますよ。
私たちは好きなことですので、実力が育つ1年ぐらいはやりたいです。][わかりました。それで話を進めていきますので、少しお待ちください。]
江戸の4か所の市場は相変わらずの行列が続いているが、調味料や油に続いて濁っていない清酒の精白率45パーセントに25パーセントそれに15パーセント、
それにもろみから熱処理をしないで、水分だけ超能力で抜き取り、65度で美味しくなると評判のゴンちゃん特製の変形素焼き壺で、実際には1年未満だが超能力で150年寝かせた状態と同じにしたのを、
16度に戻し熟成酒として販売している。
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それと同時に甲類焼酎に昔のホッピーを混ぜた現世でもホッピングとして、焼き鳥店で大人気の物を販売しているが、どれも品質が良くて価格も相場の3分の1から5分の1ということで、
遠方より船で大量に買い付けにきているということだ。食い倒れの大坂に着倒れの京都と言われるが、江戸は飲み倒れの江戸といわれている。特に酒の消費量が半端でないのである。
菱垣廻船や樽廻船で上方から運ばれてくる酒は下りものと言われて、江戸では上物として扱われて人気も高い。新川や堀川、それに茅場町に下りもの専門の酒問屋が軒を連ねている。
ところがその上方の酒よりも美味しくて価格も3分の1から5分の1なので、わざわざまずくて糞高い酒を買う輩はほとんどいなくなってしまった。
その酒問屋の代表5人が、第2魚河岸の事務所に押しかけてきた。[こちらの方に不備があったら論理的に言ってくれるかな。他のことだったら聞いてもしょうがないので、お茶を飲んだら帰ってくれますか。]
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代表[多くの問屋や廻船業者が廃業の瀬戸際にいます。もう少し折り合うように話し合ってもいいんじゃあないんですか。][私が行ったことが理解できないのなら、このまま帰ってくれますか。
さっさと帰れって言っているんだよ。ボケなすがぁ〜。帰らねーならほっぽりだすぞ~。]準備していた若い衆10人が首根っこを押さえつけて、さっさとほっぽり出してしまった。
しばらく事務所の外でわめいていたが、これ以上喚くとそこに組んである桶10杯をぶっかけるぞと言われて、仕方なくすごすごと帰っていった。
すず[今まで下り酒様々で大威張りだったのが、突然のちゃぶ台返しを喰らって菜っ葉に塩状態ですか。人生いろいろありますよ。はっはっはっ。]
長[酒は部門別で断トツに儲かっていますよ。船で大量に仕入れて他で売っているようですけれどね。関東近郊の佐倉に川越に高崎それに甲府と小田原に、こちらの商品をまとめて売る店の準備ができて、
3日後ぐらいに販売になりますので、すごいことになるでしょうね。幕府の要人の領地でも関係ないですから。はっはっはっ。]
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小野派一刀流との御前試合は二の丸御殿の庭で行われるが、試合の2日前に上泉伊勢守一行は柳生邸の離れに入って道場で調整をしている。門人には気軽に稽古をつけているが、
新陰流では2人ともにビッグネームなので、門下生たちも張り切っている。上泉一行が柳生邸に入って稽古をつけていることは厳重な秘密になっているので、小野道場は余裕しゃくしゃく状態だということだ。
審判長は江戸の町道場の重鎮で副審も有名な大物なので、両道場ともに了承をしている。試合に出場する5名ずつの参加者は、試合の場で名乗ればいいことになっている。
いよいよ試合当日である。万幕を張った御前試合は将軍や王様など300人の観衆が見守る中で、先方の2人が出てきたので、出場者の名前を呼びあげたが、新陰流疋田文五郎だったのでざわついている。
3本勝負である。互いに礼をして1本目が始まったが、文五郎は中段に構えて曽於のままっゆっくりと詰めていったが、相手が間合いを見切って上段から面を打ちに来たが、
絵にかいたような貫銅が決まって乾いた音が響き渡った。
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2本目は大上段から目にも止まらぬ小手打ちが決まり、相手の竹刀がが飛んでしまった。実力の違いは明らかである。文五郎が赤子の手をひねるように2人目3人目を叩き潰して、柳生道場の勝利を確定させたが、
2番手の鈴木伊伯は片手下段から、これもきれいに音を立てて貫銅が決まった。2本目も制して、これで柳生側が4戦全勝である。小野派一刀流の当代が顔を真っ赤にして、5番手で出てきた。
伊伯は相変わらず右手下段である。相手の打ち込みをすべて紙一重でかわして、息が上がったところをこれも貫銅のいい音が響き渡った。
2本目は相手が脳震盪でよろめいて竹刀を落とす激烈なメンをお見舞いして、5戦全勝で柳生道場側が1本も取られない完勝であった。
吉宗[柳生道場はあっぱれであったぞ。]と大声で叫んで、さっさと退出してしまった。新橋の柳生道場には王様からの薦被りと、与平寿司の料理と握り寿司が1人で2人前になるように揃えたので、
大盛り上がりであったようだ。
日本橋四越越百貨店本店が、江戸で立ち上がりました。うまくいってほしいですね。