将軍吉宗様を飛行船に乗せて硫黄島と小笠原の父島に案内したが、メロンを食べて大喜び\(^o^)/側室8人のお土産にしたようですよ。
将軍が初めて江戸の空の上ですね。硫黄島まで行って感激でしょうね。
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側用人の息子がやって来た。息子[采女が原から試験の飛行艇が上がっていて、江戸の町民が驚いていますけれど、事前の通達で何とか収まっている感じです。
殿様は分身だから飛行船に搭乗することに、問題はないと言うことで幕閣も同意しています。][どっちみちなら八丈島の先の小笠原諸島と硫黄島に行くか、蝦夷地の私が開発している札幌に行かれますか。
どちらも将軍様の領地で、私は代官にすぎませんから。見ておいてもいいと思います。どちらも瞬間移動で行きますので数秒ですよ。私も同乗しますので何ら心配はございません。]
[魅力的な提案ですが、調整をさせていただきます。多分、蝦夷地の情報は入ってきていますが、八丈島の先は初めてなので、そちらに行かれると思いますよ。総勢15人ぐらいですか。
病院は関八州だけでなく救急車で、関西まで行かれているようですね。無料の診療も多いようですけれど。はっはっはっ。市場はきれいに収まりました。さすがです。
それではまた来ますので、よろしくお願いします。]
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浅草の映画館通りの調味料屋は、あまりの忙しさに店員を2時間毎に休憩を取らせながら、なんとかやっている状態なので、当然に仕事を増やすことができない。
市場の方も50メートルの行列なのでこちらも同じである。ただ、市場だからスペースはあるので別棟で調味料の売り場の倍増と、新しい試みで菜種油を相場の5分の1で、大豆油も菜種油と同じ値段で売り出したが、
庶民は価格が菜種油の半値の鯨油を使っているが、臭くて黒い煙が出る。そこで王様が鯨油を改良して臭いを消して、煙も出ないようにして価格も従来の鯨油の10分の1にしたら、
とんでもない人気になってしまって、調味料は売り場が増えたので25メートルだが、こちらは3倍の75メートルの行列である。3万坪の方とここの2か所でやっているが、毎日がお祭りのような感じである。
長屋の仲間たちと一緒に来ている感じの人も多いし、大身の武家の奉公人が集団で仕入れていくのも多い。
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油問屋組合の幹部3人がやって来た。代表[調味料と油がよく売れているようですね。]
[おたくらの能書を聴いている暇はないんで、こちらの対応に不備があれば論理的に話してください、それ以外のことでしたら聴く必要ありませんので、おかえり願えますか。]
代表[随分剣呑な言い方ですね。私らはこの業界の先達です。礼儀の勉強をされていないようですね。]サスケが”ムッ”という気声を発すると、3人の顎と腕の指先から腕の関節までが外れてしまった。
サスケ[将軍の舎弟の葵屋正次郎様に対して、てめーら町人が礼儀の勉強をしていないとはどういうことだ。即刻閉門で追放が妥当だけれどお情けで、顎と腕の関節を外しただけにしたけれど、
これでも間尺が合わんわな下帯一つで浅草寺の門前に放り投げてやらあ。]”ムッ "という気声とともに浅草寺の門前に放り投げられた。外にいるお供には”浅草寺の門前で昼寝しているから早くいってあげな。”
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2階の会議室の大画面で浅草寺の門前に、下帯1つで放り投げられた3人を見ている。
すず[気持ちよさそうに寝っ転がっていますね。はっはっはっ。下町っ子は噂話が大好きですので、徹底的に調べ上げますよ。町方が調べ上げますので、情報が必ず漏れてきます。
まともな顔をして商売ができなくなりますよ。はっはっはっ。]長[町方が将軍の舎弟にアーダコーダはできないので、これでお開きでしょう。逆に口の利き方を間違ったことで罰勅を食らう可能性がありますよ。]
通行人の中には生きているのか確認するために、軽くだけれど蹴とばしているものもいる。やがて町方が来て歩けるので、近くの自身番小屋に引き立てられていった。野次馬が50人ぐらい一緒について行ったので、
すぐに情報が漏れてくると思われる。異次元カメラが自身番の怪力自慢が、顎を引っ張ったら痛さで江戸八百八町に聞こえるような悲鳴を上げたところを映し出しているが、どうやら1人の顎は入ったらしい。
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長[この話は将軍の弟の事ですので町奉行所に行きますけれど、今月は南町の大岡越前守様ですので、逆にとっちめられるでしょうね。享保の改革で株仲間の解散を命じられているはずですので、
その仲間が徒党を組んで舎弟様に押しかけたら、罰勅をかまさないと示しがつきません。かなりやばいことになるかもしれませんよ。]
采女が原馬場の飛行船に将軍一行15人に王様の一行と乗組員35人が乗り込んで、江戸の街に浮かび上がった。目印になる浅草寺までゆっくりと進んでいった。
吉宗の一行には伊豆七島から硫黄島までの配置図と、小笠原諸島と硫黄島の拡大図面が渡されている。吉宗[この図面は実によくできています。八丈島の先のことは全く分からなかったのですが、
距離も大きさも実によくわかりますよ。江戸の街も上から見ると、印象が全く違いますね。こうなるとは夢にも思いませんでしたよ。]
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[八丈島の上空に移動します。あっという間に移動をしてしまった。上空70メートルまで下りて行ったら、流人たちが手を振っている。]側用人[ここが鳥も通わぬ八丈島ですね。]
[次に日ノ本の国の住民が住んでいる最南端の硫黄島に行って、降りてみましょうか。]硫黄島に行き降りていき入植者に面談した。現在の住民は450人である。子供たちがきちっと横に整列して挨拶した。
”いらっしゃい将軍様”吉宗は手を挙げて挨拶に答えた。[ここは環境のいいところですね。表情を見れば生活の程度がわかりますけれど、行き届いたサービスをしているようです。]
次に上空から母島を観察して父島に降り立った。テーブルの上には南国フルーツのドラゴンフルーツやメロンにバナナ、ジュースでパイナップルがでてきた。
毒味で王様がジュースを飲んで、メロンにバナナを食べてみた。続いて息子が続いた。
息子[美味しいですよ。]その声を聴いて将軍をはじめ一行も飲んで食べた。吉宗[これはメロンというのかな。とてもおいしいぞ。]
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[お土産に将軍様には10個、他の皆様には2個づつ用意してありますよ。]途端にみんなの顔がにこやかになったが、お付きのものが全員の分を素早く飛行船に運んで行った。
村長以下主だった面々が整列して見送った。吉宗[住民は穏やかに暮らしているが、漁業と農業と半々程度ですか。][鯨が主産業ですが、今は蝦夷地に行っていて、
逆にこちらのシーズンになったら向こうの者がこちらに来ます。]吉宗[なるほど、それで余裕があったんですね。]
飛行船は浅草寺上空に戻ってきて、ゆっくりと采女が原に進んでいった。采女が原には乗ってきた籠がそのまま用意されていたので、メロンを分けて帰っていった。
[事務所で天ぷらそばでも食べますか。]すず[事務所の近くに、二八のそば切りでかつおだし醤油の天ぷらそばをやる店ができましたので、エビ天2匹載せで頼んできます。醤油はうちのを使っているようです。]
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すず[蕎麦屋のあんちゃんが言うには、大岡奉行がすぐに裁きを付けて3店ともに閉門で、全ての財産を没収だそうです。巷の評判では将軍様の舎弟に礼儀がなってないって言って、
首が繋がっただけでも見っけものだということです。]長[そんなものですよ。ここでは将軍様は絶対的なものですからね。]20分ぐらいで運んできた。サスケ[かつおだしが効いていて私は好みですよ。
天ぷら油も大豆油と合わせていますよ。この時代では他で大豆油は売っていないと思うので、初めての試みだと思います。かけそばが16文ですから2匹乗せは30文ぐらいですか。]
すず[あたりです。650円から700円ぐらいですから良心的ですよ。]
[調味料で味噌が抜けていましたが、ようやくまとまりました。名古屋味噌に信州みそ、それにやや甘口の群馬味噌です。市場で調味料を販売しているのは第一魚河岸と第二青物ですが、
4カ所で味噌を追加して販売しますが、相場の3分の1と出し入りの5分の1で出します。庶民は5分の1に殺到するでしょうね。]
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サスケ[ここの市場に来れば主だった調味料が、格安で揃うというのは大きいです。4カ所の市場で売り場面積を広くとってやれば、かなりの売り上げになりますね。
浅草寺よりも人通りが多くなると思いますので、江戸の名所ですよ。はっはっはっ。]
会長の娘がやって来た。娘[将軍様側室の佳子の方よりメロンの注文がありましたので、持って行きますけれど将軍様が小笠原諸島に行かれたお土産で、側室8人に1個づつプレゼントのようです。
側室全員にマンゴスチンでもプレゼントしてきますよ。それから油問屋の3人組をボコっちゃって褌一丁の状態で顎と腕の関節を外して、浅草寺の門前にブン投げちゃったようですね。
大岡奉行の裁きで全員閉門で財産没収ですか。江戸の人たちは噂話が大好きなので、その話が1日中でしたよ。でも将軍様の舎弟に、礼儀ができていないって文句を言えばそうなりますよ。はっはっはっ。]
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娘[それから市場の調味料の売り場を4カ所の市場全部にして、味噌も追加して群馬の甘めの味噌に信州と名古屋味噌が相場の3分の1で、出し入りのお得品が5分の1だそうですね。
うちの現地採用の従業員はみんな買いに行くって言っていましたよ。鯨油は相場の10分の1ですけれど、売り場の人が灯油だけじゃあなくて、臭いも煙も出ないし品質もいいので料理に使える。
と言ったいうことが広まって、手軽に人参やゴボウで精進揚げを作っていますよ。その油を使って揚げ物屋さんも出てきました。調味料は半端なく儲かりますね。これに市場と映画館を加えたら、
間違いなくお大臣ですよ。病院も意外と利益が出ているようです。貧乏人からはいただいていませんけれど、救急車で大阪や京都に行って、かなりの金額をいただいているようです。]
[大金持ちは治療費というよりも、協力金のような感じで将来の保険として投資をしている感じです。]
普通の鯨油の10分の1の値段で良質なものを販売すれば、そりゃあ売れますよ。